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2004/4/7 [競走部]

駒沢陸上競技場で行われた東京六大学対校陸上競技会で早稲田は総合優勝を成し遂げた。

 
 

 
   
   
   

 今年度最初の学校対校の公式戦であり、春のトラックシーズン開幕の大会でもある東京六大学対校陸上競技会が4月4日に駒沢陸上競技場で行われた。大会当日はあいにくの雨、また最低気温は5度という春らしからぬ天候の中、トラック・フィールド競技ともに各校の熱戦が繰り広げられ、早稲田はトラックで優勝、フィールドで2位、総合得点では優勝を成し遂げた。

 その中でも注目されたのが、3000メートル障害に登場した早稲田実業高校出身の新入生、駒野亮太(教1)だ。昨年の世界ユース選手権では2000メートル障害7位、高校総体では3000メートル障害で4位入賞、また全国高校駅伝東京都予選では1区で区間一位をとるなど輝かしい実績をひっさげ大学の門をくぐったばかりの駒野にとって、今大会は初の公式戦である。最初の1000メートル、駒野は集団を引っ張るようにして先頭を走るが徐々に後退。一時は先頭集団から離され、順位は5位にまで落ち込んだ。しかしラスト1000メートルで息を吹き返し猛追、ゴール直前で前の2選手を抜き9分11秒23の3位に落ち着いた。得意の3000メートル障害で挑んだ大学デビュー戦で好成績を残し、粘り強さと負けん気の強さをアピールしたように見えた。しかし駒野の顔は晴れず、今回のレースは「ラッキーな展開」だったとつぶやく。「(先頭集団から離れた)1000〜2000メートルの間に休んで力を蓄えられたので、最後にスパートすることができました。自分でもラッキーなレースだったと思います。渡辺さん(駅伝監督)には、インカレで優勝したいなら先頭集団から落ちてしまうようなレースはするなと言われました」レース展開には満足できてない駒野、今後の課題は「最初に突っ込みすぎてあとでバテてしまうので、後半もっと粘れるようにしたい」とのことだ。

 また長距離ブロックの四年生エースの空山隆児(人4)と篠浦辰徳(人4)が5000メートル決勝に登場したのも見逃せない。空山は冬から不調に悩まされており2月の青梅マラソン以来の登場、特に実力を発揮しやすいトラックで手ごたえをつかみたい。また篠浦はチームで最も安定して力を発揮できる選手といっても過言ではないが、5000メートルの自己ベストは14分6秒と13分台に及ばない。最高学年の今期中にぜひとも自己記録を更新していきたいところである。「どうせ誰も前にでないから、ふたり(篠浦と空山)で交互に集団を引っ張ろう」とレース前に打ち合わせた通り、試合は早稲田の2選手が交互に集団を引く形で進んでいく。試合が動いたのはラスト2周に差しかかった時。空山がスパートし、一歩出遅れる形で篠浦もスピードを上げたが力及ばず、14分23秒38で空山の優勝。篠浦は14分25秒42で2位であった。2位に終わった篠浦は今回の試合を「まずまず」、しかし空山と比べると「内容で負けた」と見ている。「タイムは良くなかったですが、トラック初戦にしてはまずまずのレースだったと思います。でも内容的には負けました。あとで聞くとラスト2周でスパートするぞ、と(空山が)言ったらしいのですが、聞こえてなかったみたいで。結局追いつけませんでした」。しかし現在の自分の実力に関しては、強い自信を持っている。「春の合宿でかなり良い記録が出たから、目標は5000メートルで13分50秒を切ること、これはわりと早く出せると思います」春のトラック開幕戦としては上々の走りを見せた篠浦、夏にかけてのトラックシーズンでひと暴れしてくれる予感が大だ。

 

 

(TEXT・PHOTO=近藤優美子)
 


 
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