11月26日、両チームへの声援がグラウンドに響き渡る中、今季の締めくくりとなる最終節・対国際武道戦が早稲田大学グラウンドにて行われた。前期の対戦では1−0と完封勝ちを許している相手だけに、今日の試合はぜひとも勝って有終の美を飾りたいところだ。
従来の3−5−2のシステムに、7人の4年生〔GK霜田(人科)DF徳永・岡(ともに人科)MF後藤(政経)・玉田(商)FW高橋・矢島(ともに人科)〕をスタメン起用したこの試合、立ち上がり早々は早稲田が何度かチャンスを作るも、次第に流れは相手に傾き、開始15分でフリーキックにより先制されてしまう。一方早稲田は相手のプレッシャーにボールがおさまらず、個人技でゴールをこじ開けようともするが、得点には結びつかない。35分には徳永が相手DFを寄せ付けないドリブル突破でペナルティエリア内まで侵入し、最後は玉田がシュートするもゴールは奪えず。このまま前半終了かと思われた44分、コーナーキックを得た早稲田は、兵藤(スポ2)からのボールに山本(スポ2)がヘディングであわせてゴール。苦しい展開ではあったが、同点に追いつくことに成功して前半を終えた。
逆転の期待がかかる後半は、両者ともに譲らないシーソーゲームとなった。まずは早稲田。58分に中盤の山本からボールを受けた後藤が右サイドを突破して放ったシュートはゴールへと吸い込まれる。スタメン起用の期待に応えた後藤は、この日メンバーに入らなかった仲間達のもとへ駆け寄り喜びを爆発させる。しかしその喜びも束の間、2分後には同点に追いつかれ、更に9分後には追加点を許し逆転されてしまう。これで再び追う立場となった早稲田は相手ゴール前で連続した攻撃を仕掛ける。途中交代で入った前田(教育2)が79分に右サイドから精度の高いクロスをあげると、山本がこの日自身2得点目となるゴールを決めて試合を振り出しに戻す。その後も追加点を狙うが、4点目を奪うことができない。それでも試合終了まで諦めない姿勢に観客が沸いた。結局試合は3−3の同点のまま終了。
最終節を勝利で締めくくることは出来なかったが、選手達は最後まで戦う姿勢を貫いてくれた。もしかしたら、サッカーの神様が来季へ向けた更なるレベルアップのために、あえて勝って終わらせてくれなかったのかもしれない。なによりも今は、1年間戦い抜き、2部優勝・1部昇格という悲願を見事達成してくれた選手達に、「お疲れ様」そして「おめでとう」と、心からの拍手を送りたい。今季鮮やかに名門は復活した。そして来季、1部リーグで新たな歴史を刻むア式蹴球部に私達は再び魅せられ、夢中になって応援することを今から確信せずにはいられない。無限の可能性と共にたゆまず進み続ける彼らに、今後も目が離せない。
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