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関東大学ラグビー対抗戦第6戦
早稲田大学×慶應大
11月23日(日)
秩父宮ラグビー場
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11月23日、秩父宮ラグビー場にて関東大学対抗戦・対慶應義塾大学の試合が行われた。ここまで全勝のワセダ。前節では、事実上の優勝決定戦といわれた帝京大戦を、後半のラッシュで57-19と圧勝し、遂にその実力を発揮し始めた。しかし、この日は伝統の早慶戦。過去二年は大勝を飾っており(一昨年73-17、昨年54-0)、色褪せつつあったが、今季春のオープン戦では敗戦(14-40)、夏の試合でも接戦を演じている(34-26)。また慶應は対抗戦でも、前節、明治大に勝利し調子を上げている。例年に比べ、好ゲームが期待できる一戦となった。試合前、早大陣営は「チャレンジャーとして臨む」と口を揃えていたが、それが吉と出るか、はたまた・・・。
早稲田のスタメンは前節と同じ。序盤は、緊張感漂う展開。接点においては慶應の素早いタックルが目立った。いくつか見せ場を作られた事が動揺を生んだのか、早稲田はミスが目立ち、慶應のソリッドな守りを崩せない。そのまま時計は進み、迎えた21分。早稲田は相手陣地中央部で、ボールをチャージすると、そのままポール際で混戦。慶應のカバーミスを見逃さず、素早くボールを奪うと、モールで押し込むと見せかけ、がら空きの左サイドへ振り、豊田将万(スポ2)が先制トライ。地力の差を見せ付ける。さらに25分、早稲田がペースをつかみボールを展開すると、受け取った曽我部佳憲(教育4)が意表をつくドロップゴール。8-0と着実に点差を広げ、このまま勢いづくかに思われた。しかし、ここから慶應の反撃が始まる。まず29分、20m付近でモールを形成。中央寄りに少しずつ前進すると、早稲田は引き寄せられ左サイドはがら空きに。そこをついてキャプテン青貫(4年)がトライ。ゴールも決まり一気に8-7と点差をつめる。そして圧巻だったのは、終了間際42分。突破を許し、ゴール5mでオフサイドを取られると、リスタートから、山田がマイナスへ走りこんで早田をかわすと、そこから急激に中へ切れ込み、右隅にトライ。ゴールが決まったところでホイッスル。8-14とリードを許して後半を迎えることになった。笑顔で控え室に戻る慶應に対し、落胆と驚きの表情を交え、控え室に戻っていく早稲田メンバーの表情が印象的だった。
後半開始1分、早稲田の猛攻が炸裂する。ハーフウェイからパス交換で突破し、最後は今村雄太(スポ4)が驚異的なスピードで、ポールに激突しながらトライ。この得点はチームの雰囲気を変える非常に大きなプレーとなった。さらに11分、今度は五郎丸歩(スポ3)が、6人をひきちぎってトライを決め、22-14。貫禄を見せ付ける。しかし、それでも終わらないのが今日の慶應。15分にゴール10mから川本(2年)がチョン蹴り。ラインを割るかに思われたボールが内側に進路を変え、それに山田と早田が突っ込むと、こぼれたボールを桂川(4年)が押し込み22-19。疑問の残る判定であったが、またも点差をつめられる。しかし早稲田も気持ちをきらさず、19分に曽我部が、28分に今村がトライを決め34-19と突き放し勝負を決めるが、慶應も意地を見せ、モールトライを奪い34-26とする。そして最後は39分、この日徹底マークにあっていた矢富勇毅(スポ4)が右サイドを突破してトライ。ゴールも決まり、41-26で早慶戦を制した。
前後半、前述のチャレンジャー意識が良くも悪くも反映された試合となった。前半は、余裕の無さからミスを繰り返し、慶應の後手後手に回る展開となり、チャンスらしいチャンスを作れずリードを許す展開となった。しかし、後半はそれがいい方に働き、試合後東条雄介主将(教育4)も語っていたように、点をとられても気持ちをきらさず、すぐに反撃出来たのが今日の勝因だろう。しかし、中竹龍二監督も語っていたように、FWの出来には課題が残る。今試合でもモールトライを許すなど、近年に比べパワー不足が目立った。次回の相手はそのFWに特長を持つ明治だけに、まさしく真価が問われる格好の舞台となるだろう。12/3、こちらも伝統の早明戦も熱い試合になる事を期待したい。
関連URL
早大ラグビー蹴球部公式サイト
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