WasedaWillWin.com
 
2008/11/9[競走部]

8人全員、区間一桁の継走で準優勝!
第40回全日本大学駅伝対校選手権レポート


 

4区を走り、順位を1位へ押し上げた三田。      1年生には今後の活躍も期待したい。

 11月2日、愛知県名古屋市の熱田神宮西門前〜三重県伊勢市の伊勢神宮内宮宇治橋前の8区間106.8キロで行われた、第40回全日本大学駅伝対校選手権において、早稲田は2位という好成績を収め、来年度のシード権を獲得した。

 駅伝は“流れ”が重要。大学三大駅伝開幕戦であった先月の出雲駅伝ではその流れに乗る事ができず、11位と沈んだ早稲田であったが、今大会は前半に1年生が快走し良い流れを作り、見事に出雲駅伝のリベンジを果たした。

 1区は東洋大・大西を先頭にハイペースでレースが展開したが、早稲田の1区を務めた矢澤曜(教1)も積極的な走りを見せ先頭集団でレースを進めた。10q以上の距離をレースで初めて走ったためか、ラストはスパートする余力がなかったが、先頭・東洋大と30秒差の5位で中継所へ飛び込み、1区としての役割を十分に果たした。矢澤から襷を受け取った2区・竹澤健介(スポ4)は、左脛に疲労骨折を抱えての強行出場。しかし序盤から怪我を感じさせないハイペースで一気に3位まで順位を押し上げた。途中、痛みで苦しい表情を見せる場面もあったが、駒澤大・宇賀地にぴたりとつき最後は得意のラストスパートで2位に順位を上げる好走だった。本人はレース後、自分の走りを「0点」と苦笑いで評したが、チームの主将、そしてエースとして気持ちの入った走りは襷を待つ後続の選手たちを鼓舞しただろう。その後は1年生が2人続けて登場。3区を走った八木勇樹(スポ1)は区間2位の力走で順位をキープし、出雲駅伝での失速の悔しさを晴らし、4区を任された三田裕介(スポ1)は14.0qと距離の長い区間であったが最後まで力を残し、ラストスパートでそれまで先頭を走っていた東洋大を抜き順位を1位に押し上げた。


 

   「晴れが好き」な三戸は、当日も特に緊張はなく「すがすがしい朝を迎えた」と話す。  

 後半戦は、上級生の堅実な走りが光っていた。5区を任された高原聖典(人3)は区間賞の好走で2位以下を引き離した。本人はレース後、区間賞を祝うチームメイトの声に「つなぎの区間なので…」と遠慮がちに応えていたが、駅伝シーズン開幕に調子が合わず出雲駅伝はメンバーから外れた準エースの見事な復活レースとなった。また、6、7区には大学三大駅伝初出場となる4年生が登場。6区を務めた朝日嗣也(教4)は、10月19日に行われた記録会で10000mの自己記録を更新。しかしその後一旦調子を落とし、今大会も「最後はかなりきつかった」と振り返り、2位・駒澤に差を縮められてしまった。襷を受け継いだ三戸格(政経4)も駒澤・太田との序盤の並走でオーバーペースとなり、後半は走りに疲れが。順位も駒澤大に逆転され2位に落ちてしまったが、朝日、三戸とも区間3位の力走でアンカーへ襷を繋いだ。19.7qの最長区間であるアンカー8区の尾ア貴宏(教3)は1位・駒澤大を必死に追ったがその差は縮まらず、しかし区間4位の走りで3位以下のチームの猛追をかわし、苦しい表情ではあったが準優勝のゴールテープを切った。

 今大会を振り返り、主将・竹澤は「僕以外全員が殊勲者」と語ったが、怪我を抱えながら力走した竹澤も含め、8人全員が与えられた役割を果たし、準優勝という結果を残した。また、「4年生が頑張るとチームが強くなる」と竹澤が話すように、一般入学組の朝日、三戸が4年間の努力を実らせ今大会で好走した姿は、下級生や今回出場の叶わなかった選手たちに刺激を与えただろう。次回はいよいよ箱根駅伝。残り約2ヶ月でそれぞれの選手のレベルアップはもちろんの事、チーム内のメンバー争いからチーム力が向上し、今度こそ、ゴールテープを一番に切る「エンジのW」に期待したい。

関連URL
早稲田大学競走部公式サイト

(TEXT・PHOTO=神崎風子、EDIT=池田恩)
 


 
WasedaWillWin.com HOMEへもどる