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2009/5/23、24[競走部]

男女とも、リレー種目で快挙達成!! 
第88回関東インカレ 後半戦レポート


 5月23〜24日、4日間にわたって開催される関東学生陸上競技対校選手権大会(関東インカレ)の後半戦が国立競技場にて行われた。


 

走幅跳で2位入賞を果たした堀池靖幸(スポ4)。
次は6月に行われる日本選手権で上位入賞を狙う。

 大会三日目に行われた男子4×100mR決勝。江里口匡史(スポ3)−木村慎太郎(スポ4)−梶将徳(スポ1)−木原博(スポ4)のオーダーで臨んだ早稲田は、見事大会2連覇を成し遂げた。ライバル筑波大との一騎打ちが予想されたレース、1走の江里口が抜群の飛び出しで筑波大1走の安孫子と互角に渡り合えば、「相手を意識せず、自分のレーンだけ見て思いきっていけた」という2走の木村も伸びのある走りを見せる。2、3走で筑波大のバトンパスがもたつく間に一気に差を広げた早大は、ルーキーの梶が堅実にバトンを繋ぐと、アンカーの木原が追いすがる後続を振り切りトップでフィニッシュ。タイムも38秒97を記録し、圧倒的な強さを見せたワセダの4継。9月の全日本インカレでは、バトンパスの精度をさらに上げ、日本学生記録(38秒57)の更新を狙う。
 また、2走を務めた木村は200mでも5位入賞。先週の100mに続き、2種目で入賞を果たした今大会を振り返り、本人は試合後「最後の関カレで、4年としてチームに貢献できてよかった」と安堵の表情を見せた。

 男子は4×400mRでも4年ぶりに決勝進出。序盤から筑波大がトップをひた走る中、終始2位争いを引っ張った早大は、ラストで順大に0.01秒差で交わされるも、3分06秒80の早稲田新記録で堂々の3位。個々の走力を更に高め、次は表彰台の頂を目指す。

 跳躍ブロックでは、男子走幅跳に堀池靖幸(スポ4)が登場。冬に骨折した影響で今シーズン出遅れていた堀池だったが、1本目にいきなり7m64を記録すると、3本目までを終えて3位につける。続く4、5本目は、記録を狙いすぎるあまり跳躍にばらつきが出てしまうものの、「気持ちを切り替えて臨めた」という最終6本目、観客の手拍子を背に7m85の大ジャンプ。大会新記録となる7m93をマークした順大・鈴木には及ばなかったものの、ここ一番の集中力で2位に食い込み、7月に行われるユニバーシアード代表としての意地を見せた。
 男子棒高跳では笹瀬弘樹(スポ2)が大会連覇を狙ったが、自己記録を大きく下回る5m10に終わり3位。また、同種目に出場した安藤大地(政経1)、土井翔太(スポ1)の両1年生もそれぞれ4位、7位に入った 。


 

ハーフマラソンで2位に入った尾ア貴宏(教4)。
粘りの走りで、昨年の3位から一つ順位を上げた。    

 大会前半戦は苦戦を強いられた長距離陣も奮闘。ハーフマラソンでは尾ア貴宏(教4)の2位を始め、加藤創大(スポ4)が6位、中島賢士(スポ3)が8位と、出場した三人全員が入賞を果たした。雨の中行われたレースは、スタートからコスマス(山梨学院大)が飛び出す中、尾アは駒澤大・宇賀地と2位争いを展開。中盤以降も両者相譲らず、勝負はトラックに持ち込まれる。すると、これまで宇賀地の後方でじっと勝負所を窺っていた尾アがラスト300mで一気に飛び出し、会心のガッツポーズとともに日本人トップでゴールに飛び込んだ。
 5000mでは矢澤曜(教2)が大活躍。矢澤は、序盤からハイペースで飛ばす東洋大・柏原らの2位集団にはつかずその後方の集団でレースを展開。「石川さん(明大)について行こうと思った」という矢澤は、その石川らとともに中盤からじわじわと上位との差を詰めていくと、ついには4700m付近で2位集団を吸収。矢澤は残り200mでスパートし2位に躍り出るも、ラストの直線で二人にかわされ4位でゴール。惜しくも表彰台には届かなかったが、強豪ひしめく中、自己新記録となる13分50秒01での4位入賞は大健闘といえる。結果について本人は「運が良かったです」と謙遜するが、ラストで自ら仕掛ける勝負度胸や中盤の冷静なレース運びは見事であった。故障明けながら2種目に出場し、5000mではしっかり結果を残した矢澤。今後は「大事なところで勝てる勝負強い選手になりたい」と語ることからも、チームの主力としての自覚も芽生えつつあるようだ。これからも地道に力をつけ、早稲田のエースに育ってほしい。


 

早大女子史上初めてこの種目で優勝を果たした女子マイルチーム。表彰式では最高の笑顔がはじけた。    

 女子では、決勝で大逆転劇を演じた4×400mRで悲願の初優勝。大混戦となった決勝のレースでは、1走の柳橋裕里(商1)、2走の蔭山愛(教1)の1年生二人が好走を見せトップに僅差の5位で繋ぐと、3走の桑原千紘(スポ3)が前半から積極果敢な走りで3位に順位を上げ、アンカーの津留加奈(スポ4)にバトンを託す。津留は猛烈な追い上げでラスト250mでトップに立つと、そのまま逃げ切り3分40秒53の早稲田新記録で優勝のゴール。ここ数年、あと一歩のところで涙を呑み続けてきた女子マイルチーム。勢いのある1年生とこれまでの悔しさを知る上級生、そして共に支え合ってきた女子部全員の力を結集して勝ち取った優勝に部全体が歓喜し、その快挙を祝していた。 また、女子は個人種目でも活躍。400mHの津留、走高跳の大浦暁絵(人4)の2位を筆頭に、トラック、フィールド合わせ6種目で入賞を果たした 。

 早稲田は学校対抗戦で、男子がトラック部門優勝、総合4位(92点)、女子も同じく総合4位(55点)という結果であった。当初目標に掲げていた総合優勝には届かなかったものの、2種目で優勝を収めたリレー競技を始め、4日間チーム一丸となった戦いでその強さを存分に見せてくれた。今後は、6月に日本選手権、9月には全日本インカレなどが控える。選手達は今大会で感じた手応えや課題を胸に、それぞれが定めた新たな目標に向け再び走りだす。

関連URL
早稲田大学競走部公式サイト

(TEXT・PHOTO=岡崎聡)
 


 
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