10月12日、大学駅伝シーズンの開幕を告げる第21回出雲全日本大学選抜駅伝が行われた。各区間の距離が短いため『スピード駅伝』と称されるこの大会、3年連続の出場となった早稲田を含む21チームが、島根県の出雲大社〜出雲ドーム間の44.5kmを6区間でタスキをつないだ。
ここ2年序盤での出遅れが下位低迷の要因となっている早稲田は、1区に矢澤曜(教2)を起用。第一工大のジュグナ、日本大・ベンジャミン、東洋大・柏原がスタートからハイペースで飛ばすなか、矢澤は冷静にレースを展開。終始安定した走りで区間新記録をマークしたトップのジュグナとは40秒差の4位で2区の八木勇樹(スポ2)につなぎ、1区起用の期待に応えた。大会最短区間(5.8km)の2区。5000m13分40秒台と屈指のスピードを持つ八木には、チームを上位に押し上げる走りが期待されたが、足取りは重く4km過ぎには中央学院大、京産大にかわされ6位にまで順位を落としたものの、トップとは16秒差で踏み止まり、続く3区にタスキを託した。
エース区間3区には主将の尾ア貴宏(教4)が登場。レースは2km付近で先頭集団が6チームという混戦模様を呈し始める中、故障明けの尾アだったがその安定感は健在。最後のスパート勝負で中学大・渡辺に後塵を拝したものの、4秒差の2位で中継所に飛び込み、チームの流れを引き戻した。後半3区間は大学駅伝初出場となる選手が続く早稲田。まず、主将の尾アからタスキを受け取ったのは、1年生の佐々木寛文(スポ1)。高校時代から駅伝の経験も豊富な期待のルーキーは、2km付近でトップに立つとじわじわと後続との差を広げ、2位とは24秒の差をつける好走を見せた。
ここから優勝に向け更に加速したい早稲田だったが、続く5区で苦戦を強いられる。2年生の中山卓也(スポ2)は序盤こそ快調なペースで足を進めるが、後半に失速。結局中山は区間7位に終わり、トップの山梨学院大とは8秒差でタスキリレー。中山にとっては、ほろ苦い大学駅伝デビューとなった。大会最長区間の最終6区。1年生ながらアンカーの大役を任された平賀翔太(基工1)は、物怖じすることなく堂々たる走りを展開。3.2km地点で日大・ダニエルにかわされた後、ラスト200mで東洋大・高見に競り負けたものの、区間4位でまとめ、チームとしても2時間11分22秒の4位という結果を残した。
下級生中心のオーダーで臨んだ早稲田だったが、昨年を大きく上回る4位という好結果に加え、ルーキー二人の好走など今後につながる要素も多かった今大会。2009年度の駅伝シーズンも、まずまずのスタートを切ったと言えるだろう。次の11月1日の全日本大学駅伝でも、チームとしての更なる成長に期待したい。
2009年第21回出雲全日本大学選抜駅伝競走
個人記録
区間 |
氏名 |
学年 |
学部 |
出身 |
個人記録 |
区間順位 |
チーム順位 |
1区 |
矢澤 曜 |
2 |
教育 |
神奈川・多摩 |
23.10 |
4 |
4 |
2区 |
八木勇樹 |
2 |
スポ科 |
兵庫・西脇工 |
16.36 |
5 |
6 |
3区 |
尾ア貴宏 |
4 |
教育 |
秋田・秋田中央 |
23.07 |
2 |
2 |
4区 |
佐々木寛文 |
1 |
スポ科 |
長野・佐久長聖 |
18.34 |
2 |
1 |
5区 |
中山卓也 |
2 |
スポ科 |
兵庫・須磨学園 |
19.50 |
7 |
3 |
6区 |
平賀翔太 |
1 |
基理工 |
長野・佐久長聖 |
30.05 |
4 |
4 |
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計 |
2.11.22 |
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4 |
関連URL
早稲田大学競走部公式サイト
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