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2010/5/22、23[競走部]

チーム一丸となった戦いで対校戦男子総合3位、女子8位!! 
第89回関東インカレ 後半戦レポート


 5月22〜23日、4日間にわたって開催される関東学生陸上競技対校選手権大会(関東インカレ)の後半戦が国立競技場にて行われた。


 

棒高跳で優勝を果たした笹瀬弘樹(スポ3)。
次は6月に行われる日本選手権で上位を狙う。

 大会後半戦で大きな注目を集めた4×100mリレー。決勝は大会三連覇を目指す早大と、100mの2〜4位の入賞者三人を擁する中央大の一騎打ちとなった。小原真悟(スポ4)−江里口匡史(スポ4)−久保田裕是(スポ3)−栗崎康介(スポ4)のオーダーで挑んだ早大は、小原がまずまずのスタートを見せると、江里口も伸びのある走りでリードを奪う。しかし3走に入り中大に逆転を許すと、その後は徐々に差を広げられ39秒54の2位でフィニッシュ。38秒54という驚異的な日本学生新記録を樹立し優勝した中大に1秒差をつけられての完敗であった。2走を務めた江里口は、試合後「中大にしてやられた。悔しいが、すごい記録だと思う」と潔く敗戦を受け入れた。しかし「早稲田として、何度も負けるわけにはいかない」と前を見据える。個々の更なる走力アップを図り、全日本インカレではリベンジを狙う。
 また、江里口は200mにも出場。決勝では、序盤は得意のスタートを活かし先行するも、150m付近で飯塚(中大)にかわされると、ゴール直前で我孫子(筑波大)にも抜かれ3位。今大会での自身の走りを振り返り、本人は「走りが定まっていない。まだまだという感じ」と納得していない様子。今後は日本選手権に向け調整を重ね、走りの精度を上げていく。一方、4×400mリレーは、途中バトンを落とすアクシデントもあり8位に終わった。

 フィールド種目では、棒高跳で笹瀬弘樹(スポ3)が貫録の優勝。5m00から登場した笹瀬は、この高さを余裕で越えてみせると、5m10、15をパスし5m20に挑戦。これも一度の試技で難なく成功させ、わずか2回の跳躍で優勝を決めた。その後大会タイ記録の5m40に挑むも、悪コンディションの影響もあり成功はならなかったが、格の違いを見せつけての自身2年ぶりの優勝となった。また、土井翔太(スポ2)、安藤大地(政経2)の2年生コンビもそれぞれ3位、7位に入り、早稲田はこの種目で3人全員が入賞を果たした。円盤投ではディーン元気(スポ1)がやり投との二冠を狙ったが、自己記録を5m近く下回る45m96に終わり7位。それでも初の関カレの舞台で二種目入賞は堂々たる成績であり、今後も更なる活躍が期待される。


 

ハーフマラソンで4位に入った平賀翔太(基工2)。
2年生ながら長い距離での安定感は抜群。    

 また、今大会は長距離陣の健闘も光った。ハーフマラソンでは平賀翔太(基理2)が4位、猪俣英希(スポ4)の二人が入賞。レースは序盤からコスマス(山梨学院大)が一人飛び出す中、平賀は終始冷静な走りで2位争いを展開。日本人トップも狙える位置につけるが、20km過ぎから次第に高瀬(山学大)、大津(東洋大)の二人に離され4位でフィニッシュ。2月にはこの種目の早稲田記録を更新するなどロードでの強さに定評のある平賀だったが、今大会は惜しくも表彰台を逃した。関カレ初出場となった猪俣も、入賞ラインとなった第2集団の上位を常にキープする安定した走りで8位に入った。
 5000mでは矢澤曜(教3)が早稲田勢トップの5位。「速い展開になるのは分かっていた」という矢澤は、2000mを5分24秒で通過する高速レースにも落ち着いて対応。中盤以降も先頭集団に食らいつく粘りの走りで6位前後でレースを進めると、ラスト1周で一人を交わし13分44秒10の5位でゴール。試合後レースを振り返り、本人は「もっと前で勝負する走りがしたかった。最低限の結果だった。」とやや厳しめの評価。それでも、4月下旬に調子を崩した状態からのスタートだったにもかかわらず、調子が悪いなりにしっかりまとめ、結果を残せるのはさすがの一言である。今後もチームの主力として、全体を牽引するような走りを矢澤には期待したい。また、3000mSCでは、1年生の工藤皓平(スポ1)が8位入賞。先日の10000mで入賞した二人を含め、駅伝シーズンに向け今年も有望なルーキー達の存在がチームの起爆剤となりそうだ。


 

400mに続き、200mでも入賞を果たした蔭山愛(教2)。リレー種目でも入賞に大きく貢献。    

 女子も、男子と同様リレー2種目で入賞。大会3日目に行われた4×100mリレー決勝で6位に入賞すると、最終日の4×400mリレーでは優勝争いを演じた。桑原千紘(スポ4)−紫村仁美(スポ2)−冨山和子(教4)−蔭山愛(教2)のオーダーで臨んだ決勝。3走に入るまで7チームが先頭争いを繰り広げる大混戦の中、1走の桑原から常に上位でレースを進めた早稲田は、3走の冨山が3位とは約2m差の4位でバトンをつなぐ。アンカーの蔭山はじわじわと前との差を詰めていくと、ラストの直線で3位の都留文科大をとらえ、そのまま並んでゴールに飛び込んだ。結果は3分40秒65の同着3位で、昨年に続く優勝はならなかったものの、この種目4年連続での表彰台の座を確保した。また、個人種目では蔭山が400mに続き200mでも5位に入り2種目目の入賞。やり投では原田あゆみ(スポ4)が最終6投目で自身の持つ早稲田記録を塗り替える49m17を記録し、4位に入る健闘を見せた。

 4日間の熱戦を終え、早稲田は対校戦で男子がトラック部門優勝、総合3位(88点)、女子が総合8位(31.5点)であった。悲願の総合優勝には惜しくも届かなかったものの、「チームとして選手も応援もまとまって関カレに臨めた」という江里口主将の言葉通り、全体が一丸となった今大会での戦いぶりからは、早稲田の『チームとしての強さ』が窺えた。今後は6月に日本選手権(6/4〜6)、9月には全日本インカレなどが控える。今大会での経験を糧に、選手達の更なる成長と活躍に期待したい。

関連URL
早稲田大学競走部公式サイト

(TEXT・PHOTO=岡崎聡)
 


 
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