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2010/10/22〜24[競走部]

第94回日本選手権リレー
男子4×400mリレー 27年ぶりの優勝!! 


 

男子4×400mRで力走を見せた小西志朗(スポ4)。
短距離主将としての責務を全うした。

 10月22〜24日、日産スタジアムにて第94回日本選手権リレーが行われた。早稲田の短距離ブロックにおいて「スプリント王国ワセダ」の力を見せつけるためにも、重要な位置づけにあるこの大会。今年は男女とも4×400mリレーのみに出場し、男子が優勝、女子も6位入賞を果たし、今季のトラックシーズンを男女とも入賞で締めくくった。

 9月の日本インカレ、そして昨年のこの大会とこれまであと一歩のところで優勝を逃してきた男子マイルチームが、ついに頂点を極めた。早稲田は予選を全体のトップタイムで難なく通過すると、決勝でも2位に1秒以上の差をつけての圧勝劇で日本一のタイトルを手にした。まず、1走の小西志朗(スポ4)が前半から積極果敢に飛ばしトップで2走に繋ぎ流れを作ると、2走の中村達郎(文構4)はバックストレートで一度は2位に順位を落とすが後半抜き返し、1位で3走の牧野武(スポ2)へ。その牧野は順天堂大ら2チームとトップ争いを演じ200m手前付近では先頭を譲る場面もあったが、最終コーナーを出た辺りで力を振り絞りスパートをかけ、再びトップに躍り出てバトンパス。続くアンカーの浦野晃弘(スポ2)は、バトンを受けた直後からスピードに乗り後続との差を一気に広げると、その後は優勝に向けまっしぐら。他チームの追い上げを全く許さず2位以下を大きく引き離したまま、大きなガッツポーズとともに仲間の待つ歓喜のゴールへと駆け込んだ。


 

雨の中行われた4×400mRの表彰式の様子。
スタンドからは多くのチームメイトが祝福。

 早稲田のこの種目での優勝は実に27年ぶりの快挙。ここ数年チームとして着実に成長を遂げ、頂点を目指し続けたマイルメンバーの地道な努力が結実した瞬間であった。これまではワセダの伝統的看板種目である4×100mRの陰に隠れがちだったマイルチーム。しかしこの日は、「ワセダのリレーは4継だけじゃない」。そういったメンバーの心の叫びが聞こえてくるような、圧倒的な存在感と強さを見せつけての完勝だった。来季はこれまでチームを牽引してきた小西、中村らが抜けるが、エース浦野を中心に個々の走力を更に高め、「ワセダのマイル」の新たな歴史を築いていってほしい。


 

女子4×400mRで2走を務めた桑原千紘(スポ4)。  

 まさかの予選落ちとなった9月の日本インカレのリベンジを狙った女子は入賞こそ果たしたものの、やや悔しさの残る6位に終わった。蔭山愛(教2)−桑原千紘(スポ4)−紫村仁美(スポ2)−冨山和子(教4)のオーダーで臨んだ決勝では、1走の蔭山が3位でバトンを渡すと、続く桑原はオープンレーンとなるバックストレートで一時2位に浮上する力走を見せる。結局桑原はラストの直線で中央大にかわされたものの粘りを見せ、2位とは僅差の3位でバトンを繋いだ。3走に入り早稲田は150m過ぎで4位に後退すると、更に後方から2チームの追い上げに遭い、レースは混戦模様を呈する。それでも、紫村が辛うじて4位をキープしたままバトンはアンカーの冨山へ。福島大、平成国際大との熾烈な4位争いが展開される中、冨山は懸命な走りでゴールを目指す。しかし、最後は残り100mでのスパート勝負に競り負け、4位とは0.2秒差の6位でフィニッシュ。タイムも3分43秒27と振るわず、ゴール後の彼女達の表情にも笑顔はなかった。

 チームとして臨むトラックシーズン最終戦で男子4×400mリレーが優勝を果たし、2010年度シーズンの有終の美を飾った早稲田の短距離チーム。この勝利は出場した選手はもちろん、普段の練習から切磋琢磨しあった仲間、サポートに回った選手、スタッフを含めたチーム全体で勝ち取った優勝とも言えるかもしれない。そして、この大会で多くの4年生は引退を迎え、男女とも長らくチームの中核を担ってきた4年生が抜けることで、この冬は新たなチーム作りのスタートとなる。厳しい冬季練習を乗り越え、また来季も「強いワセダ」の姿がトラックに在ることを期待したい。

関連URL
早稲田大学競走部公式サイト

(TEXT、PHOTO=岡崎聡)
 


 
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