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                          浦野晃弘(スポ4) 広島県・広島皆実高校出身 自己ベスト200m:21秒26 400m:46秒25 
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                 思えばこの1年間、いつでも浦野晃弘(スポ4)が流れを変えてきた。 
「全カレで流れを変えるための200m出場」、「マイルリレーで首位に立ち、優勝へ導くための3走」―。浦野は応え続け、チームを盛り立てることを忘れなかった。
 
 それは決してレースの中に限った話ではない。 
彼の周りには常に部員の笑顔が集まっていた。「歴代の中でもかなり騒ぐ方だった」と自ら認めるが、浦野がいるだけで自然と楽しい雰囲気が形成されていたこともまた事実。
「後輩たちも『浦野さんの影響力が一番大きいです』と言ってくれる」と同期・後輩問わずに慕われる。まさに主将にもってこいの人柄だった。
 
         
               浦野の競技モットーは楽しみながら走ること。 
主将として臨んだ今シーズン、浦野自身の調子は思わしくなかった。しかしそんな時でも「高くジャンプする時があれば、しゃがむ時だってある位の気持ちで」乗り切ってきた。
 
              
                それでも今年の日本選手権リレー決勝は「怖かった」と振り返る。 
3走を務め続けた今シーズンは、自分のところで首位に立ち、トップを維持したままアンカーへ繋ぐのが浦野のポリシー。だが、今回は2・3走間のバトン時点でトップを独走していた中京大を捉えることは叶わず、勝負はアンカー・野澤啓佑(スポ3)に託す形となった。
 
              	
               
               
                   スタンド全員が混戦状態のアンカー対決を見守る中、浦野は一人レースを正視できなかった。 「信じていたけど、ある意味怖かった。自分が1番でバトンを渡せなかったことも悔しくて。」と、想いが大きいだけに不安も募る。 しかし、ラスト50m、早稲田がトップに躍り出たアナウンスを耳にした瞬間、浦野は迷わずトラックへ飛び出し、野澤を待ち構えた。
  
     
                     
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                           「おじいちゃんくらいになっても走っていたいですね(笑)」とおどけた。
 
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                     そして歓喜の瞬間―。 
                  創部史上初のマイル3冠、そして4継とのグランドスラムを達成してみせたメンバーに、スタンドの部員からはあたたかい祝福が送られた。
               浦野は早稲田大学院に進学し、競技を続行する。 
「来年の世界陸上に出て早稲田に恩返ししたい」と話す彼にとって、競走部は家族同然であり、陸上生活の中で最も濃い関係を築けた4年間だった。だからこそ代替えで主将の座を降りることが「寂しかった」。
 
                   「自分が国際大会に出ることによって、『早稲田いいな』って思ってもらいたい」と浦野。どこまでも早稲田への愛は尽きないようだ。
 
  競走部の歴史に名を刻んだ名主将。周囲の声援を胸に、また1段上のステージへと登る。
 
 
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関連URL 
早稲田大学競走部公式サイト
 
 
				 
				
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