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2013/03/03 [競走部]

ロードシーズンの集大成で明暗分かれる
第16回日本学生ハーフマラソン選手権大会



 

悔しい結果に終わった山本。今大会をバネに、トラックシーズンでは活躍を期待したい。

 3月3日、立川にて第16回日本学生ハーフマラソン選手権大会が行われた。 ロードシーズン締めくくりとなる今大会に早稲田からは22名が出場。 上位に入ればユニバーシアードの代表候補となるだけに、各校選手による白熱したレースが繰り広げられた。


  学内トップでフィニッシュしたのは山本修平(スポ2)。だが、自己ベストより1分近く遅い63分12秒という結果に、レース後はしばらく悔しさをぬぐえなかった。調子が良くない中で描いた山本のレースプランは「早い段階で集団から抜け先頭に立つ事」。しかし、疲労から思惑通りにはいかず、優勝した駒大・中村に30秒近くつけられての10位に終わった。この悔しさはトラックで晴らす。山本の視野には今夏ロシアで開催される世界陸上も入っている。同じく世陸を目指す大迫傑(スポ3)と共に、「早稲田から世界へ」を体現してほしい。

 続いて田口大貴(スポ2)が63分16秒の14位、学内2番手でゴール。後半、レースの変化に対応しきれなかった事に関しては課題が残ったものの、目標としていた「62分に近い63分台」での自己ベストを実現し、「タイムに関しては満足」と振り返った。そんな田口はきたるトラックシーズンを「駅伝を見据えた取り組みとしてのトラック」と位置付ける。「駅伝に繋げる為にひとつひとつのレースを大事にしたい」と語る姿勢からは、田口の人一倍駅伝にかける想いの強さが伝わってきた。



 

来月から2年生になる高田(写真右)と柳(同左)。主力に成長し、チームを支えてほしい。

 高田康暉(スポ1)・柳利幸(教1)・三浦雅裕(スポ1)の1年生トリオも奮闘。高田と柳は自己ベストを更新し、三浦は初ハーフながら63分台できっちりまとめてみせた。
 中でも高田と柳は調子が完璧でないながらも互いに競い、相乗効果を発揮した。 柳は高田が1か月前の神奈川ハーフで63分台を出した事に刺激され、「高田を上回るタイムを出したい」と意気込んだ。だが、千葉クロカン後に脚を痛め、練習から1週間離脱。 高田も実業団合宿や福岡クロカンをこなし、少なからず疲労が残っていた。 迎えた今日は、共に先頭集団で勝負。15キロすぎに離されてしまったが、柳は高田に「頑張るぞ」と鼓舞したと言う。高田は疲労によるきつさを感じていたが、柳の励ましを耳にするとギアチェンジ。そこからは互いに引っ張り引っ張られながらゴールを目指した。フィニッシュは高田が僅かに先着し、63分26秒。「今回のレースは良いチームワークを感じた」(高田)と、勝ち負けを超えたレースを作り上げた。Aチームに課せられた目標タイムの63分30秒はクリアした2人。だが、現状に満足している訳ではない。「お互いもっと上で戦わなきゃいけない」(高田)、「僕らが引っ張っていかなきゃいけない立場」(柳)と、今後も切磋琢磨しながら共に高みを目指す。

 一方で、前哨戦の丸亀・神奈川ハーフマラソンでは好成績を収め、調子を上げつつあった志方文典(スポ3)や臼田稔宏(基理2)は納得の記録を出す事叶わず、不本意な結果に終わった。力のある選手だけに春からの復調に期待したいところだ。


 冬のロードシーズンも終わり、長距離陣はトラックシーズンに向けて合宿へ入る。主力の大部分を占めていた佐々木寛文(スポ4)ら4年生が抜け、層が薄くなったと言われる早稲田だが、ロードの結果を見れば確実に力をつけてきている事が伺える。春からは有力な1年生も加入する。強い早稲田を復活させることができるか―。トラックシーズン始動まであと1か月だ。


※選手によるコメントは下記URLよりご覧いただけます。
☆選手コメント 山本・田口・高田・柳・三浦・志方

関連URL
早稲田大学競走部公式サイト

(TEXT、PHOTO=矢野真由実)
 


 
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