WasedaWillWin.com
 


  Realvoice年間プロジェクト 

2006/7/22掲載 

レスリング部 佐藤吏 第2回

前のページより)


 

 技術よりもメンタル面での課題が重要

――大学入学後、初めての「挫折」という感じなのでしょうか?
 僕は、挫折って何?って言いたいですね(笑)。練習をしっかりこなした上で100%でぶつかって負けたとしたら、それは挫折なのかもしれないですけど、今回僕の場合は「準備完了」できていないんで、挫折とか壁とか、そういうのではないです。

――世界選手権の出場権を逃してしまった今、次の目標はどう設定されますか?
 正直目標不振ですね。だけどまず自分のリズムを取り戻す事ですね。天皇杯は絶対とりたいですけど、それまでの過程で自分のレスリングをもう1回確立できたら、そうしたらもう負けないと思うし、そこには絶対の自信持ってますから。

 

 天皇杯は絶対にとる!

――ではどのように気持ちを切り替えていきますか?
 今年に入って先輩の存在がなくなって、環境が変った事が僕の中ではすごく痛い所でなんです。昨年までは小林(威仁)先輩と、よく語り合ってモチベーション上げてたんですけど、今は自分だけで鼓舞して上げていかないといけないのがつらいんです。人によって1つの言葉に対する含みって違うじゃないですか?例えば「楽しむ」って言葉も、勝負の世界で「楽しむ」は「負けてもいいじゃん」って捉える人もいるんですけど、僕の場合は勝つのは当たり前でその中でどう「楽しむ」かっていう捉え方で。そういう考え方や捉え方を共有できる、コイツ同じ感じがするなぁ、コイツとは合うなぁって相手が今いないのがすごく痛いんです。気持ちが乗ってこないと技術も覚えられないですからね…。

――本音で話し合える仲間が今いない、という事ですか?
 部活以外ではちらほらいるんですよ。ボクシング部の後輩とか、日体大や青学大の友達で。だけど身近にいなくなってしまったので。まぁうちの部活でも浅見(哲郎選手)とか、何人かいるんですけどまだ足りないですね。第一線でレスリングできる期間って短いじゃないですか。だからその中でいらない部分はできるだけ省きたい、とにかく直線で上に上がっていきたいって僕は考えてるんですよ。だから「あ、この人僕にないもの持ってるな」と思う人には話しかけますけど、それ以外の人とはあんまり話さなくなってしまって。それが良いのか悪いのかは分からないんですけどね。


 個人競技であるレスリングにおいても、仲間の存在は重要。1人で戦っているようでも、その後ろには信頼できる支えがなくなてならいという事を感じた。来月には大阪で全日本学生選手権が行われる。佐藤選手らしいレスリングに期待したい。

関連URL
早大レスリング部公式サイト
日本レスリング協会

関連記事
2006年度Realvoice年間プロジェクト佐藤吏 第1回
2006年度Realvoice年間プロジェクト佐藤吏 第3回



2/2


(TEXT=神崎風子、PHOTO=村山裕太)

 

 


 
WasedaWillWin.com HOMEへもどる