アスレティックトレーニングという言葉を初めて聞く人も多いかと思います。アスレティックトレーニングとは、スポーツ傷害の予防や評価、応急処置を行ったり、アスレティックリハビリテーションやリコンディショニングなどを行うことをいいます。「アスレティックリハビリテーション?リコンディショニング?・・・って何?」と思われるでしょう。アスレティックリハビリテーションは、怪我をして日常生活ができるようになった状態から、スポーツ現場に復帰するためにリハビリテーションを行うこと。リコンディショニングは、崩れたコンディションを、高いパフォーマンスができる状態に回復させることをいいます。
では、WATSの活動を簡単に説明したいと思います。WATSには勉強会委員会、BOC委員会、広報委員会、イベント委員会があり、主に委員会単位で活動しています。勉強会委員会は、WATSメンバーの知識と技術の向上を目指し、勉強会を開いています。BOC委員会は、WATSメンバーの知識を固めるために、テストの作成、実施をしています。広報委員会は、「WATS NEWS」「WATS UP」という機関紙を作成することで、WATSの活動とアスレティックトレーニングを学内外に広めています。イベント委員会は、毎年夏に高校生対象のワークショップを開いています。WATSの活動について詳しくはHP(http://wats.sub.jp/index.html)をご覧下さい。 次にWATSの具体的な活動の一部をお見せするために、先日の8月20日に行われたワークショップを紹介したいと思います。
今年のテーマは「足関節捻挫」でした。参加者は高校2、3年生で、例年10名前後ですが、今年はやや少なめの4名でした。午前は、足関節の解剖、評価、リハビリテーションについての講義を行いました。講義は1,2年生が担当しました。事前に資料を作り、WATSメンバーに模擬講義をして、高校生がわかりやすい講義ができるように準備をして講義に臨みました。その甲斐あり、高校生は初めて聞く解剖学用語にもすぐ慣れ、講義の内容をしっかりと理解しているようでした。
午後は、午前に行った講義をふまえて、実技を行いました。まず、応急処置であるRICE処置の実技を行いました。RICEとは、Rest(安静)、Ice(冷却)、Compression(圧迫)、Elevation(挙上)の頭文字をとったものです。受傷直後にRICE処置をすることによって、早期復帰が可能になる場合もあります。最近は、怪我についての知識を持っている指導者も多く、参加者の中にはRICE処置を日頃から行っている人もいました。次は、テーピングの実技を行いました。テーピングも日頃から巻いている参加者がいて、WATSメンバーよりもテープを扱いなれており、教える側がいっぱい、いっぱいになる場面も・・・。その後、評価、物理療法、リハビリテーションの実技を行いました。超音波、セラバンド、バランスマットなどの器具に実際に触れてもらい、競技復帰までどのような段階を踏んでトレーニングしていくかを体験してもらいました。
足関節捻挫は、スポーツ現場で最も起こりやすい傷害です。参加者の中にも、過去に既往歴のあるひとや、現在受傷しているという人もいました。ワークショップで学んだ知識と技術を、それぞれの高校に持ち帰り実践してほしいと思います。
講義以外にも大学受験や大学生活などの話で盛り上がり、アットホームな雰囲気で今年のワークショップを終えることができました。高校生に教えることでWATSメンバーも学ぶことがたくさんありました。アスレティックトレーニングを広めるためにも、自分たちの勉強のためにも、来年もこのようなワークショップを引き続き行っていきたいと思います。
WATSは、今後さらに活動の範囲を広げていきたいと考えています。WATSの活動に差興味を持った方、WATSに活動の現場を与えてくれる方がいらっしゃいましたら、ご一報ください。
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