10月8日(祝)。少し肌寒い空気が心地よい。雨上がりの東伏見の人工芝グラウンドで、ホッケー部女子チームによる関東学生秋季リーグの試合が行われようとしていた。
フィールドホッケーは11人で行うスポーツ。選手交代は何度でも行えるのだが、早稲田の女子チームの部員数は14人だ。一人一人の存在がとても大切なチームである。今日の相手は山梨学院大。リーグ戦で三桁の連勝記録を持つ強豪中の強豪だ。先月、同大学男子部を4-1で下した男子チームに続きたいところ。試合開始のホイッスルが鳴った。
ソフトボール大のボールを奪い合って、両チームの選手のスティックがガチガチと音を立てる。相手選手が思いきりスティックを振って打ったボールをカットし、敵陣ゴール前のサークルというスペースに運んで行く早稲田。(ホッケーでは、このサークル内からのみシュートを打つことが許されている。)スティックの先端は釣り針のように曲がっていて、ここでパスを受けたり、ドリブルしたりしてボールを操る。まるで体の一部のように器用にスティックを使いながら激しくぶつかり合う選手たちに、私の目は釘付けになった。
前半10分、FW狐塚実緒(スポ1)が先制ゴールを放つ。人一倍声を出してチームを盛り上げるGK寺田真衣子(スポ2)の全身を使ったファインセーブも目立っていた。しかし、立ち上がりの好調とはうってかわり、前半20分からは殆ど敵陣サークル内に入れない早稲田。それからは山梨学院のペースの試合運びとなり、立て続けに8点を失い1-8で破れてしまった。
山梨学院の方がコートを広く使えていたようだ。パスのミスも非常に少なく、クロスを合わせてサークルに入り込み、ゴールを速攻で襲っていた。また、マークされても速いドリブルで抜いていた。対する早稲田は、コートの外から監督の「自分の球で打て!」「マイボール!」との声が響いていたように、個人で突破口を見つけて敵陣に入り込むプレーができていなかった。パスを集中的に練習していたという。「つなぐ」プレースタイルには、今日の雨を含んだ人工芝のコンディションは厳しかっただろう。
とはいえ、素人の心をグッと掴み心の底からわくわくさせたプレーの輝きは、本物だ。試合中は一人一人が大きく声を出し、ハーフタイムには一度もベンチには座らずミーティングを行っていた選手たちの真剣な姿を見ると、応援したい気持ちが募る。まさにこれからの発展が楽しみなチームである。新しい出会いに心が躍った体育の日だった。爽やかな季節、是非多くの方にホッケー部の試合に足を運んで欲しい。
関連サイト
早大ホッケー部公式サイト
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