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早稲田スポーツ探訪

部活動、或いはサークル活動などで、早稲田の学生は様々なスポーツと日々親しんでいます。自分以外の人が、早稲田でどんなスポーツライフを送っているか、意外に知らない人が多いのではないでしょうか。体育各部の活動を中心に、早大生のスポーツ事情をコラム形式でお伝えします。

2013/1/14更新  第84回

悲願の日本一!「絆」がもたらした歓喜の優勝!
第61回全日本大学サッカー選手権大会決勝 対福岡大


 「優勝したぞー!!!」

夕暮れの国立競技場に副将菅井 順平(スポ4)の歓喜の雄叫びが轟いた。

「畑尾を胴上げするのが目標だった」 試合に出られない主将畑尾 大翔(スポ4)に代わりキャプテンマークを腕に巻いた。 今日ピッチに立っているはずだった主将の分まで、その強い思いを胸に戦いぬいた。皆が同じ気持ちで戦っていただろう。


 悲願の全日本大学選手権制覇――

早稲田は試合開始直後、前半2分の白井 豪(スポ4)のゴールで先制すると、オウンゴールで追加点を奪った。その後相手にPKを許し1点を返されるも、後半31分富山 貴光(スポ4)の美しい弧を描いたシュートで再び突き放し3-1と勝利し、大学日本一となった。

試合終了のホイッスルが鳴ると、サポートメンバーとして緑色のビブスを着けていた畑尾は泣き崩れた。試合に出られず、ベンチにも入ることが出来なかった畑尾だったが、いつもピッチでそうしているように、外から大声で仲間を鼓舞し続けた。交代し戻ってきた選手は温かく大きな手で労い、迎え入れた。


 「大翔が一番ピッチでプレーしたかったと思う。その分も今日は絶対点を取って、大翔を笑顔で、最後は締めくくってやろうと思っていた。」と富山は口にした。 得点を決めた白井も富山も自分のユニフォームの下に、背番号4のユニフォームを着ていた。主将畑尾がずっと付けていた背番号4、まさに畑尾の思いを胸に、そして背負い戦っていた。揃って二人共、ゴール直後に自身のユニフォームを脱ぎ、背番号4を見せ付けた。もちろんイエローカードであったが、その光景に国立競技場中が熱くなった。

まさに「一人はみんなのために、みんなは一人のために」戦った早稲田ア式蹴球部。

優勝トロフィーを掲げる畑尾の左腕にはキャプテンマークが巻かれていた。 最優秀選手賞を受賞した富山は自身のゴールを「みんながつないでくれたボールが、あそこに落ちてきたのは偶然じゃないと思う。今までやってきたからあそこで落ちてあんな風に決められた。本当にみんなには感謝してます」と振り返り、菅井は「全ての方に恵まれて、本当にありがとうと言いたいです」と感謝の気持ちを口にした。

 スタッフ、試合に出られない選手達は自分がチームの勝利のために出来ることをした。ピッチに立つ選手達は常に皆への感謝の気持ちを持って戦った。 この1年間で日々強くなっていった早稲田ア式蹴球部の絆が、今日の優勝に結実した。 その素晴らしい絆をそこにいた人全てが祝福したことだろう。

(TEXT=磯綾乃、PHOTO=西村侑美)
 


 
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