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 兵藤慎剛と鈴木修人。ともにサッカー名門校である国見高校、市立船橋高校から早稲田大学へ入学。プロからのオファーを断り、大学入りを決断したという彼ら。在学中における4年間は彼らにとってどのような意味を持ったのだろうか。今回の対談では大学という舞台に身を置き、葛藤しながらも成長する姿を語ってもらった。




 

兵藤慎剛主将 プロフィール
スポーツ科学部4年
出身校 国見高校
171・65・B型
第24回ユニバーシアード日本代表
2008年度横浜F・マリノス加入内定

 

 

――大学生活の中で意識したことはどのようなことですか?
鈴木修人副将(スポ4、以下鈴木): こんなこと言っていいか分からないですけど、(大学に)入った時はグラウンドも土で都リーグという状況で正直辞めたいっていう気持ちがありました。自分と一緒にサッカーやっていた人が活躍しているのをテレビとかで見て、自分はどうしてここなんだろうって思っていました。でも、今となってみれば教職や指導者のC級ライセンスなど勉強になったこともすごく多かったので大学に来て良かったという心境ですね。
兵藤慎剛主将(スポ4、以下兵藤): プロに行きたい気持ちもすごいあったし大学を辞めたいという気持ちも正直ありました。最初は能力の高い選手がこれだけいるのに都リーグにいる自体もおかしいなって思っていました。そういう面で環境に恵まれなくてその辺の葛藤もあったんですけど、そこから年々環境も良くなり入ってくる選手のレベルとかもあがってきてその点では良かったと思います。あと、早稲田に入っていろんな人と出会うことで違った角度からサッカーを捉えることができて人間としてすごく成長できたと思います。スポーツ科学部では栄養学だとか自分の体に関する勉強もできて、学ぶ部分も非常に多かったと思います。


 

鈴木修人副主将 プロフィール
スポーツ科学部4年
出身校 市立船橋高校
171・66・A型
第24回ユニバーシアード日本代表
2008年度鹿島アントラーズ加入内定

 

 

――ゼミや授業での交流は?
兵藤: 勉強などでは友達に助けてもらった部分は大きいですね。それにそういう人達と話すと大概違う観点から物事を考えていることが多いので、そういう部分では物事に対する視野は広がりました。また、ラグビーだったら五郎丸とか代表入りしたり、大学日本一になったりしていて、他の部でもスポ推で入ってきたアスリートが活躍しているという状況で、負けたくないなっていう気持ちも出てくるし、その辺は他の部の人達にすごい刺激を受けたと思います。
鈴木: 二浪して入ってきてサッカー部にいる人とか、本当に自分じゃ考えられない努力をしているっていう人に一番支えられたってことですね。高校の時だとBチームにいる人とかはふてくされてサッカーして争いごとになったりとかもあったんですけど、早稲田だとBチームにいる人がしっかりしてくれるので自分も頑張ることができました。

――高校とは違った大学という自由な環境での難しさなどはありましたか?
鈴木: 大学生には自由な時間もありますけど逆にけじめというかそういうのが大事になってくると思います。寮だから学校に行かなくても何も言われることはないんですけど、そういったけじめという部分で大人になれたと思います。
兵藤: そうですね、高校の時は絶対に学校に行かないといけない状況だったんですけど、俺は基本的に学校行ってサッカーしてというサイクルは崩れてないんですね。


 

 

――高校サッカーにおいての環境の違いで苦労したことは。
鈴木: 高校の時の監督は、がみがみは言うけどオフとかもあって自分で考えることも大切にしていたので、そんなに変わらないですね。
兵藤: 大榎監督はすごい自由を与えてくれますけど、自由の裏には責任があるといつも言っています。自分も自由にサッカーするのが好きなタイプなので、そういう意味ではいいかなと思います。高校の時は確かにやらされている感はみんなあったと思うんですけど、僕なりに自由を見つけながらやっていたので大学に来ても戸惑うこともなく自分のやりたいようにやれました。

――大学四年間を通して大人になった部分というのは。
兵藤: 高卒からプロにいった人はお金の面では自立はしてて大人だと思うんですけど、会話の仕方とかそういった面では大学に入ったほうが身につくと思いますね。プロであればプロのサッカー選手と関わることが多いんですけど、そういう狭い枠にとらわれないで大学はすごいいろんな人と知り合える場でしたね。その中で見方がいろいろあると感じとれただけでもすごい成長というかサッカーの面だけじゃなく人間としても大きくなれる場だと感じました。
鈴木: 言われちゃいましたね、ほんとに言われちゃいました(笑)。

 

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(TEXT=村山裕太、PHOTO=五十嵐文子、神崎風子)

 

 


 
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