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 早稲田の新守護神として、絶対的な存在感を持ち始めている伊藤選手。チームに元気がない場面では、大きな声で仲間を鼓舞する姿が印象的だ。今年は怪我でピッチを遠ざかっていた時期も乗り越えたシーズンだった。今回のインタビューでは、直前に迫るインカレへの心境と抱負に加え、今までを振り返って語ってもらった。




 

伊藤拓真プロフィール
スポーツ科学部3年
前橋育英高校出身
大学選抜・関東B選抜・関東1、2年選抜

 

 

――今季のリーグ戦の感想は?
 前期は勝てたところを落として、三連敗したりして優勝に響いてしまったところもあり、あまり良くなかったです。後期は怪我をして半分位出られなかったんですけれど、外から皆を見ていて改善点を見つけられました。そのお陰で後期に(試合に)出てからは、ミスをしても落ち着くことができました。失点もまぁ少なかったしチームも勝てたので、満足ではないけれど結構良かったかな、と思います。

――失点については?(*リーグ戦が終了して早稲田の総得点は53、総失点は29)
 反省点はかなりあります。早稲田はリーグ戦の得点力は一番だったけど、失点もシュートを打たれる数が少ない割に多くて。皆には「キーパーだろ」って冗談で言われたんですけど。自分でも、止められたところがあったと思うし、もう少し頭を使って皆を動かすことができたらまた違った展開になったかな、と思います。よく覚えているのは、唯一の引き分けだった前期の青学戦です。自分が凡ミスをしなければ多分勝てた試合だったし、もし勝っていれば得失点差でも優勝できたので。皆はそんなことは言わないけれど、自分の中では心残りです。

――サッカーはいつから始められましたか?
 中学校からです。それまでは、野球とスキーを幼稚園からやっていました。その時からずっとサッカーはやりたかったんですけど、人数が足りなくて。野球(の9人が)がやっとで、僕が小学校1年からレギュラー取れるくらいでした。個人では球蹴りって感じでやっていました。中1の時はフィールドをやっていましたが、ずっとキーパーがやりたくて。親に話をしたら、サッカーに携わる仕事をしていた親父の知り合いに紹介してもらって、前橋ジュニアというクラブチームで中2から本格的にキーパーを始めました。


 

声を出せるのは、キーパーを始めてからの長所だ。

 

 

――早稲田を選んだ理由は?
 本当は大学に行くというのは全く考えていなくて、高校出たらプロに行きたかったんです。高校の監督から(早稲田から)話があると聞いて、始めは断わりました。その後監督と二者、三者面談をやり、少し考えていました。その時、「大学で勉強してからプロに行くのでも遅くないんじゃないか」っていう家族や周りの友達の言葉がかなり大きかったですね。周りの奴が結構いい奴で、話をよく聞いてくれました。今は大学に来てかなり良かった、って誰に聞かれても答えられています。毎日きついけれど、自分が選んだ道でもあるし、いい仲間に巡り会えたし、苦ではないです。

 

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(TEXT=田辺里奈、PHOTO=五十嵐文子、岡崎聡)

 

 


 
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