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 今季悲願の女子部一部リーグ昇格を経て、男女ともに1月の全日本選手権で好成績を修めた稲門卓球部。チームを陰で支える主務さんにお話を聞きました。学生スタッフ特集第一弾として、お送りします。





 
前田悠真主務プロフィール
教育学部3年
早稲田実業高校出身

――まず、主務になられた経緯を教えて下さい。
 主務は、雑用が多くて練習時間をだいぶ割かれてしまうので、卓球が強い人は大体ならないんですね。皆もっと卓球の練習をしたいからやりたくないので、同じ学年の中でも「お前がやれよ」って擦り付け合っている感じでした。でも1年生の冬に、凄く尊敬していた主務の先輩が「やってみないか」と言ってくれたことがありました。先輩で主務になる人は、仕事も完璧で素晴らしい人ばかりだったので「こういう道もあるんだな、やってもいいかもな」と思い始めました。今では本当にやって良かったと思っています。どの主務も、「1つ上の先輩の主務には負けないように」と思って取り組んできています。

――普段のお仕事の内容を教えて下さい。
 基本的には選手が勝つための場を作ることです。本当に色々な仕事があります。会計をしたり、選手への取材の対応をしたり。選手を叱ることもあります。選手の出欠席を細かくチェックするので、休みが多い選手には「お前ちょっともっとやる気出せよ」と言うように。体育館が開く8時には、必ず選手より先に来ています。試合の時は6時から。夜は21時までです。これは勝手に僕が作った仕事なんですけど、選手が居やすい環境を作りたいので、朝一番に来て体育館の掃除をしています。

―― 一人で?
 はい。朝一なので知ってる人もいないと思います。本当に僅かな人が「おっありがとう」って言ってくれる感じで。


 
体育の卓球の授業でもTAとして活躍している。

――そこは知って欲しい、って思いませんか?
 まぁいつかは知る日が来れば…(笑) でも自分が勝手に好きでやっていることなので。

――試合中、遠征中のお仕事の内容を教えて下さい。
 まず試合に出るための切符や宿を取ったり、選手の公認欠席の書類を出したり、試合について学校に報告したりします。選手がほしいと言った物を、買出しに行くこともあります。下級生に任せることが多いですが、試合のビデオも撮ります。最近では、卓球部のホームページで試合の速報を掲載しています。更新の速さがうちの部の自慢です。

――主務を勤める中で、気を付けていることとは?
 選手のやる気だけは削いではいけないと思っています。選手のやる気をあげるために、当然僕も選手の前ではふざけられないし、ダルそうな姿とかを見せては申し訳ないので。

――試合時期に選手に声を掛けたりされますか?
 はい。でも、あまり言い過ぎても良くないので、選手の性格次第という感じです。試合前はピリピリしていて話し掛けられない人もいるし、話し掛けることで緊張を和らげる人もいます。一番長くいる分、一番選手のことを知っている自信があります。

――大変なお仕事ですが、報われたと思うのはどういう時ですか?
 勝ってくれた時ですね。今日もなんですけど(注:取材を行った日に女子ダブルスの優勝が決まった)、選手が優勝してくれた時は、本当にもう、涙が出る程嬉しいです。実際泣いてないですけど(一同笑)。優勝した選手が、一番始めに来て「本当にありがとう」と言ってくれた時は、(主務を)やってきて良かったなと思いました。          

 

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(TEXT=田辺里奈、PHOTO=五十嵐文子、卓球部提供 )

 

 


 
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