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 全日本ユース優勝、世界選手権6位。輝かしい経歴を持ち、演技や試合に使う音 楽、レオタードのデザインも自分で考案する多才な早稲田の妖精の登場です。19 才にして揺らぐことのない競技への想いが確立されるまで、彼女はどのようなこ とを経験してきたのでしょうか。





 
高橋麻理子選手プロフィール
スポーツ科学部2年
千葉・柏高校出身

2005 新体操世界選手権 団体種目別リボン6位
2006 第4回全日本ユースチャンピオンシップ
 個人総合優勝
2007 全日本クラブ選手権 個人総合5位
イオンカップ2年連続出場(2006・7)

――去年を1年を振り返ってみての感想は?
 大学生に入って1年目ということで気合を入れてやろうと思ってたんですけど、怪 我が結構多くて。試合で自分を全部出しきれないということが多かったです。全 日本インカレは太ももの肉離れで棄権したんです。その後の全日本選手権も、足 が痛くて(自分を)出し切れず、悔しかったです。でもイオンカップという外人選 手も出る試合では、よくまとめることができたなと思いました。周りはオリンピ ックのメダリストとかなので、高い順位は目指さないで、「自分を出そう」とい うことを目標にしたら結構上手くいきました。

――大学生活はどうですか?単位は順調?
 今のところ順調です(笑)。学校生活は新体操とは別な感じで、切り離してできて いるので。練習は練習、学校は学校という感じで楽しめています。本当は高校も 新体操部がある所に行くという方法もあったのですけれど、やっぱり学校と練習 を分ける方がいいのかな、と。高校時代はクラブで新体操をやっていました。

――取ってみたい授業はありますか?
 コーチングとか、どうやってメンタルを高めていけばいいか、ということに興味があります。


 
              スタートラインには立てたが、まだまだ世界は憧れだと言う。

――高校と大学の違いは?
 高校ではナショナルチームでやっていたのが自分にとって大きかったです。大 学に入ってからは個人の選手としてやっているので、全然生活も違うし。自己管 理が大変です。通学してその後は練習もして、というのは結構最初の方は大変で した。

――去年スランプはありましたか?
 練習がしたくないというのはないのですが、練習がもっとしたいけれど怪我で動 けない、ということはありました。

――高校時代全日本ユースで優勝された時はどうでしたか?
 本当にあの試合で「優勝するぞ」という風なことを頭の中で考えてはいなくて。 とりあえずこの試合に出て今までやってきたことを出すぞ、という風にやってい たらいつの間にか優勝していた、という感じで。でもその後、勝ちたいという気 持ちもやっぱり出てきて。今までは新体操は芸術だという風に考えてきて、そっ ちの方を意識してきたのですけれど、1回優勝するとやっぱり「勝ちたいな」とい う気持ちが出てきてしまって。その辺の兼ね合いは大学に入って去年考えたとこ ろでもあったかな、と。芸術のスポーツなんですけれどやっぱり競技なので、そ の気持ちの兼ね合いが難しくて。私は「自分のいい演技を出そう」という風に持 っていった方が、自然に良い結果になるかなと思います。

――世界選手権で6位でした。高橋選手が考える”世界”とは?
  世界選手権には団体の選手として出ました。世界と日本はレベルの差が結構あ るので、今まで世界ってすっごーく遠くて絶対届かないものだなと思っていたん ですけど、世界選手権に出たことで自分も同じラインに立てるんだな、と感じら れました。やっぱり世界は憧れです。

――早稲田に入って良かったと思うことは?
  色んな種目のトップの人がいて、話を聞けるということです。スポーツ科学部に はすごい選手がいっぱいいて。話をしていると、もっと自分も高い意識を持って やらなくてはいけないな、と思うようになりました。北京五輪に内定している、 カヌーの竹下百合子さん(スポ1)も友達です。

――体操部に入って良かったのは?
 今まで部活というものに所属するということがなかったので、先輩というのがい て自分が後輩になって、というのが入ってよかったと思います。(新体操)クラブ ではそういうのがあんまりないので。

――仲の良い部員は?
 新2年生の女の子が他に1人で。上松侑生(スポ2)ちゃんっていうんですけれど。チー ムメイトは友達の1人で、何でも話せる存在という感じです。あまり一緒に辛い経 験をするというのはないので、普通の友達です。体操部は、部員の仲と雰囲気が 良いと思います。

――努力の人という評価がありますが、ご自分ではどう思っていますか?
   自分自身、頑張っている自分の方が好きだな、というのがあります。頑張 っていない自分がいるのがすごく嫌になります。(自分を)責めます。練習も全力 でやって、という方が(いいです)。その分ちゃんとオフもあって、という感じで す。

――オフの時はどうやって過ごしていますか?
 オフはクラスや地元の友達と遊びに行ったり、家でグダグダしたりとか(笑)。こ の前はディズニーランドに行ったり。映画も最近よく観ます。『L』が面白かった です。

――趣味は?
 音楽聴いたり、絵を描いたりするのも好きです。新体操の衣装も自分でデザイン したりして。中学生くらいから結構描いてます。最近は自分のデザインしたもの で(試合に)ほとんど出ています。(―他の選手は?)自分でデザインする人も、先 生に頼む人もいます。演技で使う音楽とかも、自分で色んなのを聞いて「こんな のがいいかな」と思ったら、コーチと相談して決めたりします。クラシック、ジ ャズ、映画のサントラなどです。『踊る大走査線』の中に結構カッコいいのが入 っていたりして。ジャズはバイオリンでスピーディーに弾く曲が好きです。

 

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(TEXT=田辺里奈、PHOTO=池田恩、高橋麻理子選手提供)

 

 


 
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