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  箱根駅伝直前インタビュー第2弾は、黄金ルーキーの一人である三田裕介(スポ1)選手。駅伝の名門豊川工業から今春早稲田大学の門を叩いた三田選手。活躍の場を大学に移してもその才能を遺憾なく発揮し、10月の出雲駅伝、続く全日本大学駅伝でも安定した走りでチームを支えた。日々成長を続ける三田選手の目に、この一年間はどう映ったのか、そして来る運命の箱根駅伝への熱い想いを聞かせていただいた。





 
三田裕介選手プロフィール
スポーツ科学部1年
愛知・豊川工業高校出身
自己ベスト 5000m 14分06秒41
      10000m 29分15秒18

――まず、入学してから今までを振り返ってみていかがでしたか?
  大学という新しい環境に来て自分の中に多少の不安もあったんですが、割と波があることもなく順調に練習も積めて、成長できているんじゃないのかなと思います。

――調子の波がなく走れている要因はどんなことだと思いますか?
  すごい環境も整っていますし、やっぱり自分より力の上な先輩がたくさんいて、その先輩を見習ったというか、ついていったというか。そういう先輩方がいたことで、自分の意識も高く持てたのかなと思います。

――早稲田の練習はいかがですか?  高校では割と集団でやることが多くて、アップから集団でやっていたんですけど、大学に来てからは結構個人に任される時間が多くなったり、練習自体の質も上がって戸惑うところもあったんですけど、上手く練習は積めていると思います。

――寮での生活は?
  1年生は当番というものがありまして、それが結構キツいんですけど…(笑)。その中で自分の時間を見つけて色々やらないといけなかったり、割と授業があったりするんですけど、すごい充実してます。

――大学の授業は楽しいですか?
  自分の興味のある授業はやっぱり楽しいですね。1年生なのでまだ基礎的なものが多いんですけど、栄養学とか競技に必要なことですし、スポーツ概論かなんかも、自分にはない色々な視点からスポーツを見ることが出来るので勉強になります。

――入学後、関東インカレ、世界ジュニア選手権などに出場されましたが、トラックシーズンを改めて振り返っていただけますか?
  関カレは、一番最初にエンジのユニフォームを着た試合で、すごく気持ちも入りましたし、「エンジの重さ」をそこで痛感しました。結果は10何番だったんですけど自己ベストも出せましたし、自分としては関カレでは自分の力を出せたと思います。あと世界ジュニアは、せっかく選んでもらったんですけど、体調を崩してしまって、結局完走を目標に走らせて頂いたっていう形になってしまって…。初の「JAPAN」だったんですけど、ちょっと迷惑をかけてしまいました。でもそういった中で、他の国に行って外国の選手と共に生活を送って走れたのは、今後の競技人生に大きく影響することだと思ってます。世界大会を経験してみて、自分の中の意識も変わりました。


 
             来期のトラックシーズンでは、ユニバーシアード出場が目標。

――今シーズン、5000m、10000mのどちらも自己記録を更新しましたが、記録面での満足度は?
  あんまり満足してないですけど、1年目っていうことで入学前は「走れなかったらどうしよう」とか、楽しみな反面不安もあったんですよ。でもそういった中で自己ベストが出たっていうのは、ちょっと落ち着いたというかよかったっていう安心した感じはありますね。「早稲田に入って潰れた」とか「大学に入ってあいつの名前聞かないな」とかは絶対言われたくないんで。

――高校の時と比べて、走り方などの面で変わった点は?
  高校の時に頑張ってなかったかというとそうでもなく頑張ってたんですけど、自分に任される時間が多くなった分「自分に必要なことは何か」っていうことを、高校の時よりもっと考えるようになりました。フォームのこととかも色々考えて、自分に必要な補強も高校の時と比べれば全然やってますし、そういった面でフォームもバランスが良くなったというか、崩れにくくなってきたのかなと思います。それが、試合でもある程度安定して走れるようになった要因の一つかもしれないですね。

――チーム内でのライバルはいますか?
  やっぱり他の同学年の、矢澤(曜、教1)、八木(勇樹、スポ1)、中山(卓也、スポ1)です。その3人はどうしても意識しますね。負けたくないっていう気持ちもあるんですけど、多分4人ともそれぞれがどういう状態なのかを常に把握しておきたいと思っているんじゃないですかね。でも、そんなに(それぞれのことを) 意識してぎちぎちにやっているわけではなく、いい刺激の中で練習出来ていると思います。

――1年生は仲も良いらしいですね。
  仲は良いですね。いつもしょうもない話ばかりしてます。特に八木は、高校1年生の時から知ってますし、合宿も一緒にやってたりよく話もしてたんで。プライベートのこととか結構親密な話もしますね彼とは……。別にホモじゃないですよ(笑)!

――話を伺っていると三田選手は自己分析がしっかりできている印象があるのですが、そういう考え方に至ったきっかけなどはありますか?
  自分が高校生1年の時に、3年生で今は駒澤大学の高林(祐介、3年)っていう先輩がいたんですけど、その先輩にすごいお世話になっていて、その時に高林さんから「強くなるためは、自分のことを自分がよく知ることだ」ということを教えて頂いて。その事がずっと頭の中に残っていまして、それ以来その言葉を頭に入れてやっています。

――ここからは駅伝シーズンについて伺います。まず、10月に行われた出雲駅伝に出場されましたが、振り返ってみていかがですか?
  大学初駅伝ということで、襷の重みも感じたし緊張もあったんですけど、自分の前の区間が竹澤(健介、スポ4)さんだったこともあって、「竹澤さん大丈夫だろうな」っていうのもありましたし、竹澤さんを信頼してるんで気持ちとしてもある程度余裕をもってやれました。前日にも「1年生は失敗しても1年生のせいじゃないから、お前は何も考えずに先輩の胸を借りて走ってこい」って言われたので、落ち着いていけたんですけど、流れがある中で走るのが駅伝なんで。(襷を)もらった位置も一人で、無難な走りと言えば無難な走りですけど、調子も良かったと思ってたんで、不甲斐ない結果だったと思います。

――高校の駅伝と大学の駅伝とでは、雰囲気は違いましたか?
  違いますね。やっぱり高校の時は色々な意味で「若い」かなっていう(笑)。大学生になると、また違う緊張感がありましたね。沿道の方も多いですし。あと、高校生はスタート前って結構静かなんですけど、大学生は結構リラックスした感じで、こんなに話していて大丈夫なのかなっていうくらい話している選手もいたんですけど、それがきっと皆さんのリラックス法だと思うんで。そういうところも含め、一番大きな目標として掲げている箱根駅伝に向けていい経験が出来たと思います。

――11月の全日本大学駅伝では、チームも総合2位と好成績を収めました。
  全日本は、一区の矢澤からすごく流れもよくて、その次の竹澤さん、八木と流れに乗ってきて、その中で自分の役割は果たせたかなとは思います。

――三田選手が走った4区は有力選手が集結していましたね。
  まず、外国人選手が気になっていたんですけど、タイム差を聞いた時に「さすがに大丈夫だろう」と思って。すごい調子も良かったので、あとは他の日本人選手相手に自分の力でどこまでいけるか試してみたいっていう気持ちで、わくわくした感じでした。

――出雲駅伝とは全く違ったレース展開で襷を受け取って、気持ちの面でも違いはありましたか?
  先頭も見えていましたし、駒澤の池田(宗司、4年)さんが近くにいたのでついて行こうと思ったんですけど、まあ予想外のことも起こりまして先頭にも立てて、気持ちが良かったですね。

――全日本は地元でのレースでしたね。
  そうなんですよね。父さん、母さん、じいちゃん、ばあちゃん、友達、友達のお母さんとかまで応援してくれてました。沿道の人も「三田!!」とか「早稲田!!」って応援してくださって。あと、車ですれ違う時に「三田三田三田三田」とか自分の名前を連呼してる人とかもいて。「この人本当は絶対自分のこと知らないだろうな…。でも、ありがとうございます」みたいな (笑)。

 

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(TEXT=岡崎聡、PHOTO=神崎風子、五十嵐文子)

 

 


 
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