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[ア式蹴球部] 「2009早慶サッカー定期戦特集」

早慶戦直前! 松本怜選手インタビュー


 早慶戦直前インタビュー、ラストを飾ってくれるのは早稲田が誇るスピードスター、松本怜選手。今期は2節、3節でゴールと好調なスタートを切るも、リーグ戦4節の試合中に内出血を伴う打撲でチームを離脱。9節で復活を遂げ、攻撃の起点となり、仲間から全幅の信頼を寄せられている。ケガに苦しんだ時期に得たもの、そして人一倍強い早慶戦への思いとは―。


 

松本怜選手 プロフィール
スポーツ科学部4年
青森山田高校出身

―5勝4敗2分、勝点17、5位の成績で終わったリーグ戦前期を振り返って。
  開幕3連勝して、すごくいい形でスタートは切れたんですけど、結構狂って勝てない時期が続いて。やっぱり優勝を狙うには連敗は増やさない方がいいし、その中ですべきことを皆がもっと追求してやった方が、もっと勝てたんじゃないかなって思いますね。

―すべきこととは?
  監督の指示を皆が一丸となって全うできるか、っていうのがやっぱり一番だと思うんですけど。負けた時期に自分は出れなくて、すごくモヤモヤしていました。外から見ていてすごくまとまりがなくて。もっとミーティングしたり、「もっとこういうプレーをしよう」とか話し合いが増えた方がいいんじゃないか、と自分は思ってて。ただ怪我をしてたので何も言えなくて、すごくもどかしかったです。監督の選手入れ替えもあったので、選手たちがお互いを理解するのって時間が要るし、難しいことなんですけど。

―4節の流通経済大戦で途中退場となってしまったケガは、とても痛そうでしたが。
 すんごい痛かったです。選手生命にも少し関わってしまって。ただの打撲っちゃそうなんですけど、内出血しちゃったんで、(復帰までに)あんなに時間が掛かってしまったんです。連戦だったし、チームにはすごく迷惑かけたなと思っています。

―しかしスタメン復帰後、10節からチームも連勝しました。
 そうですね。自分のプレーは多分皆にとって分かりやすいんじゃないかなと思います。右にずっと張ってて、自分にボールを預ければそこから起点が生まれる、という共通意識が皆の中にあるので。自分は自分らしいプレーをしたまでなんですけど、それが勝ちに結びついてちょっとは貢献できたかなとは思います。

―今年のチームは、松本選手の突破を含め右サイドからの攻撃が鍵となっているようですが。
 自分だけでなく「サイドを起点に」というのが今年は結構一番の理想のサッカーというか、目指しているものです。サイドを突破すると中も生きてくるし。まぁ今年も左(サイド)も色々選手変わっていますけど、胡桃澤(=祐也・スポ3)とか奥井(=諒・スポ2)とかドリブルで崩せる選手が多いと思うので、そこは生かした方がいいかなと思います。

―先日の総理大臣杯予選の青山学院大戦を振り返って。(スタメン出場で延長戦の末○2-1)
 前半はいい攻撃ができたんですが、もっとシュート打つべきところで打ってよかったな、と振り返って思いました。決められなかった分、後半すごく苦しい戦いになって。相手に攻められる場面がすごく多くて、決めるべきところで決めれないっていう重荷をすごく感じましたね。あとちょっと皆ヘバってたんで、もうちょっと走り抜くことが大事かなと思いました。自分も後半で足攣っちゃってたんで。

―決勝の筑波戦は、後半からの出場となりました。(2-4●)
  (前日に)足攣ったのもあって、監督に「途中から出して流れを変える」って言われていて、その準備をしてました。でもやっぱり前半で3点も決められたら…。自分も頑張りましたけど、ちょっとキツい部分がありますよね。スタートから出たかったですけど、それは監督の戦略なので何とも言えないですけど。サブにいい選手がいるので、任せることは出来るんですけど、点決められないのはちょっときつかったですね。

―リーグ戦前期と総理大臣杯を終えて、ここまでの手応えと課題とは?
  自分の突破も結構生きてきているし、そこは通用するなと思っていて。ただ課題といえば、最近ちょっと二人(相手)くらいにつかれることが多くなってきてて。自分が死んだら駄目なんで、もっと上手い周りの使い方が出来ればいいな、と思っています。たくさん課題はありますよ、正直。パスミスも多いので、減らしていきたいです。


 

       教職の取得は中止し、「サッカー一本」で歩む決意をしたという。

―今の自分のプレーの満足度は?
  5割っすね。もっと点に絡めるんじゃないか、って思います。最近調子いいって程でもなくて。でも昨日までちょっとプロの練習に行ってたんですよ。(※この取材は6月19日に行われました。)実際結構出来て、好印象を貰えたみたいです。あのチームすごく良かったです!みんな意識も高くて。田舎ですけど。(笑)

―以前取材させて頂いた時、(※新二年生対談 中川選手×松本選手)メンタル面が課題とおっしゃっていましたが。
  強くはなりましたね。今回の筑波戦でも、何で(スタメンで)出れないんだと思う反面、「途中から出たら頑張ろう」っていう気持ちの切り替えが大分できるようになったし。ケガも多くて、すごく辛い時期も続きましたけど、「その中で何ができるか?」っていうのを自分の中ですごく考えるようになりました。その面では成長したんじゃないかな、って感じですね。

―最上級生になって、意識の変化はありましたか?
 今まではいい先輩がいっぱいいて引っ張ってもらってたんですけど、4年になると「自分が引っ張っていかないと」という気持ちになって。まぁ周りにとっては、自分はそんな引っ張っていってるっていう存在じゃないかもしれないんですけど、自分の中では言葉とかよりもプレーで引っ張っていきたいと思ってます。頼りになれるプレーヤーになろう、という意識は持ってやっています。

―プレーをする上で心がけていることは?
 自分の持ち味を出すために、二人来られても勝負しよう、とはすごく思っています。別にそれが取られても、切り替えて取り返せばいいだけだし。勝負しようということだけですかね、意識しているのは。

―大観衆の中でプレーする早慶戦とは?
  すっごく楽しいですよ。大学サッカーの全試合含めた中で、一番楽しいですね。インカレ決勝より楽しいんじゃないかな。自分、観客多い中でやるのがすごく好きなんですよ。全くプレッシャーもなく。サッカーではプレッシャーを感じたことがないですね。よく分からないんですが、緊張したことがないです。いつもは人前とかあんまり得意じゃないんですけど。(―授業のプレゼンとかの方が嫌ですか?)最悪ですね!欠席しますよ。(笑)

―声援は力になりますか?
  なりますよーもう!自分とか、分かりやすい(プレー)じゃないですか。ドリブルしてると、ワ〜!っていうのが聞こえるんですよ。「もっと沸かせたろ!」って思います。

―早慶戦の個人的な目標は?
  4年連続出場です。早慶戦だけは出しもらうことを願っています!それ以降はもうどうでもいいんで。あ、ダメっすよね。(笑) それと、あわよくばMVPですね!狙いたいですよ〜4年目は!!(笑)

―早慶戦を楽しみにしているファンに向けて、一言お願いします。
  自分は観客を沸かせるプレーをするのがすごく好きなので、自分の持ち味を出せば皆楽しめると思うし、それで早稲田が勝てばそれに越したことはないと思っています。絶対勝ちたいと思います!

 高校時代からケガに泣かされることが多かった松本選手。しかし持ち前の俊足を生かしたドリブルは色褪せることなく、今期は出場すれば必ずといってよい程チームに勝利をもたらした。プロの舞台で勇姿を見られる日も近いだろう。最後の早慶戦で、どうか悔いを残すことなく自分らしさを発揮して、そのスピードで観衆を酔わせて欲しい。
 毎年、インパクト大の”鼻ピース”でウィルウィン制作の早慶戦メンバー表に登場してくれる。(参考:2008年 ア式蹴球部メンバー紹介) 「今年はやめろ、4年目だけはやめてくれ!って親に言われたんですよ。俺、今年も多分あれで映るけど、って言ってきましたけど(笑)」。さて、どうなることやら?注目の写真は、6月25日(木)掲載予定の2009年度早慶戦メンバー表でご確認下さい。

関連URL
ア式蹴球部公式ホームページ

(TEXT、PHOTO=田辺里奈、岡崎聡)
 


 
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