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[ア式蹴球部] 「2009早慶サッカー定期戦特集」

早慶戦直前! 野田明弘選手インタビュー


 ア式蹴球部早慶戦直前インタビュー、第1回目に登場して頂くのは、DFの野田明弘選手。昨年から右サイドバックのレギュラーの座を獲得すると、今年はその地位を不動のものとし、また試合では正確な右足を武器にプレースキッカーも務める。攻守両面において今やチームに不可欠な存在となった野田選手に、前期を振り返ってもらうとともに、早慶戦に向けての決意、意気込みを語っていただいた。


 

野田明弘選手 プロフィール
スポーツ科学部3年
サンフレッチェ広島ユース(吉田高校)出身

――まず始めに、リーグ戦前期を振り返ってみての感想は?
 結果だけ見ると、上位にギリギリ残れてるんですけど、1位との差は結構開いてしまっているし、優勝を目指していくんだったらもっと勝点をしっかり取っていきたかったというのはありますね。

――チームは開幕から3連勝と好調なスタートを切りました。
 その頃は、やっぱりチームで掲げていた自分達から仕掛けて、守備も自分たちからやるっていうアグレッシブなサッカーが出来ていて、ゲームの流れも早稲田のペースでやれていたっていうのが大きくて、その中でしっかり得点も入っていたので結果も出てたのだと思います。

――その後、4節の流通経済大戦の敗戦から、しばらく勝てない時期が続きましたが。
 去年は降格争いで、最悪とまではいかないですけど結構悪い流れというか苦しい経験をしたので、去年のようにはならないようにやっていこうっていう雰囲気がチームの中にありました。そういう風にチーム全体で気持ちを高めてやっていたし、最後(10、11節)は連勝も出来たので良かったと思います。

――昨年のようにズルズルといかなかった要因は?
 去年も自分が出てて思ってたんですけど、去年も出れない四年生とか最後の方は応援してくれて精神的にも勝たなくちゃいけないなっていうチームの雰囲気もあったんですけど、今はその経験を生かすために、去年以上にその経験を生かしてやろうっていう、「去年があったからこそ、やらなくちゃいけない」っていう部分がBチームの選手も含めてありました。今年は今まで以上に応援とかもしてくれるし、そういうチーム一丸となった姿勢が踏みとどまれた要因だと思います。

――先日の総理大臣杯予選でも、2アシストを決めるなど大活躍でした。
 アシストっていうのは今年に入ってだいぶ増えたと思うんですけど、チームが勝たないとどうにもならないんで。やっぱりチームがあっての自分だと思ってるんで、アシストも大事だと思うんですけど、チームの勝利にこだわっていきたいです。

――これまでのご自身のプレーを振り返っていかがですか?
 自分の中で去年は試合に出ることが大事だったんですけど、今年は出て結果を出すってことを目標としてやっていて、アシストして結構チームに得点に絡めているので、多少は自分として貢献できている部分はあるのかなと思うんですけど、セットプレーも今年はほとんど蹴らせてもらって、そういう機会も多いんで、その分逆にそういうチャンスでしっかりできないとダメなんじゃないかっていうのもありますし、もっと自分の特徴であるクロスとかボールを動かせるような動きを生かせるようにしていく必要がありますね。

――右サイドからの攻撃はチームの得点源となっていますね。
 右サイドを支配できると、試合もだいぶ落ち着いて早稲田のペースで出来ると思うし、去年から怜(=松本、スポ4)君と一緒に組むことはあるんで、怜君とはいつも結構話して、連携の面でも上手くやれていると思います。

――守備についての評価は?
 センターバックは試合によって代わってはいたんですけど、やるべきこと、やらなくてはならないことを代わった選手もしっかり共通の意識を持ってやればその点は大丈夫だと思います。ただ、今年になって失点というのは若干多いと思いますし、自分も守備の面でまだまだ課題があると思うので、センターバックだけじゃなくて、やっぱりどちらかというと自分は攻撃の方の意識が高いんですけど、その中で守備の方にも攻撃と同じくらい力を入れてやっていきたいです。


 

リーグ戦前期では10試合に出場し5アシストを決め、
アシストランキング1位タイの活躍。

――ご自身の役割や、プレーする上で心掛けていることは?
 攻撃の中で、ボールをしっかり落ち着かせて、サイドからボールを組み立てて攻撃の起点となることですかね。あとは、声を出して雰囲気を盛り上げることはいつも意識してます。一番後ろにいるんで、状況を見ながら一番声を出しやすいし、昔から自分はそういうタイプなので、そのスタイルは変えずにやっていきたいと思います。

――今後に向けて、今のチームに必要なものは?
 やっぱりどの試合でも90分の中で何分間かは、ボールを失わずにボールを動かして、ボールを前に運ぶっていう、「人もボールも動いて、人数をかけて攻める」っていう自分たちのしたいサッカーが出来ていると思うので、そういう時間を90分っていうのは厳しいと思うんですけど、半分以上は出来るようにするっていうことと、あと、ペナルティエリアの前までは進むけど、そこから打開が出来なくてカウンターを食らったりとか、(ボールの)とられ方が悪かったりするんで、フィニッシュまでの精度を上げていくことだと思います。

――ここからは早慶戦について伺います。早慶定期戦の雰囲気、印象はいかがですか?
 去年も出させてもらったんですけど、あれだけの観客の前で、さらに国立競技場のピッチで出来るっていうのは本当に嬉しいことだし、幸せなことだと思います。

――リーグ戦前期の慶應との対戦は1-1の引き分けでしたが、今年の慶応の印象は?
リーグ戦で対戦した時は相手に支配される時間も長くて、中盤とフォワードのトライアングルに上手くボールを繋がれて苦しかったんですけど、逆にあそこを押えてしまえば、早稲田の方にも十分チャンスはあると思います。あの時は自分の逆のサイドを崩されることが多かったので、自分も逆サイドからしっかりコーチングしたりして、サイドを崩されないようにしつつ、中盤もバランスを保って守っていけば大丈夫だと思いますね。

――勝利へのポイントは?
 やっぱり自分たちのペースでサッカーするっていうのが大事だと思うし、あとは慶応の得意とするパスサッカーの起点となる中盤の3人と1トップのフォワードのところをしっかり押さえこむことが出来れば、早稲田のアクションサッカーも生きてきてチャンスも増えると思います。

――最後に早慶戦での目標と意気込みをお願いします。
 自分としては得点に絡んで、攻撃の起点になれればいいかなと思います。絶対に勝つので国立競技場に観に来て下さい!!

 ややおとなしい選手が多い中で、試合中最終ラインから人一倍声を出しチームを鼓舞している野田選手の姿は、ひと際目を引く存在だ。そんな彼の最大の武器は、チーム一の精度を誇る「右足」。早慶戦でもその右足から放たれるクロスが、早稲田を勝利に導いてくれることだろう。得意の「キック」で、そして自身のスタイルと語る「声」でチームを引っ張る野田選手のプレーに大いに注目して頂きたい。


関連URL
ア式蹴球部公式ホームページ

(TEXT=岡崎聡、PHOTO=鈴木雄介、岡崎聡)
 


 
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