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加藤選手の箱根駅伝での成績
2007年:6区 60分48秒(区間9位)
2008年:6区 59分15秒(区間1位)
2009年:6区 60分08秒(区間7位)
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――自身最後の箱根駅伝を直前に控えた今の心境は?(取材を行ったのは12月6日)
正直なところ、まだ練習が思うように積めていないので、まだ来てほしくないなって言う思いはありますね。ただもう今は、できることをやるしかないなって言う感じですね。
――正直なところ、不安はありますか?
そうですね、不安だらけで…。ただ、「練習出来てないことに焦ってないのか?」ってよく聞かれるんですけど、何か分からないんですけど焦りはあんまりなくて、「不安はあるんですけど焦りはない」っていう感じで。今までの箱根の前はすごい(調整が)上手くいってたので、「この状態で(本番で)どうなるのかが分からない」っていうのが焦ってない理由なのかもしれないです。
――前回と比べてのご自身の仕上がり状態は?
前回はほぼ完ぺきな状態でスタートラインに立てて、前回が100パーセントだとすると、今回は現時点ではまだ3、4割しか出来上がってないので、どれだけ調子を上げられるかって言う感じですね。それでも本番までには8、9割までにはもっていきたいなと思います。
――前回の箱根を振り返ってみて感じることは?
前回は本当に……。感覚としては、お腹は痛いんですけど、調子が良かった分ペースがすごい遅く感じてジョグしてるくらいの気持ちだったので、ペースを上げたいんだけどお腹が痛くて上げられなくて、すごく悔しい思いをしました。それと同時に、チームメイトにすごく申し訳ない思いと、自分に対する腹立たしさとか色々な負の感情があって、何とも言えない感じでしたね。今思い出してもあんまり気持ちよくはないですね。
――6区への思い入れは?
4年間やってきちゃうと、誰にも譲りたくないっていう思いがすごくあります。ただ、今回こういう状況なんですけど、最低でも区間賞は取りたいなと思っていて、やっぱり誰にも負けたくないですね。
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4年連続での6区起用が濃厚な加藤選手。 08年以来自身2度目の区間賞を狙う。
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――山下りのコツはありますか?
コツは…結構あります、色々と。コツというか、自分の中で考えをもって実践していることは結構あって、まあ別に言ってもいいんですけど、あえて秘密にしときます(笑)。
――過去の大会前に比べて、心境の違いは?
過去3年間は(調整が)うまくいっていて、今回ちょっとうまくいっていないっていう部分で、どうなるのか分からないっていう不安が(あることが)一番過去とは違うんですけど、レース自体に対しては、これで最後なので、もうやり直しは利かないじゃないですか。後がないってことで、それで自分自身を追いこまないようにはしてるんですけど、とにかく一番最高の走りをしたいなとは思います。ただ、あんまり考え過ぎると、(頭が)絡まってしまうと思うので、考えないようにはしてるんですけど。
――下りの練習などは?
今年は正直なところ全くやってなくて、例年だとここまででもう完全にほぼ出来上がっている状態なんですよ。それで下りの練習もしてって感じなんですけど、今年は全然まだ出来上がってないので。とりあえず普通に走るってことをまずできるようにするっていうのが大前提なので、下りの練習はせずに本番を迎えることになると思うんですけど、その辺がどう出るのか。(下りの練習を)しなかったらいい方向に出るかもしれないですし、その逆になるかもしれないですけど、その辺は今までやったことがないので本番になってみないとちょっと分からない部分ではありますね。
――今回の箱根駅伝をどんな大会にしたいですか?
僕にとっては、競技者として最後のレースになる予定なので、10年近く競技をやってきたんですけど、その集大成としてこのレースを終えられたらなと思ってます。
――チームは、6区は加藤さんと心中すると伺いました。
他に下りの選手の準備をしてないので、僕がダメになったら(チームも)ダメになるっていうのは、去年もその前の年も同じ感じだったので、だから何だっていわれても特にどうとも思ってないんですが、大会二日目の初っ端ってことで、僕が良ければその後も順調にいくし、僕が悪ければ、前回みたいに悪い流れで最後までいってしまうだろうなと思ってて、そういった意味では重要な位置なので、しっかりしなければいけないなと思います。
――タスキを受ける順位や他校の選手は気になりますか?
(順位は)前の方が自分のリズムで走るからいいと思うんですけど、特に他の選手は僕は気にしてないですね。前回も、東洋を追い過ぎてダメになったんじゃないかと言われたりするんですけど、僕としては全く視界に入ってなかったというか、見えてはいたんですが全く気にしてはなかったですし、普通に走ったら普通に前にいけると思ってたんで。結局どこの大学の誰がどんな走りをしたって、自分が100パーセントの走りをするのが一番だと思ってますし、他の選手はあんまり関係ないのかなと思っているので、順位とかはあまり気にならないのですが、なるべく前で来てほしいです(笑)。
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今回こそは、1月3日の大手町で 笑顔の加藤選手に会えることを期待したい。
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――現在のチームの状況は?
まだチームが完成されてない状態ですね。前回や前々回は、出雲から全日本、箱根ってステップアップしていってるんですけど、今年はまだ、完成されてなくて、正直このままじゃよくないなってのはあるんですが、逆に完成されてない分、完成させたら面白いなっていう部分もあるんで、あと1カ月どう過ごすかにかかってきてると思います。
――箱根では、4年生の活躍がカギになると思いますが。
最後(の箱根)っていう思いの力がどこかで出ると思うので、なるべく4年生が走って、プラスアルファの力を出せたらいいのかなと思っています。尾ア(貴宏、教4)は普通に走ってくれると思いますし、高原(聖典、人4)も状態はちょっとずつ良くはなってきてますし、神澤(陽一、理工4)もここのところすごい走れるようになってきてるんで、上手く4人(の調子)が合えばいいかなと思います。
――箱根での目標は?
前回のリベンジっていうのも含めて、どんな状態であっても『最低限区間賞』っていうのは取りに行きたいなって思ってますね。チームとしての目標はもちろん優勝なんですが、このままの状況だとダメだと思うので、箱根までの間にチームを完成させて、戦えるような状況でスタートラインに立てるかが課題になってくると思いますし、自分ら4年生が引っ張っていかなきゃいけないなと思います。
――優勝へのポイントは?
どのチームにも言えることかもしれないんですが、「みんながちゃんとしっかり走る」ってことがポイントだと思いますね。本当に、一つのミスが一気に順位を落とすことに繋がるのが最近の駅伝だと思うので、ミスをしないことがポイントですね。それは本番だけじゃなくて、今から体調を崩さないとか、そういう部分も含めてだと思います。それと、僕自身のポイントは、とりあえず「どんな状況でスタートラインに立てるか」ですね。本当にあと1カ月しかないですけど、まだ1カ月あるので、焦らず、でも急ピッチで作って、なるべく良い状態でスタートラインに立って、あとは走るだけです。
――最後に、ファンの方へメッセージをお願いします。
前回が、応援して下さった人々に申し訳ない走りをしてしまったので、今回は見ていて気持ちいいレースをしたいなと思っているので、ぜひ応援してください。お願いします。
怪我などの影響もあり、なかなか調子が上がらず「正直、不安はある」と話しながらも、目標は「最低でも区間賞」と言い切る加藤選手の言葉に、4年間『エンジのW』を胸に走り続けてきた選手としてのプライドを感じた。きっと1月3日には、万全の状態でスタートラインに立ち、颯爽と箱根の山を駆け下りる姿を見せてくれることだろう。競技生活の集大成として、笑顔で有終の美を飾るため、そしてこれまで応援してくれた全ての人々への感謝のために強い決意を持って臨む最後の箱根。早稲田が誇る『山下りのスペシャリスト』の会心のラストランが、チーム17年ぶりの栄光の瞬間へ繋がっている。
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2/2 |
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