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矢澤選手の駅伝シーズンでの成績
出雲駅伝:1区(8.0km) 区間4位
全日本大学駅伝:1区(14.6km) 区間3位
国際千葉駅伝:3区(10km) 区間3位
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――ご自身の走りの持ち味は?
そうですね…、去年とは変わったとは思います。去年は1年で怖いもの知らずじゃないですけど積極的な走りってよく言ってたんですけど、今年は安定感のある選手になりたいなと思ってやってます。ただ、去年持っていたような積極的な部分もしっかり保っていきたいと思っています。
――二つの駅伝を通して感じたチームの課題は?
どちらも総合力で走ると言いながら、所々ミスがあったりとか噛み合わない部分が浮き彫りになったと感じました。総合力で走るにはミスをしないで、全員が堅実な走りをして優勝が見えてくると思うんで、全日本が終わってそれぞれが見つかったと修正点をしっかり直して、箱根に臨みたいなと思いますね。
――ここからは箱根駅伝について伺います。まず、前回の箱根を振り返ってみて頂けますか。
やっぱり四年生にとっては最後の箱根じゃないですか。僕達にとってはまだ一年目の試合ではあったんですけど、去年の四年生と一年間一緒にやっていく中で、箱根で勝ちたいっていう思いはしっかりできてたんで、それでの2番ていうのは、2番だからいいじゃないかっても言われたりもしたんですけど、やっぱり勝ちたかったですね。2番というと、次(順位を)上げるとしたら優勝しかないんで、今回に関しては優勝するために一年間やってきました。
――矢澤選手自身は1区区間賞という結果でしたが。
本当によく走ったなというか、前回の箱根に関しては、これ以上の出来はなかったような走りだったんで。単純に結果として今回それを超えるのは難しいんじゃないかなって思うんですけど、でも区間賞とかそういう結果云々じゃなくて、去年よりも強い自分になって、自分の中で去年より上の走りを目指していきたいなと思います。
――初めて走った箱根の雰囲気はいかがでしたか?
本当に応援にはビックリしましたね。どこを走ってても応援が耳に入って、注目度もすごいですし、特別な大会なんだなっていうのはすごく肌で感じました。やっぱり箱根を走れることを感謝しなきゃいけないなと思いましたね。
――箱根を控えた今の心境は?(取材を行ったのは12月6日)
どんどん緊張というか、チームの雰囲気もすごい高まってきて、そういう雰囲気に自分も頑張らなきゃなという刺激を受けてます。
――チームの状況は?
全日本とかの結果の中で直さなきゃいけない点、優勝するためにチームがどうしなければいけない点というのが明確に出てきたんで、そういうのをみんなが丁寧に意識してやれてるんじゃないかなと思いますね。ここからはベストコンディションで臨むために自分がどうしなきゃいけないかっていうのを、しっかり各自が考えなきゃいけないと思います。
――矢澤選手自身のコンディションはいかがですか?
今はやるべき練習っていうのをしっかりこなせてるんで、疲れ自体はありますけど、それが悪いものじゃないですし、段階を踏んで箱根まで順調にこれてると思います。国際千葉駅伝があって変則的ではあったんですけど、そういう中でも経験として学んだことがあるんで、その経験が活かせれば良いなと思います。
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注目されることについては嬉しいとしながらも、 常に「自分は自分」と戒めているという
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――チームの中で求められる自身の役割とは?
どこの区間を走るかまだはっきりとは決まってないんですが、『総合力で走る』っていうのが、今年一年間やってきた目標なんで、その中で自分の走りをしっかりするっていうのと、あとはそれプラスアルファで竹澤(健介、現:エスビー食品)さんがいなくなってしまった分、少しでも自分がチームを勢いづけらけれるというか、流れを変えられるような走りをしたいなと思います。
――走りたい区間などはありますか?
今回に関しては、どの区間を任されても行けるようにしてます。渡辺さんはこのチームが優勝するために最適なオーダーを考えてるわけなので、渡辺さんに言われた区間をしっかり走ることがチームの優勝への近道なんじゃないかなと思います。どこの区間でも、そこで自分が力を出すことを考えていきたいです。
――エースと呼ばれることについては。
いや、僕はエースじゃないです(笑)。そういう自覚を持たなきゃいけないって言われたらそうなのかもしれないですし、確かに周りからはそうも言ってもらえるんですけど、自分の中でエースっていうのは勝負を決めるような選手であって、僕は全然そういうタイプじゃないっていうのは感じてる部分があるので。申し訳ないですけど、エースではないです。
――矢澤選手が思う早稲田のエースは?
いや、今はエース不在です。ただエースになってもらわなきゃ困る八木(勇樹、スポ2)にはなってもらいたいですね。僕は、尾ア(貴宏、教4)さんがすごい目標で、尾アさんのような走りをしたいなって思っていて。でも、尾アさんがエースって形容されるかっていうと、必ずしもそうではないじゃないですか。エースとは言われないかもしれないですけど、それで力がないかって言われたらそうではなくて、
チームにとっては不可欠な核になるような選手なんで。なので、将来的にはエースは八木で、自分は尾アさんのような安定感があって、しっかりチームを下から支える選手になりたいなと思ってるんで、自分はエースっていう自覚は持っていないです。
――箱根でのチーム、個人としての目標は?
チームとしては一年間そこを目標にやってきてるので、優勝しかないですね。個人的な目標も優勝というか、どこの区間を走っても前回の区間賞っていうのを結果的に超えるのは難しいですけど、でも前回よりも一つ上の自分の走りをしたいと思います。
――最後に、ファンの方へのメッセージをお願いします。
やっぱり応援の力っていうのがすごい自分の力になります。自分は別に強くなくて弱いんですけど、でも応援して下さる方がいるから頑張らなきゃって思わされるというか、そういうところが自分の結果に繋がってきてると思うんで、応援してくれる人、これまで自分を支えてくれた人に感謝して走りたいと思います。
前回の箱根からの1年間で起こった自身を取り巻く環境の変化、日々高まる周囲からの期待に、正直戸惑いを感じたという矢澤選手。それでも、これまでと変わることのない謙虚な姿勢と常に高いレベルを目指す強い向上心で、成長を続けてきた。自分の役割を理解し、チームの主力としての責任感を胸に挑む2度目の箱根路。持ち前の安定感に、積極性が加わった矢澤選手らしい走りで、早稲田を17年ぶりの頂点に導いて欲しい。
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