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2010/11/23[競走部]

矢澤&平賀が学生選抜の初Vに大きく貢献!! 
2010国際千葉駅伝レポート


 

3区に登場した矢澤曜(教3)。「この勢いを持って箱根に挑みたい」と今後の意気込みを語ってくれた。

 11月23日、千葉県千葉市内(千葉県総合スポーツセンター陸上競技場発着)の42.195kmを6区間でつなぐ青木半治杯2010国際千葉駅伝が行われた。世界唯一の男女混合駅伝で「駅伝世界一」を決めるというこの大会。早稲田からは、矢澤曜(教3)と平賀翔太(基理2)が日本学生選抜に選出され、「嬉しいというよりビックリ」(矢澤)の学生選抜初優勝に大きく貢献する好走を見せた。

 2年連続での出場となった矢澤は、昨年と同じ3区(10km)に登場。トップの日本代表と17秒差、2位のケニアとは1秒差の3位で襷を受けると、ケニアのムビセイが序盤からハイペースで飛び出す中、矢澤は自分のペースで冷静にレースを展開。中間点を14分40秒で通過すると、後半は4.8km過ぎに2位に後退した日本の佐藤悠基(日清食品)の背中を懸命に追いかける。すると、「後半粘ることが出来た」という本人の言葉通り、苦しい表情を浮かべながらも力強い走りでじりじりと前を行く佐藤との差を詰めていく。結局、矢澤は佐藤を10秒上回る29分31秒の区間3位で駆け抜け、2位の日本代表との差を7秒に縮めて襷リレー。記録については「まだまだ足りない」というものの、しっかりと与えられた役割を果たし、チームに流れを呼び込んだ。

 先日の全日本大学駅伝ではチームが優勝を果たす中、個人としてはまさかの区間9位に終わった矢澤。この2週間「ネガティブなことを考えたりして、(精神的に)辛かった」というが、今大会は「結果が出て一安心」ときっちりと心身ともに立て直し、表情にもいつもの笑顔が戻った。ちょうど1年ぶりの1区以外での出場も、「良い経験」とちょうどよい気分転換にもなったようで、「走りの動きや気持ちの両面で手応えを掴むことが出来た」という。レース後には「3年としてチームを支えるような走りが出来るよう、前向きに集中練習に臨んでいきたい」と力強く今後の意気込みを語ってくれた姿を見るに、全日本の苦い経験を通じ、精神的にもひと回り成長した様子。勝負の箱根に向け、もう心配はなさそうだ。


 

5区を走り、区間3位でまとめた平賀翔太。
今大会でも持ち前の安定感を発揮した。

 勢いに乗る学生選抜は、続く4区の西原(佛教大)の快走でついにトップに立つと、2位のケニアに17秒差をつけ5区(10km)の平賀に襷が渡る。その平賀は序盤から淡々とペースを刻み、前半の5kmを14分32秒で通過。軽やかな走りで快調に先頭をひた走る。そのままトップで襷をつなぐと思えたが、レースが動いたのはラスト1.5km地点からの上り坂。区間記録を上回るペースで猛追してきた日本代表の宇賀地(コニカミノルタ)に8.9km過ぎで並ばれると、ついには第4中継所では44秒あった差を逆転されてしまう。それでも、平賀もラストは必死に食い下がり、宇賀地とほぼ同時の2位で第5中継所に飛び込んだ。宇賀地に日本代表の意地を見せつけられる形となった平賀だったが、記録は29分35秒(区間3位)とまずまずの内容で堅実に襷をつないだ。

 レースは、最終6区でのアンカー対決を制した日本学生選抜がまさかの初優勝。早稲田の二人にとっても、優勝という結果はもちろん、日本のトップ選手や外国人選手の速さ、強さを体感する貴重な経験になったようだ。箱根駅伝でも主要区間での起用が予想される矢澤と平賀。この大会での経験を糧とし、今後の更なる成長に期待したい。

 最大の目標である箱根駅伝まであと約1カ月。先日の上尾ハーフ、そしてこの大会の結果を見て分かるように、今年の早稲田には十分に頂点を狙える戦力、強さが備わっている。あとは、これからの集中練習で最後の仕上げを施し本番を待つのみ。故障や体調管理に細心の注意を払いながら残りの時間を過ごし、チームが万全の状態で箱根のスタートラインに立てることを願いたい。

関連URL
早稲田大学競走部公式サイト

(TEXT=岡崎聡、PHOTO=矢野真由実、染谷知里、岡崎聡)
 


 
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