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2011/11/6[競走部]

「総合力」を見せつけられなかった早稲田 伊勢路も逃す
第43回全日本大学駅伝対校選手権レポート

 11月6日、愛知県名古屋市熱田神宮西門前〜三重県伊勢市市背神宮内宮宇治橋前にて8区間106.8キロで争われる第43回全日本大学駅伝対校選手権が開催された。
大学日本一を決めるこの大会、早稲田は先月行われた出雲駅伝での雪辱を誓ったものの、蓋をあけてみれば優勝・駒澤大と5分20秒差の第3位。2位の東洋大とも4分以上の大差をつけられ、3強の中においてはまさに完敗の二文字。伊勢路にエンジのWを再び湧かせることは叶わなかった。

 1区を務めたのはルーキー山本修平(スポ1)。先月の出雲駅伝で区間2位の好走を見せた彼が、今回はスターターとして持ち前の積極的なレース展開を期待された起用となった。スタートから大人数で形成された先頭集団が最初に動いたのは1q過ぎ。第一工大・ジュグナが仕掛けると即座に対応した東洋大・設楽(啓)に山本もぴったりとついた。その後すぐに設楽、山本は後続集団に吸収され、2位争いを展開する。その集団が縦に伸び始めた9q手前、表情を崩すことなく牽制し合う選手らとは対照的に山本は口を開け険しい顔に。そして11q付近の下り坂でついに山本が集団から遅れ、差がみるみるうちに開いてしまう。14q過ぎに日大・田村を筆頭とした第二集団がジュグナを吸収しスパートをかけて襷リレー、山本はトップから1分04秒差の12位で襷を託した。


 

故障中の主将・八木勇樹(スポ4)の分まで全体をまとめあげた三田。 最後の箱根路に向け邁進してほしい

 昨年大会と同様に、今回も後方からの襷リレーとなったのは、大迫傑(スポ2)。2年連続でエース区間・2区での起用となった大迫は4q地点までに5人を抜いて7位に浮上する。ペースの上がらない先頭集団に一時は20秒差まで詰め寄り、エースの意地を見せつけた。しかし順調に行くかと思われた彼に異変が起きたのは6q付近。脇腹を幾度かおさえ、苦しそうな表情へと変わった。9q前では後方から坦々と早いペースを刻んでいた青学大・出岐の追随を許して8位に後退。そのまま中継所へとバトンを受け継いだ。

 苦しいレースを強いられた大迫から笑顔で襷を受け取ったのは矢澤曜(教4)。3q手前でまず東海大を交わすとその後も堅実な走りで前を行く走者を抜き、6q付近では3位にまで順位を押し上げる。ゴール前では並走していた東海大とほぼ同時に襷リレー。出雲駅伝に続き本調子ではなかったものの、区間3位の好走からは最上級生の責任を感じられた。
 4区には長距離ブロック長、三田裕介(スポ4)を起用した。序盤から2分40秒前後のペースを刻み、襷を受けた時点では22秒あった2位東洋大との差を最大15秒差にまで縮める力走。トップ通過の駒大との差は開いたものの、2位との差を詰める展開で5区へと襷を繋いだ。


 

今季トラックシーズンで好調ぶりをアピールし、監督からの期待も大きい市川。今後の活躍に期待だ。  

 後半戦、5区からアンカーまでの早大布陣は全員が3年生。彼らに残りの望みが託された。5区を任されたのは前田悠貴(スポ3)。前を行く東洋大を懸命に追うものの、その差は徐々に広がる一方。1位・駒大とも3分弱の差をつけられ、前田本来の鳴りを潜めたレースとなった。
 前田から襷を受けたのは市川宗一朗(スポ3)。今大会が大学駅伝デビューとなった彼は一般入試を経て早大競走部の門をくぐった叩き上げの選手である。口を開けて険しい表情を時折見せるも粘りの走りで必死の襷リレー。区間6位で大学初駅伝をまとめた。


 

2年連続のアンカーを務めた平賀。各校のエース、
準エース級も多い中、区間5位でまとめあげた。  

 7区には佐々木寛文(スポ3)を起用。今季駅伝シーズン初レースとなった佐々木は、過去2年間のこの大会で非常に安定した成績を残している。3分前後のペースを着実に刻むも、先行する2校の選手が佐々木を上回る区間記録で襷をアンカーへと繋ぎ、佐々木は1位・駒大から4分以上遅れること3位で襷を託した。

 昨年に引き続き今大会もアンカーを務めたのは平賀翔太(基理3)。前を走る2位・東洋大の走者は柏原。彼を相手に平賀持ち前のスピードとスタミナが試された。柏原が1位・駒大を猛追する一方で平賀は後方から追い上げる日大・ベンジャミンから逃げる展開に。しかし平賀は自らのペースを崩さずにベンジャミンとの差を40秒以上近づけることなく、そのまま総合5時間21分06秒の第3位でゴールテープを切ったものの、その顔は悔しさに溢れていた。

 出雲駅伝に続き、タイトル獲得を逃した早稲田。今季は早稲田、駒澤、東洋の「3強」による戦いと言われている。しかし万全のコンデションで臨む2校に対し、早稲田は出雲、全日本とともに主力の欠場や出場選手の不調が目立った。三大駅伝も残すところ一つ、箱根駅伝のみとなった。王座奪還に向けて残りの約2ヵ月間全選手が力を出し切り、1月3日の大手町でエンジのWが一際輝くことを期待したい。

2010年 第42回全日本大学駅伝対校選手権 個人記録

区間
氏名
学年
学部
出身
個人記録
区間順位
チーム順位

1区

山本修平
1
スポ科
愛知・時習館
44.42
12
12

2区

大迫傑
2
スポ科
東京・佐久長聖
38.18
2
8
3区
矢澤 曜
4
教育
神奈川・多摩
27.39
3
4
4区
三田裕介
4
スポ科
愛知・豊川工業
41.35
2
3
5区
前田悠貴
3
スポ科
鹿児島・小林
35.07
4
3
6区
市川宗一朗
3
スポ科
愛知・岡崎
37.13
6
3
7区
佐々木寛文
3
スポ科
千葉・佐久長聖
36.40
4
3
8区
平賀翔太
3
基理工
長野・佐久長聖
59.52
5
3
5.21.06
 
3

関連URL
早稲田大学競走部公式サイト

(TEXT=矢野真由実、PHOTO=鈴木崇広)
 


 
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