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2012/4/15[競走部]

第45回東京六大学対校陸上競技大会
5年連続の総合優勝でトラックシーズン開幕! 

 

 4月15日、国立競技場にて第45回東京六大学対校陸上競技大会が行われた。矢澤曜(平23年教卒)、岡崎達郎(平23年人卒)、笹瀬弘樹(平23年スポ卒)ら、昨年度まで各ブロックで輝かしい結果を残してきた選手たちが抜けた早稲田の新シーズン。しかし、それらの穴をものともせず、総合153点を獲得し、5年連続の総合優勝で初戦を飾った。

 4×100mRは短距離ブロックを牽引していく2年生によるオーダーで挑んだ。序盤、1・2走間でのバトンが詰まってしまったものの、2走の九鬼巧(スポ2)が持ち前のスピードで飛ばし、リードを奪う。しかし、3走とのリレーもスムーズにいかず、アンカー勝負では慶大のエース・山縣の猛追にあい、差をつけられての2着フィニッシュとなった。
100mでも九鬼、三原浩幸(スポ2)ともに山縣の先行を許しての2位3位。個々人の走力とともにバトンなどの技術面においてもまだまだ改善の余地がありそうだ。


 

大接戦となった400m決勝。良きライバルでもあり仲間でもある彼らは、3日後、アメリカにて招待リレーに出場予定である。

 400mでは浦野晃弘(スポ4)と牧野武(スポ4)の最上級生コンビがそろって出場。 予選では堅実にトップ通過を果たして決勝へ。スタートから浦野がリードを守ったが、後半、牧野が強烈な追い上げを見せ、浦野を破り優勝した。
今年度、競走部主将となった浦野は「正直圧勝できるかな、っていうのがあったんですけど、初戦で気持ちの面でも余裕がなかったり、どこかでもう一枚足りなかったな…」と悔しさを表す一方で、大学生活ラストとなる今シーズンに懸ける想いは強い。今シーズンの目標は「当然オリンピックに出ること」。そのためにはまず「10年間破られていない400mの早稲田記録(45.71秒)を切り、日本選手権で3番以内に入って、五輪代表入りしたい。」と語る浦野。その姿からは主将というプレッシャーにも負けることのない強い姿勢が見られた。

 3000m障害では、昨年度覇者・工藤皓平(スポ3)と神内隆年(スポ4)が出場。工藤は序盤、トップを独占したものの、後半失速し4位でフィニッシュ。一方の神内は、前半は3、4位争いを演じていたが、後半には先行する選手を交わし、一時は1位になる場面も。最終的には自己記録更新の2位でゴールした。同学年の卯木研也主務(スポ4)も期待を寄せる神内。過去にはこの時期怪我で苦しんだ経験もあったが、今年は順調に練習を積めているようだ。そんな神内のラストシーズン、さらなる活躍に期待である。


 

長距離ブロック主軸の二人はまずまずのタイムでフィニッシュ。最後まで着順がもつれるレースだった。

 5000mは平賀翔太(基理4)、山本修平(スポ3)が出場。両者ともスタートから積極的に先頭で集団を引っ張るが、ラスト700メートルでレースが動いた。明大・横手がスパートをかけて、早稲田勢を引き離しそのままゴール、山本は2位、平賀は3位でのフィニッシュとなった。「スパートは警戒していたので対応しないといけないなと思ったんですけど、いざ出てみたら体が動かなくて行かせてしまった。(山本)」、「本当はもっと前で離しておきたかったが、うまく離せずああいう形になってしまった。(平賀)」と新たな課題が見つかったようだ。結果については「疲れはあったが練習は詰めていたので14分一桁は出せていたはず。(山本)」、「調子は悪くなかったが、タイムも満足のいかない結果だったので出来栄えは50点くらい。(平賀)」と悔しさを残したが、「次の兵庫リレーカーニバルの10000mではリベンジして、関カレではトップを獲りにいきたい。(山本)」、「関カレでは優勝して点を獲れるようにしたい。(平賀)」と両者とも次の試合への意気込みは十分だ。


 

五輪B標準を突破したディーン。三投目の試技後には笑顔で観客に挨拶した。

 今大会でトラック競技に負けずと盛り上がりを見せたフィールド勢。その牽引役になったのは、間違いなくディーン元気(スポ3)であろう。記録への挑戦となった今大会、1投目から前年度に自身が出した大会記録を更新するなどまずまずの出来を見せた。2投目の試技が終わり、3投目。ディーンの放ったやりがきれいな放物線を描いて80mライン付近に突き刺さる。ざわめきと一瞬の静寂の後、電光板に映し出された「79m60」の数字。自身の記録を更新しただけでなく、昨シーズンから最低限の目標として掲げていたオリンピックB標準(79.50m)を突破するというおまけがついてきた。
それでもディーンは「普通かな。まだ全然納得はいってないです。」と冷静。今大会は特別な調整もせずに臨んだという。 「こんなんじゃ世界では勝負できない。今日のはまだまだ通過点かなという感じです。」と話したディーンが次なる焦点に定めるのは今月29日、広島で行われる織田記念陸上。「いけるとこまでいって、A標準(82.00m)を超える」と宣言。その先に見据えるのは当然ロンドン五輪である。「オリンピックに出られれば、もうほんとにそこで勝負かな」と言うディーンに今シーズンも期待が高まる。

 ブロックごとの課題はあるものの、好調な滑り出しを見せた早稲田。今年がオリンピックイヤーということもあり、チームの合言葉は「早稲田から世界へ」。
「国際選手を増やすことが結果的にインカレ優勝や駅伝につながると思う。今年は新しい伝統を作っていきたいです。」と意気込む浦野新主将のもと、チームが本格的に始動する。今季も勢いに乗る早稲田に注目だ。

 

関連URL
早稲田大学競走部公式サイト

(TEXT=矢野真由実、猪野史夏、関谷公子 PHOTO=矢野真由実)
 


 
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