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 夏の暑さも和らいできたこの季節。日本インカレ前の特別企画として、競走部・九鬼巧選手のスペシャルインタビューを全4回に分けてお送りします。
 第1回目のテーマは「九鬼巧×陸上競技」。九鬼選手の陸上競技に対する価値観を語っていただきました。
(取材を行ったのは9月1日)
 





 
九鬼巧選手プロフィール
  スポーツ科学部2年
  和歌山県・和歌山北高校出身
  自己記録  100m:10秒23
        200m:21秒21

――陸上競技を始めたのはいつですか?
 小学校4年生ですね。3つ上の兄がやっていて、刺激を受けたのがきっかけです。兄も筑波の大学院で陸上をやっていて。

――お二人とも関東で陸上をされているのですね。
 そうですね。大会の時は関西に住んでいる両親やおじいちゃんおばあちゃんも来てくれます。

――では本格的に競技をやっていこうと思ったのはいつごろから?
 「ずっと陸上選手でいたいな」っていうのは小学校の時から思っていたので、そこはもうずっとですね。

――陸上人生の中で転機となった出会いや出来事はありますか?
 本当に節目節目で良い指導者に巡り合えたかなと思います。小学校の時もそうですし、高校も大学も本当に良いタイミングで巡り合えましたね。

――指導者の方とのエピソードがあれば教えてください。
 色んな先生がいたんですけど、まず高校2年生の時に一気に大躍進できたのが、先生ではなくてランナーの方だったんですよね。
小学校の先生をしている、いとこのお母さんのお姉さんとたまたま同じ学校に勤務されていた方で。その方に自分のいとこのおばちゃんが僕の存在を言ってくれて、一度お会いさせてもらったんです。練習させてもらった中で、自分がそれまで思っていたのと真逆のことを言ってもらえたり、僕にとってプラス点が多くて。そのおかげでスタートが得意になって、高校2年生の時に10秒3までかけあがれたっていうのがあります。

――他人からの助言はすぐに受け入れられますか?
 信頼できる先生であれば、できますね。


 
 今年の日本選手権決勝では江里口(写真左)と隣レーンで競り合った。

――憧れの選手は?
 ずっと江里口さん(=江里口匡史・平22スポ卒、現大阪ガス)に憧れがあって。早稲田に入ったのも、「江里口さんや慎太郎さん(=木村慎太郎・平21スポ卒、現アシックス)がいらっしゃる所でやりたい」というのがありました。
 ただ、今ここに来て思うことは、憧れだけじゃいつまで経っても勝てないなっていうのがあって。日本選手権で(江里口選手に)0.01秒差で負けたのも、レース展開とかではなくて単に僕が憧れとして見ていたから勝てなかったんじゃないかなと思っている部分があります。なので、今も尊敬する選手は沢山いるんですけど、憧れとしてこの人というのは作らないようにしています。

――江里口さんと九鬼選手はサイクルが同じですが、参考になる部分も多いのではないですか?
 そうですね。4歳上の江里口さんとは周期も一緒で、8個上を見ると高平さん(高平慎士・富士通)も一緒なんですよ。高平さんも大学2年生の時にアテネオリンピックに出て、社会人になって北京オリンピックでリレーの銅メダルを取ったんですが、一緒の周りなのでそういうことを合宿でお話させてもらったりしました。
もっと言うと、12個上には末續さん(=末續慎吾・ミズノ)がいらっしゃるんですよ。大学2年生の時にシドニーオリンピックに出ていて。

 

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(TEXT、PHOTO=矢野真由実)

 

 


 
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