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2012年度駅伝特集「伝統を繋ぐ」

早稲田の前に立ちはだかるライバル達≪青山学院大学編≫


 

最終学年として迎える箱根駅伝。各校のエースとどのような駆け引きを見せるのか、青学のエース・出岐の意地が光る走りに注目だ。

 今年の大学長距離界の台風の目となった早稲田のライバル校と言えば、青山学院。今回の箱根の2強と言われる東洋と駒沢の両監督が「恐い存在」とこぞって位置づけている。今年は関東インカレ1部昇格を皮切りに実力を見せつけた。第24回出雲全日本大学選抜駅伝競走においては大会新記録で初優勝。世間の予想とは裏腹に他のチームに圧倒的な大差をつけての勝利だった。主力選手を故障で欠いての結果だっただけに層の厚さが際立った結果となった。層の厚さを際立たせたのが1年生ルーキー達の台頭である。そして1年生の勢いに合わせて、数々の大会で青学を背負ってきた上級生の力が化学反応を起こしてプラスの方向へ働いているというのが青学の現状であり、強みだろう。

 数々の注目選手がいる中ではやはり一番はこの男、出岐雄大(4年)である。今年主将となって責任感が増し、走りにも力強さがさらに見られるようになった。今季は故障が続き、記録はあまり残していないが、出雲の走りからも分かる通り、順調に練習を積んで回復してきているようだ。チームは出岐の走りにかかっている。

 そして新戦力も忘れてはならない。ルーキーの久保田和真(1年)だ。出雲での3区区間賞は記憶に新しい。この久保田、高校時代から駅伝には滅法強い。昨年の全国高校駅伝の「花の1区」、1月の都道府県対抗駅伝の5区でも区間賞。鳴り物入りで入学した今年は大ブレークの年だった。2か月前に行われた高島平20kmロードレースでは59分28という60分を切る好タイムで優勝。他のチームメートとの実力の差を見せつけた。監督からの期待も熱く、初めての箱根となる今回は怖いものなしで挑んでくる強敵だ。


 

今シーズン、10000mで部内の最高記録を叩きだしている大谷。ノリに乗っているのは間違いない。

 そのほか、青学史上初の区間新記録を出雲でたたき出した大谷(4年)や出雲で安定した走りを見せた小椋(1年)、藤川(2年)も忘れてはならない。

 2012年度のテーマに「新しい青学への挑戦」を掲げ、旋風を巻き起こした青山学院。2013年一発目のレースとなる箱根駅伝ではどんな走りを見せてくれるのか。出雲や他の大会とは一味違った注目度の高さが繰り広げる独特の緊張感のあるレースの雰囲気に飲み込まれることなく、選手一人一人が力を発揮すれば優勝も夢ではない。早稲田の優勝を脅かす存在となってしまうのか、青山学院に目が離せない。

関連URL
早稲田大学競走部公式サイト

(TEXT=西村侑美、PHOTO=矢野真由実)
 


 
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