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 箱根駅伝区間エントリー発表&レース展望

2014年第90回東京箱根間往復駅伝競走区間エントリーメンバー(12月29日発表)

区間
氏名
学年
学部
出身
10000m
ハーフ

1区

大迫傑
4
スポ科
東京・佐久長聖
27.38.31
61.47

2区

高田康暉
2
スポ科
鹿児島・鹿児島実業
29.04.47
62.38
3区
武田凜太郎
1
スポ科
千葉・早稲田実業
29.04.20
63.28
4区
平和真
1
スポ科
愛知・豊川工業
29.11.26
64.01
5区
高橋広夢
3
スポ科
東京・東大附属
30.15.07
64.09

6区

三浦雅裕
2
スポ科
兵庫・西脇工業
29.42.50
63.31
7区
田中鴻佑

4

京都・洛南
29.28.2
62.53
8区
山田侑矢
3
スポ科
三重・伊勢
30.33.04
64.23
9区
田口大貴
3
スポ科
秋田・秋田
29.14.42
62.53
10区

志方文典

4
スポ科
兵庫・西脇工業
28.38.46
63.20
補欠

相原将仁

4
教育
東京・早稲田実業
29.44.10
64.00

補欠

臼田稔宏
3
基理
長野・佐久長聖
29.42.0
64.00
補欠

山本修平

3
スポ科
愛知・時習館
28.14.49
62.14
補欠
中村信一郎
2
スポ科
香川・高松工芸
29.55.75
63.49
補欠

柳利幸

2
教育
埼玉・早大本庄
28.59.12
63.26
補欠
井戸浩貴
1
兵庫・龍野
29.29.48
62.59
※各区間にエントリーされている選手は、箱根駅伝当日に補欠とのメンバー変更が行われる可能性があります。

 

レース展望

 第90回箱根駅伝まであと4日に迫った今日、各校区間エントリーが発表された。

 早稲田の1区を任されたのは、大迫傑 (スポ4)。早大鬼門の1区から脱却を図るべく、最強エースが立ち上がる。大迫にとって箱根の1区は2大会ぶり3度目。区間賞はまず間違いないと言いたいところだ。問題は後続とのタイム差。87回大会時のように2位以下に大差をつけることができれば本望だが、東洋・田口や明大・文元など各校とも1区のスペシャリストを投入しており、混戦が予想される。特に注意したいのは駒大・中村。今年の出雲・全日本では1区区間賞の走りで優勝への流れを作り出した。大迫が中村を完全に封じ込めることができれば、往路優勝に向けての第一歩となるだろう。

 花の2区には「将来のエース候補」との呼び名も高い、高田康暉(スポ2)。日体大・本田や駒大・村山などの2区経験者に加え、留学生も集うこの区間、今大会もここで目まぐるしい順位変動が起こりそうだ。その中で、初箱根に挑む高田は「今年1年間は箱根の2区を意識してやってきた」と冷静さを失ってはいない。練習の強さが結果にも繋がりつつある高田に死角はないはずだ。大迫の作り出した流れに上手く乗り、トップでの襷リレーを実現させたい。

 2区と並ぶ重要区間の3区には武田凜太郎(スポ1)を起用。ルーキーながら出雲・全日本と安定した走りを見せ主力の一角に上り詰めた。他校には駒大・油布や、現時点では補欠だが3区の起用が有力な東洋大・設楽悠太などもスタンバイし、2区同様、混戦が予想される。首位の場合は差を広げる走りを、2位以下の場合は順位を押し上げる攻めの走りを期待したいところだ。

 大会最短区間の4区には平和真(スポ1)がエントリー。武田から平へ、1年生同士の襷リレーが実現する。他校を見ても他の区間に比れば際立った選手が少ないため、ここで一気に5区への貯金を作りたいところだ。メンタルの強さと持ち前の積極果敢なスピードで区間上位を狙いに行ってほしい。

 山上りの5区には高橋広夢(スポ3)がスタンバイ。「山を走りたいと入学時から思っていた」という願いが叶う形となった。本来ならばこの区間には過去2大会5区の山本修平(スポ3)が入るはずだが、今月の集中練習中に故障したため、現段階では補欠に回っている。山本が5区を回避した場合、この区間の候補となるのは高橋の他に臼田稔宏(基理3)などか。他校を見ると、前回大会で優勝の立役者となった日体大・服部が2年連続でエントリー。また、現時点で補欠に回っている東洋大・設楽啓太も5区への起用が予想されるなど、主要大学のエース級が火花を散らすことになりそうだ。いずれにせよ往路優勝を目指す早大にとって、5区は望みをかける最大の区間。区間変更を含め、当日まで目の離せないポイントとなりそうだ。

 往路優勝を掲げる早大にとって、初日の明暗は全てを意味する。不安の残る5区に安心感を持たせるためにも、まずは1区・2区で他校の流れを消し去り、3区・4区で確実に差を広げたいところだ。各区が上手くはまれば、6年ぶりの往路制覇も夢ではない。


 翌日、復路のスターターを務めるのは三浦雅裕(スポ2)。昨年度から6区候補として名前が挙がっていただけに、今大会には満を持して挑むことができそうだ。補欠には前回大会で6区を走った相原将仁(教4)も控えており、リベンジに燃えている。駒大や東洋大が誇る6区のスペシャリストが卒業した今年、この区間で注意したいのは明大・廣瀬や日体大・鈴木、帝京・千葉あたりか。仮に往路終了時点でこれらの大学と僅差であった場合には、彼らを上手く利用したいところだ。

 平地の仕切り直しとなる7区を走るのは、田中鴻佑(法4)。当初は2区や9区での起用が有力視されていただけに意外性もあったが、7区は近年有力選手を置く傾向にある大事な区間。また、気温差が激しく、一筋縄ではいかないために頭を使う区間でもある。田中には全日本のアンカーで見せたような安定感ある走りで後半区への士気を高める役割を期待したい。競技人生最後の大舞台で有終の美を飾るべく、狙うは区間賞だ。

 8区には山田侑矢(スポ3)がエントリー。Bチームから上がってきた叩き上げの選手だ。だが今大会に関しては、現時点で補欠に回っている中村信一郎(スポ2)、柳利幸(教2)、井戸浩貴(商1)などの起用が有力か。ペース配分に注意しながらも、残り2区間への良い流れを繋ぐことが求められる。

 復路のエース区間、9区には田口大貴(スポ3)が登場。故障のため出雲・全日本には間に合わなかったが、復帰戦となった上尾ハーフでは62分台の好走。以前より強くなって戦線に戻ってきた。他校には日体大・矢野や、当日の区間変更でこの区間に入ることが有力視されている駒大・窪田など実力者も控えるが、簡単に引き下がる訳にはいかない。田口の勝負を決定づける走りに期待だ。

 アンカーを務めるのは志方文典(スポ4)。大迫とともに注目ルーキーとして入学してから早4年。大学4年間、志方にとっては辛いことの方が多かった。だが同時に沢山のことを学んだ4年間でもあった。そんな志方は今大会のトリを飾る適任者に違いない。最後は笑って卒業するために、そして自らの自信を取り戻すために、栄光のゴールテープを最初に切ってほしいと願うばかりである。


 今年も例年同様に往路重視、先行逃げ切りのオーダーで挑む早大。山本の故障など懸念事項もあるが、ハーフマラソン上位10人の成績は出場大学中トップを誇るなど、この1年間、大迫を中心に行ってきた改革は確実に結果となって表れている。出雲・全日本では苦渋を舐めたが、箱根では今度こそ大迫に頼る駅伝ではなく、大迫を生かす駅伝ができそうだ。 今年掲げ続けた「自然体」を貫きいざ頂点へ。記念すべき90回目の箱根は早稲田が獲る。

(TEXT=矢野真由実)

 

過去10年間の成績

2004年
16位
2005年
11位
2006年
13位
2007年
6位
2008年
2位
2009年
2位
2010年
7位
2011年
1位
 
2012年
4位
2013年
5位

 

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