今年の早稲田にとって気を付けるべき大学の一つは、青山学院大学である。青学は今年の全日本を過去最高3位という成績で終え、大会の歴史に名を刻んだ。この一年間で、青学はじわじわと他校を脅かす存在へと急成長している。今年の青学は、以前よりも各選手安定感が増しているといえよう。なぜなら、全日本で区間8位以下がないからである。また、10000mやハーフマラソンで自己ベスト更新など絶好調な選手が多いことも理由の一つである。
特に、帰ってきたエース・久保田和真(3年)の存在は大きい。昨季、久保田は腸脛靭帯を痛め、シーズンを棒に振った。前回の箱根にも出れず、身体的にも精神的にもダメージを受け、悔しい思いをした。しかし、11月に10000mを28分30秒78という好記録で見事完全復活。今年の全日本でも2区を早稲田の高田康暉(スポ3)や服部勇馬(東洋大3)らと共に好調な走りを見せ、区間3位という成績でまとめた。前々回の箱根では、暴風が吹く3区を、早稲田の当時3年の大迫傑(現日清)らと共に走り、1年生ながら区間4位という成績であった。今回の箱根では、どのような走りを見せるのだろうか。完全復活を遂げた久保田に要注意である。
そして、久保田だけでなく他の3年生選手にも注目である。神野大地(3年)は、その細い体ながら、粘り強い走りが特徴である。また神野は、ハーフの青学記録保持者であり、今年の関東インカレ2部ハーフで優勝している。今年の全日本ではアンカーを任され、大六野秀畝(明大4)とオムワンバ(山梨学大3)と共に競い合った。最後は大六野に抜かれ3位となったが、それでも区間3位の走りを見せた。そして前回箱根では「花の2区」を走り、区間6位であった。今年の神野は5区への起用が濃厚、監督からの信頼も厚い。
そしてもう一人好調なのは、小椋裕介(3年)である。小椋は7月に10000mで28分27秒73の自己新を叩き出した。前回の箱根では7区を区間2位という好成績で走り、今回も区間賞狙いで気合い十分である。このように、青学の3年生は安定しており、実力者が揃っている。
その他にも毎回積極的な走りを見せる一色恭志(2年)や、11月の世田谷246ハーフで、1年生ながら主将の藤川拓也(4年)に続く2位に入った田村和希(1年)など、選手層が厚い。
2014年度のテーマに「最強へ向けての徹底」を掲げ、旋風を巻き起こした青山学院。今年の全日本を終えてから、原監督や選手達は、箱根は「優勝」することを目標としている。今の青学の実力であれば優勝も夢ではない。早稲田の優勝を脅かす存在となってしまうのか、青山学院じから目が離せない。
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関連URL
早稲田大学競走部公式サイト
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