WasedaWillWin.com
 
 

 


TEXT=松原克利

風とオレンジの107.2キロ

順大と駒大の「紫紺の対決」、平成国際大の留学生コンビと見所もたくさん盛り込んで開始された。始まってみると大会の熱気を上げたのは風とオレンジだった。
 
 スタート直後から形成された先頭集団はなかなか崩れようとしない。強い向かい風を受けるのを嫌がり、牽制しあって塊を崩さなかった。バラツキを見せたのは20キロを過ぎてから。一斉にスパートをかけて、僅差で鶴見中継所になだれこむ。

  2区に入ってもほとんどの選手が思うようにスピードが上がらない。平国大のカーニーと法大の徳本は疾風のごとく力強く突き進んだ。東海大の伊藤には「風邪」が襲いかかった。伊藤は風邪による脱水症状を併発し、審判員に制止された。無念の棄権となった。

  3区にトップでタスキを繋いだのはオレンジのユニフォーム、髪、サングラスの徳本だった。オレンジ旋風が箱根に吹いた。それ以降も法大は持ちタイムの良くない選手がふんばり、先頭の位置を守る。強風をものともせず、思い切りのいいものだった。順大、駒大はトップに立てず、苦しい展開が続く。

  5区に入っても法大の首位は続く。波にのる法大の大村は力以上にねばる。終盤に順大・奥田とデッド・ヒートを演じる。ラスト1キロで余力を残した中大・藤原がトップを奪いゴールした。 オレンジカラーの法大は終盤まで首位の3位。青とオレンジ色の平成国際大は5位。大会にオレンジの余韻が残った。風に悩まされた順大、駒大は往路優勝を逃した。

 

TEXT=まつばらかつとし
早稲田大学社会科学部4年 早稲田スポーツ新聞会、昨年の競走部担当チーフ。
スポーツカメラのスペシャリスト。自身も長距離を走る。当サイト代表とはともに駅伝大会に出場

 

 


戻る



コラムトップページへ









 
WasedaWillWin.com HOMEへもどる