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TEXT=宮崎厚志(早稲田スポーツ新聞会)

悪い流れを断ち切れない展開

スタートから14人の先頭集団がハイペースで飛ばし、サバイバルレースの様相を呈した1区。昨年に続いてこの区間を任された新井広憲(人3)は集団後方に位置し、20キロ手前まで粘る。順大・入船らのラストスパートにはついていけなかったが昨年のタイムを9秒上回り、トップから34秒差で鶴見中継所に飛び込んだ。区間順位は11位と昨年を下回ったが、駅伝の流れに乗り遅れないという1区の最低限の仕事はこなした。

11位でタスキを受けた森村哲(人2)はすぐに前を行く拓殖大をとらえるが、その前にいるはずの日体大と帝京大が見えてこない。序盤は前を行く他校のエースたちに付き、後半の権太坂過ぎからペースを上げていく展開を狙ったが、その思惑は外れた形となった。さらに権太坂を過ぎてもペースを上げることが出来ない。追い上げてきたカーニー(平成国際大)に抜かれ、結局順位は変わらず11位でタスキをつないだ。区間順位は12位。「2区を走るには力不足と痛感した」と、初の箱根で花の2区の厳しさを思い知る結果となった。

思わぬ順位でスタートした3区・久場潔実(二文4)は1分11秒差で前を行く日大を必死に追ったが差を詰めることが出来ない。初の箱根に加え、3区で意外にも一人旅となった久場は自分のペースを守るのがやっとだった。後続との差は広げたが、区間10位、総合11位と悪い流れを断つことは出来なかった。

4区は昨年区間2位の実績を持つ準エース・原田正彦(人2)が登場。しかし海から吹き付ける強い向かい風の影響か、ペースが上がらない。それでも落ちてきた神奈川大をとらえて一つ順位を上げた。強風のためレース全体が超スローペースとなったが、それでも昨年のタイムより6分10秒遅い区間8位という結果は大きな誤算だった。

5区。21世紀最初の山上りに挑んだのは五十嵐毅(人1)だった。大会前から山上りの適性を噂された期待のルーキーは前傾姿勢のピッチ走法という定石通りの走りで山を上っていく。しかし天下の瞼は甘くはなかった。ペースが上がらない。なんとか上りきったものの、ラスト3キロの下りで区間賞の走りで追い上げてきた拓殖大・杉山にかわされ、11位で芦ノ湖のゴールに崩れるように飛び込んだ。


 

TEXT=みやざきあつし
教育学部3年、早稲田スポーツ新聞会競走部担当チーフ。東京六大学スポーツ新聞連盟委員長。今年度、関東学生スポーツ新聞連盟を設立し、初代委員長に就任した。専門種目はバドミントン。

 

 


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