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TEXT=白井邦博

4月28日(土) 第1試合 W1-2H

早稲田の東京六大学1000勝を賭けたメモリアルゲームは、早大・和田、法大・土居の両投手が投げ合う好ゲームとなった。
早稲田は3回裏、1アウト2塁のチャンスを作るも、後続が連続三振。嫌なムードが漂うが、それを払拭したのは4回裏、新4番・鳥谷のホームランだった。143キロ、高めのボール球はグングン伸びてスタンドへ。メモリアル勝利に向けて貴重な1点。
しかし、その後は法政の土居のピッチングに阻まれ、追加点を取ることが出来ない。1点を守るべく和田も好投したが、後半捕まり、7回・8回にそれぞれ1失点。土居は尻上がりに調子を上げ、結局1失点の完投勝利。和田は3安打に抑えるも、8四球が痛かった。

4月29日(日) 第2試合 W4-2H

江尻→和田の継投で早稲田が逃げ切り、六大学野球1000勝。記念すべき勝利を飾った。
早稲田の先発・江尻は立ち上がりが不安定で、初回、法政の浅井に2点タイムリーを打たれたものの徐々に調子を取り戻し、明治戦の3回降板の汚名を返上する6回2失点。打線もそれに応え、3回表、末定のタイムリー＆鳥谷の犠牲フライで同点に追いつくと、7回表、2アウト2塁から田中・野国が連続タイムリーでついに逆転。7回の裏からはエース・和田が登板し、後続を断った。江尻は久しぶりの六大学野球での勝ち星。先発の2本柱がついに完成した。
法政はクリーンアップに当たりが出ない。昨年の三冠王・後藤を始め、まだ打線が燻っている印象を受けた。

4月30日(月) 雨天中止

午前10時に雨天中止が決定。試合開始予定時刻の13時には曇り空に戻っていただけに、惜しい。球場前で1人落ち込む。

5月1日(火) 第3試合 W2-1H

第1試合同様、先発は和田-土居で始まる。法政は2回表、多井の2号ソロで先制したが、その裏すぐに早稲田が同点に追いつく。その後は緊迫した投手戦が続き、そのまま延長へ。引き分けかとそろそろ思い始めた11回裏、鳥谷が土居の初球スライダーをフルスイング、打球は一直線に伸びてバックスクリーンへ！早稲田、サヨナラ勝ち！優勝候補の法政から見事に勝ち点を手に入れた。
終わってみれば和田は11回を4安打1失点、土居は8安打2失点も14奪三振と、見事なまでの投手戦だった。両投手も素晴らしかったが、ホームランを放った鳥谷は更に素晴らしいと言うしかない。また、早稲田のキャッチャー・阿部の肩も光った。特に8回表、2人を連続で捕殺したのは、崩れかけていた和田を救った、見事な送球だった。法政は打線が完全に沈黙。投手を見殺しにしているのが本当に惜しい。浅井を4番に据えるなど、オーダーを組み替えたのも功を奏さなかった。

TEXT=しらいくにひろ
教育学部4年。個人では「六大学野球のこべや」というホームページを開設する程の野球マニア。鎌田(00年ヤクルト2位)との写真が宝物。最近の悩みは「教育実習のために早慶戦に行けないこと」。

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