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TEXT=白井邦博



開幕から明治・法政と、強敵との連戦だった早稲田だが、2勝1敗で見事に勝ち点をゲット。次の東大戦・立教戦にも連勝すれば、2年前と同様、早慶戦を前にしての優勝も不可能ではなくなった。

早稲田勝利の原動力は間違いなく、早稲田の新4番・鳥谷(人2)。ここまで、何と打率.571、2ホームランで2冠王。特に法政戦・第3回戦でのサヨナラホームランは130メートルオーバーの弾丸ライナーだった。昨年春、1年生ながら対明治戦でホームランを打った時から大物だとは思っていたが、まさかこんなに速く成長するとは、と周囲も驚いているようだ。ちょうど1年前、和田が華々しくデビューを飾った時に似ている。このまま行けば、決して3冠王も夢では無いだろう。

また、1年生ながら先頭打者を任されている田中(社1)にも注目したい。緒戦では不運な当たりが続き、なかなか塁に出る事もままならなかったが、法政戦では逆転タイムリーを放つなど、頭角を現し始めた。下馬評では打線の弱さが指摘されていた早稲田だが、今のところ、出来すぎと言っても過言では無いくらいに点を取れている。しかし、打線は水物。打てなくなった時に、如何に繋ぐ野球を継続できるかに着目していきたい。

ピッチャーは、エース・和田が予想通りの好投を見せ、問題視されていた2番手も、法政戦で江尻がきっちりと結果を出す事で不安が解消された。このままこの2人が順調に投げぬけば、早稲田の優勝は堅い。更に女房役の阿部も好守強肩を随所で見せており、キャッチャー出身の野村監督の矜持を見る思いである。

後半戦、個人的に注目したいのはサードのポジションを勝ち取った比嘉(社2)。昨年は線の細さが目立ったが、今年は打席に立った時のオーラに変化が生じてきた。何時でもホームランを期待できる雰囲気は、廣瀬(法大→00年カープD2位)に通ずるものを感じる。ここぞという時の1発に注目して欲しい。

今後の山場は当然、第6週の立教戦。立教は早稲田同様、多田野・上重という2枚看板の好投の下、着実に点を積み重ねていくチーム。鳥谷・末定・田中らが立教相手に得点を取れるか、ここに優勝が懸っていると言っても良いだろう。



 

TEXT=しらいくにひろ
教育学部4年。個人では「六大学野球のこべや」というホームページを開設する程の野球マニア。鎌田(00年ヤクルト2位)との写真が宝物。最近の悩みは「教育実習のために早慶戦に行けないこと」。







 



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