TEXT=鈴木雄大
6月3日(日) 第2試合 W2-1K
早稲田は江尻、慶應は長田の先発で始まった第二戦。序盤に両チーム一点づつをあげて 打撃戦になるかと思われたが、終わってみれば延長10回にもつれ込む1点差ゲーム。春のリーグ戦を締めくくるに相応しい好ゲームだった。
初回、アンラッキーなヒット2本で先制された江尻。立ち上がりこそ不安定だったものの、尻上がりに調子をあげて慶應に追加点を許さない。また2回の表には早稲田・青木のタイムリーで追い付かれた長田だったが、それ以降は連投の疲れを感じさせない、要所要所を締めるピッチングでゼロ行進の山を築く。
試合が動いたのは終盤9回。まずは表の早稲田の攻撃。ヒットとフォアボールなどでワンアウト2、3塁としたが東のサードゴロの間に飛び出し3塁走者が挟まれてタッチアウト。さらに三塁をうかがおうとした2塁走者も挟まれ、まさかのダブルプレイ。落胆の1塁側スタンド。勝ったような大騒ぎの3塁側。確実に流れは陸の王者・慶應。
そしてその裏、慶應は喜多・三木と2枚看板はが凡退するも栗林がヒット。その後四球などで2死1、2塁。バッター杉吉の場面、打球はレフト前へと落ちる。サヨナラか!と思われたが、レフト野国の好返球でサヨナラのランナーを三本間に挟んでタッチアウト。一転して大騒ぎの一塁側。これで再び流れは早稲田に戻ってくる。
10回表、さすがに連投の疲れが出たか慶應・長田は先頭バッター江尻に痛恨のフォアボール。その後早稲田はバッテリーエラーなどで1死1、3塁とし、キャプテン・末定が1塁への大きなバウンドのゴロ。この間に江尻の代走に入った加藤がヘッドスライディングで本塁を奪還して勝ち越し。最後はエース・和田が昨日の完封に続く登板で三者凡退に切って取り、早稲田が接戦をものにした。
三冠王が確定していた早稲田の四番、鳥谷は5打席で4の0(第1打席/四球・第2打席/中飛・第3打席/三振・第4打席/2ゴロ・第5打席/2ゴロ)となり、シーズン史上最高打率の更新はならなかった。
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