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早慶バレーボール定期戦 大会展望(男子・女子)
TEXT=宮下友宏(学連委員。関東大学バレーボール連盟広報副委員長)
Photo=学連

男子展望

我が早稲田大学バレーボール部は、一昨年の東日本インカレ制覇のメンバーが大きく入れ替わり、昨年は明確な目標の定まらぬまま新チームがスタート。その結果、春季リーグ2部降格、秋季入替戦敗退、全日本インカレ緒戦敗退と惨憺たる一年であった。

今年は、不振からの脱却、1部復帰を当面の課題とし、1月から新主将・福田誉(人4)を中心として再スタート、「ここ10年で最高の素材が集まった」と言われる新戦力を加えて春季リーグ開幕を迎えることとなった。1次リーグで青山学院大に不覚を取ったものの、 圧倒的な力の差を見せ付けて2部リーグを制覇、その勢いを駆って入替戦では亜細亜大を下し、見事1部復帰を果たした。1年時からレギュラーの主将・福田はチームの精神的支柱だ。彼なしでは早稲田のバレーは語れない。彼の低身長を感じさせない豊富なジャンプ力と卓越したバレーセンスは、早稲田のチームカラーを象徴する存在といえる。

「低身長をレシーブ力でカバーし、正確なコンビで切り返す」これが早稲田のバレーの特色だ。「集まり散じて人は変われど、仰ぐは同じき理想の光」。校歌にも謳われるように、“ワセダらしさ”は時を経ても健在だ。その特色をもって平均身長で10センチ以上も上回る強豪校に対抗する我々の姿は、低迷を続ける日本バレー界が世界に再び伍する方向性を示唆していると言っても過言ではない。

本定期戦では、2部リーグでMVP、スパイク賞、レシーブ賞の3冠を独占した主将の福田、リベロ賞を獲得した副将の碓井寿文(人4)が教育実習で欠場。しかしながら、背筋力270kgを誇るエース吉岡佑輔(人4)、セッター賞を獲得した藤森淳平(人3)、さらに鳴り物入りで入学し周囲の期待に応え、決定率18%という驚異的な数字で2位以下に大差をつけてのサーブ賞、選考委員の満場一致をもって新人賞を獲得した大型新人、石倉弘士(人1)らが「早稲田のバレー」を如何なく見せてくれることだろう。

対する慶應義塾大学バレーボール部は、ここ数年選手層の薄さに悩まされ低迷が続いている。しかしながら、昨年から同チームの監督に就任した宗雲健司氏(元慶応義塾高校監督)の新体制の下、建て直しに成功。今春は5部リーグ全勝優勝で4部昇格を果たした、上り調子のチームである。高校時代から宗雲監督の指導を受け、4部昇格の原動力となった1年生エース大和田大輔らの新戦力が、どれだけ早稲田の組織ブロックに通用するかがポイントとなるだろう。

女子展望

 早稲田は2部3位、慶応は4部5位という今春の成績を受けて定期戦を迎える。毎年2部の上位争いに顔を出すものの、なかなか1部昇格の壁を乗り越えられない早稲田に対し、慶応義塾は1年時からエースを務めるキャプテン吉田紗知を中心に年々順位を上げてきており、部員数も過去最高の14名と選手層の充実が図られるなど、両チームの差は確実に縮まりつつあり、今年も好勝負が期待できそうである。




 

 
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