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TEXT=鈴木雄大

ついに慶應を撃破。11年ぶりの対抗戦制覇へ向け大前進。さあ、次は伝統の早明戦だ。昨年は一時17点差をつけられたものの、後半一気の逆転勝ちという劇的な試合だった。今年の早明戦はどうなるのか。さらなる好試合を求む。12月2日、いざ国立競技場へ。


関東大学ラグビー対抗戦Aグループ 
早稲田(6勝)vs明治(5勝1敗)
日時:12月2日(日)14:00試合開始
場所:国立
霞ヶ丘競技場


さあ、伝統の早明戦だ

 三年ぶりに早慶戦で勝利を飾った早稲田フィフティーン。11年ぶりの対抗戦優勝をかけて(なんと現監督の清宮氏が主将の時以来だ!)日本ラグビー界の祭典、伝統の「早明戦」に挑む。

早明戦過去10年のスコア

年月日
スコア
67
3.12.1
●12-16
68
4.12.6
●12-14
69
5.12.6
●14-21
70
6.12.4
●13-34
71
7.12.3
○20-15
72
8.12.1
●15-19
73
9.12.7
●21-27
74
10.12.6
●24-27
75
11.12.5
●10-27
76
12.12.3
○46-38

通算、早稲田40勝 明治33勝
2引き分け

 

 今年の早稲田はFW、BKともにタレント(FL上村・FB西辻)を欠きながら、攻守に渡って素晴らしいパフォーマンスを見せここまで対抗戦負けなし。対帝京戦で多少苦しんだものの、その後問題なく白星を重ねてきた。その強さの原動力は先日の早慶戦の戦評に譲るが、下馬評でも早明戦は早稲田有利の声が強い。
 一方の明治。対帝京戦ではFWで圧倒的な優位にたち25-17で重戦車復活の気配を見せたが、対慶應戦ではそのFWが封じ込められて5-31。あわや完封負けの大敗でチームの建て直しが叫ばれている。

両チームのキーポイント

 早明戦、早稲田のキーポイントはFWのディフェンスだろうか。帝京、慶應相手には見事に守りきったが、明治のFWに押されまくるという展開が予想できないわけではない。縦突破にはここまで絶好調の両FL川上、羽生がいるとしても、スクラムやモールを中心にで攻められた時のディフェンスは未だ未知数だ。しかし、明治FWを抑えきればアタック力大学No.1のHB、BK陣がいる。SO大田尾のパス一つで試合の流れはガラリと変わる。さらに、課題とされるラインナウトを安定させることができれば、早稲田の全勝優勝は固い。  明治とすれば、もちろんFWでいかにゴリ押しできるかだが、フィットネスというもう一つ大きな課題も残っている。対慶應戦では前半攻めきれなかった分、後半で明らかに足が止まりはじめた。去年の早明戦でも、最後のフィットネス勝負で17点差をひっくり返されている。スタミナ勝負になる前、前半のうちに安全圏に入っておかないと早稲田のBK陣の猛攻はしのげないだろう。また明治の不安材料として主将松原の故障もある。一時は出場すらも危ぶまれていたが、強行出場との報道が出たが、故障の影響が心配だ。

順位の確認

対早稲田
対 慶應
対 明治
T計
得失差
早稲田
54-21
8T7G
??
8
+33
慶應
21-54
2T1G3PG
31-5
5T3G
7
-7
明治
??
5-31
1T
1
-26

最後に早明戦後の順位について確認しておこう。
 早明戦で早稲田が勝てば文句なく早稲田が対抗戦1位、明治2敗で、慶應についで3位となる。
 明治が勝った場合は、早慶明が6勝1敗で並び三つ巴となる。勝敗成績が複数のチームで並んだ場合、対抗戦では当該チーム間の試合でのトライ数の合計で順位を決定する。現在のトライ数は右図のようになっており、既に慶應はトライ数で早稲田に届かないため、優勝の可能性は完全に消滅している。また、明治が優勝するためには早稲田に少なくとも7トライ差以上つけなければならない(明治が7トライ差勝ちで早稲田とトライ数が並んだ場合は当該3チームでの得失点差で順位決定する)。すなわち、早稲田はよほどのことがない限り対抗戦グループ1位が確定していると言っていいだろう。

 しかし、そこは伝統の早明戦。明治も対抗戦優勝の望みが消えたわけではない。死にものぐるいで早稲田に向かってくるだろう。早稲田も大学選手権を見据えて、どうしても落とせない試合。全勝で対抗戦優勝に花を添えたいところだ。  過去何度も大方の予想を裏切る力を出してきた両校のこと、蓋をあけるまでどうなるか分からない。12/2国立競技場14:00キックオフ。この伝統の一戦を見逃す手はない。






 
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