さあ、伝統の早明戦だ
三年ぶりに早慶戦で勝利を飾った早稲田フィフティーン。11年ぶりの対抗戦優勝をかけて(なんと現監督の清宮氏が主将の時以来だ!)日本ラグビー界の祭典、伝統の「早明戦」に挑む。
回
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年月日
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スコア
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67
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3.12.1
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●12-16
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68
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4.12.6
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●12-14
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69
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5.12.6
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●14-21
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70
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6.12.4
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●13-34
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71
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7.12.3
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○20-15
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72
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8.12.1
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●15-19
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73
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9.12.7
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●21-27
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74
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10.12.6
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●24-27
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75
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11.12.5
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●10-27
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76
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12.12.3
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○46-38
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通算、早稲田40勝 明治33勝
2引き分け
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今年の早稲田はFW、BKともにタレント(FL上村・FB西辻)を欠きながら、攻守に渡って素晴らしいパフォーマンスを見せここまで対抗戦負けなし。対帝京戦で多少苦しんだものの、その後問題なく白星を重ねてきた。その強さの原動力は先日の早慶戦の戦評に譲るが、下馬評でも早明戦は早稲田有利の声が強い。
一方の明治。対帝京戦ではFWで圧倒的な優位にたち25-17で重戦車復活の気配を見せたが、対慶應戦ではそのFWが封じ込められて5-31。あわや完封負けの大敗でチームの建て直しが叫ばれている。
両チームのキーポイント
早明戦、早稲田のキーポイントはFWのディフェンスだろうか。帝京、慶應相手には見事に守りきったが、明治のFWに押されまくるという展開が予想できないわけではない。縦突破にはここまで絶好調の両FL川上、羽生がいるとしても、スクラムやモールを中心にで攻められた時のディフェンスは未だ未知数だ。しかし、明治FWを抑えきればアタック力大学No.1のHB、BK陣がいる。SO大田尾のパス一つで試合の流れはガラリと変わる。さらに、課題とされるラインナウトを安定させることができれば、早稲田の全勝優勝は固い。
明治とすれば、もちろんFWでいかにゴリ押しできるかだが、フィットネスというもう一つ大きな課題も残っている。対慶應戦では前半攻めきれなかった分、後半で明らかに足が止まりはじめた。去年の早明戦でも、最後のフィットネス勝負で17点差をひっくり返されている。スタミナ勝負になる前、前半のうちに安全圏に入っておかないと早稲田のBK陣の猛攻はしのげないだろう。また明治の不安材料として主将松原の故障もある。一時は出場すらも危ぶまれていたが、強行出場との報道が出たが、故障の影響が心配だ。
順位の確認
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対早稲田
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対 慶應
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対 明治
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T計
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得失差
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早稲田
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/
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54-21
8T7G
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??
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8
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+33
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慶應
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21-54
2T1G3PG
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/
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31-5
5T3G
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7
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-7
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明治
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??
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5-31
1T
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/
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1
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-26
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最後に早明戦後の順位について確認しておこう。
早明戦で早稲田が勝てば文句なく早稲田が対抗戦1位、明治2敗で、慶應についで3位となる。
明治が勝った場合は、早慶明が6勝1敗で並び三つ巴となる。勝敗成績が複数のチームで並んだ場合、対抗戦では当該チーム間の試合でのトライ数の合計で順位を決定する。現在のトライ数は右図のようになっており、既に慶應はトライ数で早稲田に届かないため、優勝の可能性は完全に消滅している。また、明治が優勝するためには早稲田に少なくとも7トライ差以上つけなければならない(明治が7トライ差勝ちで早稲田とトライ数が並んだ場合は当該3チームでの得失点差で順位決定する)。すなわち、早稲田はよほどのことがない限り対抗戦グループ1位が確定していると言っていいだろう。
しかし、そこは伝統の早明戦。明治も対抗戦優勝の望みが消えたわけではない。死にものぐるいで早稲田に向かってくるだろう。早稲田も大学選手権を見据えて、どうしても落とせない試合。全勝で対抗戦優勝に花を添えたいところだ。
過去何度も大方の予想を裏切る力を出してきた両校のこと、蓋をあけるまでどうなるか分からない。12/2国立競技場14:00キックオフ。この伝統の一戦を見逃す手はない。
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