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ア式蹴球部関東大学リーグ入替戦(11/23)観戦記
   TEXT=鈴木英介

2001年11月23日。私は大学4年になって、初めてア式の選手の笑顔を見たような気がした。


関東大学リーグ入替戦
11月23日、西が丘サッカー場
早稲田大
2
1 前半 1
0
立正大
(2部7位)
0 後半 0
1 延長前半 0

この結果、早稲田大学は2部に昇格

ア式に高校時代の部活の友人がいる関係で、私はこれまで20試合近くア式の試合を観戦し、取材を続けてきた。時には古河や石岡にも足を伸ばした。ただのファンとしてはかなり熱心であったと思う。ただ残念ながら、4年間、ア式の選手・関係者の心からの笑顔を見ることはできなかった。かわりに見てきたのは、悲愴感ただよう表情であり、積み上げたものが発揮できずに苦しむ表情であった。伝統が輝かしいゆえに、有名なOBが多いゆえに、現役部員に課せられる勝利への重圧は想像を絶するものであるのだろう。

一見した人ならわかるが、大学サッカーはJリ−グや高校サッカーに比べると地味な存在である。関東大学リーグ1部校の中心選手でさえ、テレビに出ることはほとんど皆無である。しかし、選手達の勝利への渇望をどこよりも身近に感じられ、1試合の重み、1点の重みがどこよりも大きく感じられるのが大学サッカーであると私は思う。

そして、実力差以上に波にのれるか否かが重要であるのが大学サッカーの醍醐味であろう。実際、今年の早慶戦で、都1部の早大が格上にあたる関東1部の慶応を内容も圧倒して勝利したように、各大学の実力は総じて拮抗しているといえる。

去年の早大はリーグ戦3戦を消化した時点で3引き分け、勝ち点3であった。もしこの3試合のどれかで1点でも多く取れていれば、早大は今年、関東1部にいたかも知れない。だがその1点が取れず、早大は前評判と裏腹に波にのれなかった。そして、「おれ〜らがいるんだ早稲田勝つ〜(♪明日があるさ)」という想いのこもったスタンドの部員の応援もむなしく、実力の半分も発揮できずに入替戦で立正大に敗れ、都リーグに降格した。

それから1年、ア式には今まで以上に勝つことが宿命付けられてきた。それゆえ、彼らは早慶戦で3年ぶりの勝利をしても、リーグ戦緒戦で東大に5-0、第2節で上智大に3-0で勝っても、2部に復帰するまで本気で笑うことはできなかっただろう。


2部昇格を決め、喜ぶ早大イレブン

実際、リーグ戦でも帝京大には0-3で完敗した。都リーグは1位で通過したものの、関東大会(都リーグと近県リーグの上位計8校がトーナメントを行い、優勝校が関東2部へ自動昇格、準優勝校が関東2部7位校と入替戦)決勝でも、流通経済大に2-5でまさかの完敗を喫した。部員達は最後まで気の休まるところがなかったであろう。

それだけに、今日の勝利の笑顔は最高のものだった。特に主将青嶋と、留学した関係で唯一1部でのプレー経験もあるFW渡辺の、満足と安堵の入り交じった表情でお互いを労う姿があまりに印象的だった。部員一人一人が結果重視のマスコミからは決して知ることのできない想いを賭けてきたからこそ、あのような清清しい笑顔になれたのだと思う。一ファンとして嬉しく、そして羨ましくもあった。

ただ、彼らにはまだ一つ果たさなければならない目標がある。もちろんそれは関東1部リーグへの復帰である。今日の喜びを糧に、残された3年生以下のメンバーが来年それを果たしてくれることを期待したい。

 




 

 
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