JAPAN/KOREA SOCCER COLLABORATIONレポート
　　　TEXT=中村将之

　2001年12月15日(土)国立競技場。2002W杯日韓共催を記念してJAPAN/KOREA SOCEER COLLABORATION早大･高麗大連合VS慶大･延世大連合の試合が行われました。白熱の試合の模様をレポートします。

高麗大･車の奮闘

　岡田正義主審の笛がなり、早大･高麗大のキックオフで試合は始まった。言葉が通じない日韓の選手同士。意思の疎通は簡単な英語と、身振り手振りで図られた。比較的、攻撃のつながる早大･高麗大は立ち上がりからペースを握る。

　前半11分、左サイドからゴール前に走りこんだ佐藤がこぼれ球をゴールに流し込み先制する。これで勢いづいた早大･高麗大は、試合の主導権を握り続け、チャンスをつくる。18分、佐藤が左サイドでインターセプト。中央でパスを受けた韓国代表･車(チャ)がドリブルで持ち込み、シュートを決める。早大･高麗大、2点目を挙げる。車は32分にもゴールを決める活躍。フル出場し、その後も攻撃の中心として、高い能力を見せた。前半終了間際、4点目が決まり4-0、早大･高麗大の大量リードで折り返す。

W杯へのパス交換

W杯に向けたパス交換

後半、パスのつながりだした慶大･延世大もゴール前まで攻め上がるが、最後のところで崩せず、ゴールを割るには至らない。点差はなおも開いた。後半11分、それまでなかなかボールに絡めなかった庄堂の初シュートが決まり、5-0。38分には、中央の佐藤からのパスに反応した崔(チェ)が、この日2点目のゴールを挙げ、6-0と突き放した。

両チームに2人ずついた韓国代表が、高麗大がFWとMF、延世大がGKとMFということも影響しただろうか。慶大･延世大は、中盤まではよくボールをつなげたが、前線の選手の呼吸がいまいち合っていない印象だった。また、攻撃に割く人数が早大･高麗大の方が多く、その差が出ていた感もある。

　Ｗ杯日韓共催に向けた今回の交流戦。第1戦は早大･高麗大の大勝で終わった。試合後、車(チャ)は、周りを日韓のマスコミに囲まれインタヴューを受け、スタンドから大きな声援を送られていた。この日のスタンドには韓国人の姿も多く、ところどころで国旗が振られ鐘の鳴る音も聞こえた。組み合わせ抽選、チケット2次販売に代表の日程発表と、ゆっくりではあるが、W杯へ雰囲気も盛り上がってきている。日本から両国の大学生によって出されたW杯へのパスは、春には韓国へ。第2戦は今年3月、韓国･ソウルで行われる。