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第53回早慶サッカー定期戦
5月29日(水)国立霞ヶ丘競技場
得点者(慶大)槻木
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今年で53回目を迎えた伝統の早慶サッカー定期戦。昨年は東京都リーグ所属ながら、関東1部所属の慶應相手に現主将・佐藤勇吾(商4)の決勝ゴールで快勝。これまでの通算成績は早稲田の26勝10敗16分。かつては釜本邦茂氏(現日本サッカー協会副会長)や岡田武史氏(元日本代表監督)もピッチに立った国立の舞台で、W杯イヤーの今年、新たな1ページを告げるホイッスルが鳴らされた。
25日の流経大戦でケガをしたDFの柱・徳永(人1)が欠場した早稲田は、最終ラインを高い位置に保持し、右サイドのMF堀池(人3)が再三クロスを上げてチャンスメイクをするも、決定的な場面を作れない。対する慶應も最終ラインを上げ、FW槻木を中心に積極的にゴールを狙うが、こちらもフィニッシュを決められない。前半は両チームともに冴えず攻め手を欠いた。
後半は両者ともに前半に比べてプレーにキレが出てくる。開始直後こそ慶應に連続して決定的な場面を与えるも、中盤からは早稲田が慶應陣内で攻める時間が増え、19分に堀池、23分にはFW庄堂(人3)のシュートで流れをつかむ。30分過ぎからはまさに怒濤の攻撃。35分には左FKをオーバーラップしてきたDF岡(人1)が右足で合わせるも、ボールは惜しくもゴールバーの上へ。41分にはFW小貫(人3)が見事なサイドチェンジを見せ、途中交代したFW久藤(人4)のセンタリングを小貫が自らヘッドで合わせるも決めきれない。
国立競技場の時計は45分を回り、電光掲示板には「ロスタイム3分」の文字が。このまま引き分けに終わるかと思われたその瞬間、結末は意外な形で待っていた。前方にフィードされたボールを、左サイドで飛び出した慶應MF玉田知がコントロールしFW槻木へラストパス。早稲田DFが体を寄せ、GK植草もシュートコースを消すが、槻木のシュートは無情にもゴールネットを揺らした。0-1。ロスタイムの悪夢、そして終了のホイッスル。早稲田は惜しくも敗れ、慶應は早慶戦で99年以来の勝利を収めた。
試合後、フィールド中央で両チームが整列する際に、早稲田の佐藤勇吾主将が頭を抱えているシーンが印象に残った。早慶戦はあくまで「1部復帰」への通過点ながらも、最終学年・主将として臨んだ今年は特別な思いがあったに違いない。前期リーグ戦は先週で終わったが、今後は関東選手権、総理大臣杯と大会が続く。リーグ戦や早慶戦で見つかった問題点や課題を試合をするごとに克服し、「1部復帰」へ向けて秋のリーグ戦で奮起してほしい。
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