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東京六大学野球リーグ戦第8週
慶大×早大1回戦
6月1日(土)明治神宮球場
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東京六大学野球リーグ戦最終週、慶大×早大1回戦(早慶戦)は、4万2000人の大観衆のもと快晴の神宮球場にて行われた。2000年秋以来、3シーズンぶりに優勝のかかった早慶戦。それは和田を中心として勝ち上がってきた今シーズンの早稲田を象徴するような試合となった。
戦前の予想通り、早稲田・和田毅(人4)、慶應・長田の大学野球界を代表する両投手の先発で始まった。早稲田は初回、1番田中(社2)がライト線に3塁打を放つと、2番青木(人3)がライトにきっちり犠牲フライを放ち、虎の子の先制点を勝ち取る。2回にはランナーを一人置いて、8番島原(人2)がファールで粘った後、長田の渾身のストレートをレフトスタンドに運びホームラン。序盤に早稲田が得点を重ねる。
しかしその後は長田も本来の調子を取り戻し、和田と白熱した投手戦を繰り広げる。和田は打者の手元で伸びるストレートと、決め球であるスライダーを中心に巧みな投球術を披露。打たれたヒット2本はいずれも内野安打。バックも好守備で和田を援護した。
そのまま試合は九回表へ。和田は先頭打者を三振に取ると、次も簡単に打ち取り、いよいよ最後の打者田中大を迎える。早稲田学生席から「あと一人」コールが飛び交う中、和田はストレート勝負に挑み、あっという間に2ストライク。「あと一球」コールへと変わった球場のボルテージは最高潮に。和田は“最後の一球”を投げる前に笑顔を見せリラックス。そして和田の投じた105球目。打者のバットは空を切り、ボールはキャッチャー島原の手に吸い込まれ三振ゲームセット。その瞬間、和田は思わずガッツポーズ。ナインもマウンドに集まり喜びを分かち合った。
和田は2安打12奪三振の完封。通算398奪三振とし、早稲田出身の織田淳哉投手の記録を抜いて、歴代3位に躍り出た。また、秋シーズンを残して、江川卓氏(法政出身)が持つ443奪三振の六大学記録にあと45と迫った。試合後、選手たちによる胴上げを断った早稲田の野村監督は「早慶戦に勝って優勝を思っていたので、明日も勝って決めたい」とインタビューに答え、あくまで勝ち点の取っての優勝にこだわりを見せた。
学生たちが歌う校歌が球場に響きわたる。紺碧の空のもと、選手たちが球場を駆けめぐり、学生たちは思い思いに精一杯応援する。優勝が決まった早慶戦1回戦は感動を呼ぶ試合となった。
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