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2002/12/24 [ラグビー蹴球部]

全国大学選手権2回戦、76-17で東海大に快勝。2年連続の4強入りを果たす。

 
伝統の早明戦
 
 
「優勝おめでとう」の文字
 
 
早大
76
33-12
17
東海大
43-5

ラグビー全国大学選手権大会2回戦
早稲田大学vs東海大学
12月22日(日)近鉄花園ラグビー場

 危なげなく1回戦の流経大戦を圧勝した早稲田。2回戦の相手は1回戦で立命大を破って意気上がる東海大。この試合、早稲田は11月23日の早慶戦で負傷した司令塔SO大田尾が復帰し、ほぼベストに近いメンバー。一年生ながらNO.8のポジションを奪取した佐々木にとっては昨年度、全国高校ラグビー大会を制した想い出の地、花園ラグビー場への凱旋ゲームとなった。

 試合はまさかというのか案の定というのか、東海大の先制で幕を明ける。開始3分、一気に展開されて相手WTBに右隅を突かれてトライを奪われる。0-7。いきなりエンジン全開の相手に勢いで押し切られて奪われたトライだ。これに勢いづいた東海大。パス回しに長ける早稲田オフェンスを意識してか、オフサイド覚悟でディフェンスが積極的に前に出てくる。この展開に早稲田が一瞬戸惑う。しかし、11分にFL川上が飛び込んでトライし、同点に追いつく。そして、その3分後にも再びSO大田尾→CTB山下と渡って中央の空いたスペースにトライ。あっさり逆転に成功する。しかしその4分後、自陣深くでクリアミスし、上方に高く舞い上がったボールを取られ、またもや勢いで押されトライを奪われ14-12。面白い展開になる。だが、ここからは一気に地力を発揮。20分に展開したボールを右からFB内藤(慎)がトップスピードですり抜けて突き放すと、LO高森、桑江がトライを重ね、33-12で前半を折り返す。

 後半になっても勢いは衰えない。3分、スクラムからLO高森がトライを上げたのを皮切りに、20分までに計4トライを重ねる。その後小康状態が続き、30分に1トライを奪われるものの、控えのメンバーも全て出して残り10分でさらに3トライ追加。層の厚さも見せ付けて、前後半合わせて12トライの猛攻で76-17と圧勝した。

 相変わらず恐るべき攻撃力を誇る早稲田。特に今日はFWが良かった。天気こそ晴れてはいたが、前日の大雨で抜かるんだグラウンドコンディションのせいもあるが、ペナルティで3度スクラムを選択するなどFW中心の攻めが目立った。特筆すべきは両LO高森と桑江。本日は高森が5トライ、桑江が2トライとLOで半分のトライを奪った。強引に切れ込んだトライあり、スクラムから奪ったトライあり、FW戦で終始東海大を圧倒。ボールが回しにくく、スピードの活かしにくいコンディションで点差をつけて圧勝できたのは個々の力の絶対的「進化」だろう。

 次戦は大学選手権準決勝、「高速BK」で鳴らす法政大学だ。決勝で予想される関東学院の強力FWを退治する前に、準決勝では高速BKとの対決が待つ。私は敢えて準決勝ではスピード戦で法政を圧倒して欲しいと思っている。法政をスピードで倒し、関東学院をFWで倒す。それが実現した時、まさしく早稲田の新しい黄金時代が始まる。

 先走りしすぎたかもしれない。しかし、今日の大勝はそんな展開も見えてくるような試合だった。次戦の法政戦。その「スピード」に期待である。

特集
ラグビー蹴球部特集「黄金期への序章〜The Prologue to the Golden age〜」

関連URL
早大ラグビー蹴球部公式サイト
関東ラグビーフットボール協会
日本ラグビーフットボール協会

 

(TEXT・PHOTO=山田浩平)

 


 
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