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2004/5/14 [競走部]

関東インカレ初日、男子10000mで篠浦辰徳(人4)が、女子10000mで阪根理恵子(一文4)がともに8位入賞を果たした。

 
 

 
   
 

 

   

 春のトラックシーズンで最も大きく重要な大会のひとつである関東学生陸上競技対校選手権(関東インカレ)が、横浜国際総合競技場で行われた。第一日目、早大競走部長距離ブロックからは男子10000メートル決勝に篠浦辰徳(人4)と高岡弘(人3)が、女子10000メートル決勝には阪根理恵子(一文4)が出場した。

 女子10000メートルに出場した女子長距離ブロック長である阪根は、4月に行われた鴻巣記録会、日体大記録会などへ精力的に参加し、日体大記録会では5000メートルの自己ベストを更新。今大会のために着々と準備を進めてきた。レースは1000メートルを約3分40秒のラップで日体大の小山が引っ張り、阪根は先頭集団の中で集団の様子をうかがいながら走る。気温23.5度とランナーにとっては暑く、また少々風が強くそのため多くの選手がバランスを崩しかけるような状況の中で、4000メートル過ぎから先頭集団から選手が離れていく時も阪根は集団の前方に位置。スピードが大きく落ちることはない。しかし6000メートルから7000メートルにかけて、先頭集団のスピードについていくことができず集団から離れてしまう。だが最後には粘りをみせ、トップの選手からは30秒弱開いて35分26秒83でゴール。8位入賞を果たした。

 一方男子10000メートルに登場した篠浦、高岡ともに今シーズンの早大において波に乗っている選手だ。先月29日の日体大記録会において篠浦、高岡ともに自己ベストを更新。特に篠浦は10000メートルを29分00秒09という学生エースランナーの証でもある28分台目前の好記録を出した。今期トラックシーズンの篠浦自身の目標である「28分台」への突入が期待されるところだが、それにもまして10000メートルに出場が予定されていたが棄権してしまった空山隆児(人4)の分も「勝負」に勝つことが要求される。スタート直後、山梨学院のモカンバが飛び出し日体大の四辻、保科、鷲見がそれに続いた。篠浦や高岡を含む第二集団との差は約20秒、前半からやや速く走りすぎている第一集団は、そのうち第二集団に吸収されるだろうと思われた。しかしその予想はみごとに裏切られた。高岡が第二集団から離されはじめた6000メートルを過ぎても、保科とモカンバは篠浦が率いる第二集団のとの差をほとんど縮めることなく疾走した。レースが動いたのは7000メートル、疲れはじめたモカンバを保科が徐々に離し第二集団もモカンバを吸収していく。だがそのとき、集団を引っ張り続けた篠浦は疲労がたまり、前に出ることができず後退してしまう。それでもラストは先頭の差を少しでも縮めようと力を振り絞るが、結局篠浦は優勝した保科とは30秒差の29分28秒10で8位入賞、高岡は30分28秒92の21位に終わった。

 試合後の篠浦の表情は疲労感が隠せない。「(スタート直後から飛び出した選手はすぐに落ちてくると考えていたので)予想がはずれました。言い訳はできないが、集団を引っ張ってしまい予想以上に体力を使ってしまった。」。一瞬の判断の誤りが思いもしない結果につながってしまう危うさ。それを思い知らされた気がするレース。篠浦は17日の5000メートルにも出場、「言い訳はできない、(今回の結果を)挽回したい」という言葉に期待している。

 

(TEXT・PHOTO=近藤優美子)
 


 
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