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2005/4/3 [ア式蹴球部]

関東大学リーグ第1節・対東洋大戦は5-2で勝利。

 
 
 
 
 
 
 
早大
5
1-0
2
東洋大
4-2

関東大学リーグ第1節
早稲田大学×東洋大学
4月3日(日)
東洋大学グラウンド

得点者(早大) 松橋、金田、山本、矢島、長沼

 早稲田が関東の舞台に戻ってきた。3年ぶりに関東リーグの芝を踏みしめる選手たちの表情からは緊張感というものが微塵も感じられなかった。その代わりとして選手たちの引き締まった顔立ちからは関東リーグを一年間通して戦い抜く決意と自信を感じた。初戦の相手は創部以来、初めて関東リーグで戦うこととなった東洋大学。4−5−1のシステムとやや引いて守る布陣を敷いてきた。

 前半、序盤から早稲田は自分たちのペースをなかなか掴むことができない。早稲田のシステムは3−5−2。攻撃に関しては相手のプレッシャーからかボールの流れが遅かったものの、守備面では大榎監督が「前半の守備はパーフェクトに近かった」と言うように、東洋大のサイドを基点とした攻撃もボランチとサイドバックがうまく挟みながら、バランスをとって対処していた。中盤を迎える頃、徐々にトップ下の鈴木修人(スポ2)にボールが集まりだす。そこからワンタッチで両サイドにはたく展開から、早稲田は攻撃のリズムを掴んできた。右サイドに開いた後藤秀平(政4)は縦へのスピードのある突破から何度もチャンスを演出していった。後半38分、やはりゴールをお膳立てしたのも鈴木からであった。鈴木の柔らかなタッチのスルーパスに反応したのは裏へ抜ける動き出しには定評のある松橋優(スポ3)。パスを受けた松橋は冷静にゴール右隅に流し込み先制点を挙げる。終了間際の得点に加え、シュート3本という数の少なさから言うと、予想外の1点であった。故に後半に入ってから試合を有利に進めるかのように思われた。

 しかし、後半開始早々の3分、DFとGKの連携ミスから思わぬ失点を喫してしまう。ここで大榎監督は試合を左右する決断をする。後半13分、高橋周人(人4)に代えて、前線でボールを足元に収めることのできる矢島卓郎(人4)を投入する。「あそこ(前線)で基点になって捌けて、そこから色んな攻撃パターンができた」(大榎監督)の言葉通り、松橋のサイド、縦へと抜けるスピード、攻撃に余裕を持てた隙にできるボランチ金田隼輔(スポ3)の飛び出し、後藤、山本のサイドからのクロスと次第に東洋大を翻弄していった。一人の選手が流れを変えるというのはまさにこのことだった。すると後半19分、ペナルティエリア手前にまで押し上げていた金田が相手をかわし、左足でゴール。さらに20分、21分と山本、矢島が立て続けにゴールネットを揺らした。このまま試合終了かと思われた37分、前がかりになったスペースを突かれ、キーパーが飛び出したところで相手にPKを与えてしまう。ここで一点を返されてしまうが、最後まで早稲田は攻める意欲を見せ続けた。ロスタイムに入り、途中出場の長沼圭一(スポ3)が矢島のスルーパスからキーパーの動きを冷静に見て、ゴールを決めた。最後の最後に一点を取れたことは非常に大きな成果と言っていいだろう。

 今季一節目となった試合で5−2での勝利。「型にはまったときの早稲田の強さ」というものを存分に見せてくれた。しかし、それとは対照的に課題の多い試合となったのも事実である。後半の守備に関して、簡単なミスからボールを取られ相手にスペースを与えた故のPKであり、集中力を欠く場面もいくつか見られた。また、前半予想通りの守備をしてくる相手に対してどのように崩していくのか。もっと速くボールと人が動いていくイメージが共有されることが必要となってくるだろう。次節の日体大戦では去年の都リーグ敗戦の借りを返すとともに、自分たちから仕掛けていくようなサッカーを期待したい。

出場メンバーは以下の通り
GK 時久(霜田)
DF 徳永 岡 金守 
MF 金田 後藤(山口) 鈴木 山本 横山(長沼)
FW 松橋 高橋周(矢島)

 

(TEXT、PHOTO=村山裕太)
 


 
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