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2005/5/5 [米式蹴球部]

第53回早慶戦、早大初の4連覇で飾れず。慶応大学ユニコーンズに21-23で惜敗。

 
この日の相手は法大トマホークス。
 

 
QB新田洋も止められる。
 

 
RB伊藤(喜)とQB市川。
 

 
早大
21
0-7
23
慶大
21-7
0-0
0-9
 
第53回早慶アメリカンフットボール対校戦
5月5日(木)駒沢陸上競技場

 前節立命館大戦に敗れてから1週間。つきさすような日差しの下、早稲田大学ビッグベアーズは初の早慶戦4連覇を目指して駒沢陸上競技場で慶応大学ユニコーンズとの試合を迎えた。スタートQBは#16井上(スポ2)。今季、慶応とリーグは違うものの今後を占う意味で結果がほしい試合だった。

 試合は突然動いた。第1Q7分過ぎに慶応の93ydパントリターンタッチダウン(以下TD)を許し0-7と先制されてしまう。しかし序盤は主導権を慶応に渡さなかった。この直後、#34RB森(法3)の40yd近くのビッグリターンを機に怒涛の攻撃力を発揮する。ファーストダウンを着実に獲得していき、第2Q開始早々に#16井上からのパスをフリーの#89TE福岡(理工3)がキャッチしあっさりとTD。スコアをイーブンに戻した早稲田は攻撃の手を緩めない。ラン、パスをつなぎながら第2Q中盤、#34RB森がディフェンスを引きずりながら男気あふれる逆転TD。さらに#2DB松本(社科3)のインターセプトから#88尾崎(政経4)のパスキャッチも冴え、9分過ぎに再びTDを奪い21-7と慶応を突き放した。先日立命館大の前に沈黙した攻撃陣はどこへやら、「大きな熊たち」はそのパンチ力を披露した。ところが第2Q終盤から慶応のパスを防ぐことができず徐々に流れが慶応に傾いていく。早稲田のディフェンスが粘るものの、第2Q終了間際にTDパスを許し21-14となり、前半終了。

 第3、第4Qになっても流れを変えることはできず、防戦一方でいつTDされてもおかしくない展開。第4Q終盤、そんな嫌な流れを断ち切らんかのごとく#50LB浅野(理工3)のQBサックが決まるも、直後に自陣残り4ydに迫られる35〜40ydのロングパスを決められ、流れは再び慶応の手中に戻っていった。残り29秒でTDも奪われてしまい21-20、慶応は2ポイントコンバージョン(注1)を選択し逆転を狙ってくる。この絶体絶命のピンチに対し早稲田は執念のディフェンスで守りきった。この瞬間に勝利は早稲田が手にしたと誰もが思ったであろう。しかし早稲田は苦い意味で、アメフトの面白さを見せつけられることになる。慶応にオンサイドキック(注2)を成功され、攻撃権を渡してしまう。そして残り2秒、52ydフィールドゴール決められて21-23、まさかの逆転劇。勝利が手元からするり抜けた。

 第53回早慶戦は、一度崩れたリズムを最後まで取り戻せないという、勝っても負けてもフラストレーションの残る試合内容となった。だがこのような試合だったからこそ浮かび上がってくる課題点も数多くあるはず。次の専修大学グリーンマシーン戦ではさらに強くなった早稲田大学ビッグベアーズの姿を期待したい。

 (注1)2ポイントコンバージョン=TD後に必ず与えられる3ヤードラインからの追加点のチャンスは2種類から選択できる。キック(成功で1点)するか通常のプレー(成功で2点)を行うかである。後者を2ポイントコンバージョンという。

(注2)オンサイドキック=キックオフでキックする側(守備側)のチームがボールをリカバーする(攻撃権を得る)ために短いキックをすること。ギャンブル性が大きく失敗すると自陣からディフェンスをしなければならないので、負けているチームが残り時間が少ないときに選択する。

関連URL
早稲田大学米式蹴球部公式サイト
関東学生アメリカンフットボール連盟

(TEXT=飯田隼人、PHOTO=近藤優美子)
 


 
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