4月23日、江東区夢の島競技場で関東大学サッカーリーグ1部第5節、早大ア式蹴球部対中央大学サッカー部の試合が行われた。前節では、進境著しい流通経済大に対し、1−4と完敗した早稲田。ここまでわずか1勝と、久々の1部リーグでの戦いに苦しんでいる。この試合に勝利し上昇のきっかけを掴みたいところだ。
早大のシステムはこれまでの4−4−2ではなく、3−4−1−2。山本脩斗(スポ3)がトップ下を担い、兵藤慎剛(スポ3)、塗師亮(スポ2) がダブルボランチを形成した。また、中川裕平(社学1)、市川雄太郎(スポ1)が初先発を果たした。試合は序盤、荒れたピッチの影響か、両チームともにロングパス主体の構成となった。その後、ボールが落ち着き始め、チャンスが生まれる。7分に、高校選抜から復帰した松本怜(スポ1)が右サイドからクロスをあげると、これを市川がボレーであわせるが、左ポストを直撃。17分には、山本がスルーパスを出し、またも市川が抜け出すが、シュートは撃てず。そしてペースを掴んだ早稲田が、均衡を崩したのは32分、兵藤が起点となり山本へつなぐと、渡邉千真(スポ1)へ絶妙のラストパス。渡邉が落ち着いて流し込み先制点を挙げた。そのまま前半は終了。パスをつなぎチャンスを作り出す早稲田に対し、中大はなかなか攻め込めず、チャンスは12分のミドルシュートのみに終わった。
後半に入り小雨がぱらつき始めるが、試合は白熱した展開に。5分に渡邉が敵陣でボールを奪い、シュートまで持ち込むが、キーパーがセーブ。10分には松本がサイドから中へ切れ込んで、シュートを狙うが、ゴール右へ。追加点がほしい早稲田は、23分に渡邉に代えて島村毅(スポ3)を投入。その後も、いくつかチャンスを迎えるが、決めきれずこれが大きな代償となることに。疲れの見える早大に対し、中大が徐々に押し込み始める。27分に、右からのクロスを頭で合わせられるが、時久省吾(スポ4)がセーブ。35分には、ミドルシュートが早大ゴールを襲うが、またも時久がキャッチ。しかし、もはや早稲田に防ぎきる力は残っていなかった。37分、右クロスからペナルティエリア内で混戦となると、U−21日本代表辻尾真二(3年)にボレーでぶちこまれ、まさかの同点。さらに、ロスタイム。カウンターから相手FWに抜け出され、金守貴紀(社学3)がたまらず引っ掛け、一発レッド。エリア直前でフリーキックを奪われ絶体絶命のピンチ。ポストに救われ、何とか同点のまま試合終了のホイッスルを迎えた。
またしても、先制点を守りきれなかった早稲田。追加点を奪えなかった攻撃陣も不満の残る出来であった。しかし、FWに入った市川は、得点こそなかったものの豊富な運動量を活かして、前線からの激しいディフェンス、そして幾つか決定機を演出し、その存在をアピール。一方、左サイドに入った中川は、本来のポジションと異なるためか本領を発揮できず、明暗分かれる内容となった。今節は、勝利を逃したとともに、守備の要・金守を失うというあまりに痛い試合となってしまった。このトンネルの出口はいつ現れるのだろうか、次節・筑波大戦に期待したい。
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早大ア式蹴球部公式サイト
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