太陽がすっかり照らし方を忘れてしまったかのような連日の空模様。どんよりとした曇り空が東伏見を覆う7月23日、女子全日本選手権東京都予選決勝、ア式蹴球部女子対FC
.PAFの試合が行われた。なでしこJAPANがアジアの女王・中国に価値ある勝利を収めたこの日、早稲田も優勝のかかった価値ある勝利を掴むことが出来るだろうか。
1・2年生中心のチーム構成で挑む早稲田は、立ち上がりからゲームを支配する。5分過ぎに藤本知恵(人科2)が中央でパスを受けるとフリーの後藤史(教育2)へ、後藤はドリブルで中央を突き進みシュート、10分にはキャプテンマークを巻いた山本りさ(教育4)のシュートがわずかにゴール左へ。18分、フリーキックからの展開で堂下弥里(教育2)がペナルティエリア外から直接狙うも、これは相手キーパーがナイスキャッチ。攻め続ける早稲田にゴールの瞬間が訪れたのは試合開始から23分、コーナーキックのゴール前の混戦から山本が体勢を崩しつつも押し込んで先制。一方のFC
.PAFはこぼれ球を拾うことが出来ず、パスをつなごうとしても早い段階で早稲田がカットしていくため、なかなか攻撃出来ずに苦しい展開。
後半になっても状況は変わらず早稲田ペースで試合は進む。4バックの早稲田は、前・後半を通して後藤がスピードと技術で果敢に右サイドを駆け上がり、チャンスを生み出していく場面が多く見られる。そんな追加点の匂いが漂う中、今日二度目の歓喜の瞬間をもたらしたのは、またしても山本であった。スライディングをするような態勢で二得点目となるゴールをあげたのは後半開始から10分のことである。波に乗る山本はその後もペナルティエリア外からロングシュートを放つなど、どこからでもゴールを狙っていく。逆に早稲田にピンチが訪れたのは70分、ゴールほぼ正面のペナルティエリアすれすれの位置でフリーキックを与えてしまう。相手にとっては絶好のチャンス到来。キッカーの蹴ったボールは弧を描きながら直接ゴールへと向かう。これを試合中ずっと後方からチームメイトに声をかけ続けて鼓舞していたGKの天野実咲(スポ3)が片手でパンチングし、見事に防いだ。その8分後にも再び相手にペナルティエリア付近でフリーキックを与えてしまったが、決してゴールは許さない。
徐々に運動量が落ちていくFC.PAFとは対照的に、最後まで相手ゴールを脅かし続けた早稲田は、2対0で勝利を収めた。
今日の決勝戦に勝ち、女子全日本選手権東京都予選を優勝で飾ったア式蹴球部女子は、見事に関東予選出場を決めた。また、攻守にわたってチームを引っ張り2得点の活躍を見せた山本は、最優秀選手に選ばれた。今後ますます熱い戦いを繰り広げていくことになる彼女達に、心からのエールを送りたい。そしてぜひ多くの人々の応援を、ア式蹴球部女子へ届けてもらいたいと思う。
関連URL
早大ア式蹴球部女子公式サイト
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