堺市立金岡公園体育館にて、8月24日から4日間に渡って行われた全日本学生レスリング選手権大会で、フリースタイル66s級の佐藤吏(スポ4)が優勝、インカレ3連覇を成し遂げた。
2回戦から登場した佐藤は4回戦まで1ピリオドも奪われる事なく、圧倒的な強さを見せ勝ち進んでいった。準々決勝は、今大会これまでに2試合でフォール勝ちを収めている専修大の林田重吾と対戦。第1ピリオドは林田の粘り強い攻撃から残り15秒というところで場外へと押し出され、今大会唯一1ピリオドを奪われてしまった。しかし第2ピリオドは4ポイント差をつけ、第3ピリオドでも序盤林田にリードされるも確実にポイントを重ねた佐藤が、結果2−1で勝利を収めた。
そして迎えた準決勝、対するは今年6月に行われた全日本選抜選手権の1回戦で黒星を付けられた、山梨学院大の井上真彰。嫌な印象の相手かと思われたが、「すべての相手に言える事だが、(今年2月に手術を受けた)膝の怖さがなくなり、強気でいけた。」と、前回の敗戦を意識する事はなかったようだ。第1ピリオドはお互い様子を見合うように試合が進み、攻めきれないまま2分間が終了。コイントスで優勢権を奪われてしまった佐藤であったが、不利な体勢から井上のタックルを見事にかわし後方へと投げ、3ポイントを奪いとった。第2ピリオドでも序盤にバックを取られてしまうが、その後は井上に有効なタックルを許さず、終盤ローリングなど立て続けに技を決め6−1。因縁の相手に「強い佐藤」を見せ付け決勝へとコマを進めた。
決勝の相手は拓殖大の藤本浩平。第1ピリオドも準決勝同様、お互いの様子を見合うスロースタートとなり、そのままクリンチへ。優勢権を得た佐藤がきっちりとチャンスをものにした。勢いにのった佐藤は第2ピリオド、序盤から積極的に攻めていき、44秒にバックを取り先制、グラウンド技こそ決められなかったものの、後半最後の粘りで攻めてくる相手を上手くかわし2分間が終了。優勝の決まった瞬間、笑顔で人差し指を高々と挙げ、マット脇で声援を送っていた早稲田のチームメイトに「No.1」のパフォーマンスを見せた。
本人は試合後「まだ(自分のレスリングの)5〜6割程度。内容よりも結果を重視していたから、よかったとは思う。」と、試合の内容には納得していない様子。しかし今回の優勝で大会3連覇となった佐藤は、フリー、グレコローマン、女子の3スタイル総合の最優秀選手に選ばれ、大学最後のインカレを輝かしい成績で締めくくった。
その他フリースタイルでは、昨年準優勝し、今大会でも4回戦まで完封勝ちの活躍を見せた55s級の藤元愼平(スポ4)、テクニカルフォールを連発し、相手に大差をつけ勝ち進んでいた74s級の大月葵斐(スポ2)、準決勝で世界選手権代表の日大・松本真也との対戦となった84s級の伊藤拓也(スポ3)の3選手が3位入賞、74s級の木村元気(法4)がベスト8入りという好成績を残した。
関連サイト
レスリング部公式サイト
日本レスリング協会公式サイト
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