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2006/10/21 [競走部]

箱根駅伝予選会をトップ通過。2007年正月の箱根駅伝本選出場が決定した。

 
竹澤選手。
 
 
原選手と三輪選手。
   

 古豪復活の狼煙が上がった。10月21日、陸上自衛隊立川駐屯所〜国営昭和記念公園の20qコースで行われた第83回箱根駅伝予選会を、2位と約6分差をつけ1位通過した早稲田。これにより、来年の箱根駅伝の出場権を獲得した。

 スタート時の気温は19℃。空にはうす雲がかかり風もなく、コンディションは最高。また昨年の起伏が多い昭和記念公園内を周回するコースと変わり、平坦な陸上自衛隊立川駐屯所、立川市内を10qほど走った後、公園内へ入っていくというコース条件も重なり、個人での好記録も期待できる予選会となった。1万メートル平均、インカレポイント共に出場校中1位である早稲田は、当日出走した12選手中、試合で20qを経験した事のない1年生が3人。この1年生がどこまで上位に食い込んでいけるか、また上級生がどれだけ積極的にチームを引っ張っていけるかが予選会トップ通過のポイントとなった。

  レースを引っ張っていったのは専修大の座間。最初の1qを集団のまま3分4秒とややゆったりとしたペースで通過していったが、すぐに神大の中山と共に抜け出し、5qを14分44秒の好ペースで通過していった。しかし早稲田の選手は「前の2人は気にならず、(1q)3分刻みの計画通りに走った。」と駒野亮太(教3)が語るように、駒野、宮城普邦(一文4)、本多浩隆(スポ3)らが第2集団の前方で、5kmを15分2秒と落ち着いたペースで通過。その後10q過ぎに中央学院大の木原が第2集団から抜け出し集団が崩れたが、駒野、宮城、河野隼人(スポ4)が中心となる数人の集団が耽々と前方との差を縮めていった。ラスト5kmを過ぎた辺りから、先頭を走る座間も表情が崩れ始め、宮城も腹を押さえる仕草を見せるなど、どの選手にも辛い時間帯となったが、最後まで粘り抜いた早稲田は、60分台突破を果たし総合3位でゴールした駒野を筆頭に、河野、宮城、竹澤健介(スポ2)、阿久津圭司(スポ2)、藤森憲秀(スポ4)、本多の7人の選手が総合20位以内で次々とゴールしていった。 

第83回箱根駅伝予選会結果
順位
大学
1位
早稲田大学
2位
専修大学
3位
中央学院大学
4位
国学院大学
5位
神奈川大学
6位
明治大学
7位
城西大学
8位
大東文化大学
9位
国士舘大学
10位
拓殖大学
9位までが本選出場。7〜10位は関東インカレのポイントによる。

 飛び出していく選手に惑わされる事なく、終始自分達のペースで落ち着いた走りを見せた早稲田は、座間の好走がチームに大きな貯金を作った2位の専修大に約6分の差をつけ堂々の予選会1位通過となった。今回の結果に関して渡辺康幸駅伝監督は「思い描いた通りだった。」と笑顔をみせつつも、「藤森、本多、阿久津といった選手には59分台で走りきれる力があったはずだ。」と語り、藤森自身も「チームとして結果は良かったけれど、取りこぼしがあったとしたら自分。もっと上に行けたはずだった。」と振り返る。また活躍が期待されていた竹澤も、実は足の故障を抱えて出走、自重気味のレースとなり、本来の勢いのある走りを見ることはできなかった。しかし1年生が3人とも総合50位以内でゴールという好走を見せたことは本戦へ向けても嬉しい話題。序盤から積極的な走りを見せ総合23位でゴールした尾崎貴宏(人1)は「夏合宿から順調で、その成果を今回出す事ができた。思ったとおりに走れた。」と頼もしいコメントを残してくれた。

 昨年と同様、層の薄さは否めないのがチームの現状ではある。しかし今回の予選会トップ通過がチームのはずみになっていることは確かである。ここ数年、予選会を好成績で通過しても本戦で結果が残せていない早稲田。箱根駅伝本戦までの残り約2ヶ月の重要さは身にしみて感じているだろう。彼らがこの2ヶ月でどのような成長を見せるのか。注目していきたい思う。

 
 

関連URL
競走部公式サイト

 

(TEXT=神崎風子、PHOTO=村山裕太)
 


 
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