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2006/11/10 [ア式蹴球部]

「早稲田に足りないもの」 関東大学リーグ第20節 駒澤大に0−1で惜敗。

 
 
早大
0
0-1
1
駒大
0-0

第80回関東大学サッカーリーグ戦
第20節
早稲田大学×駒澤大学
11月10日(金)
駒沢第二競技場

 11月10日、駒沢第二競技場にて関東大学リーグ1部第20節、対駒澤大学戦が行われた。前節、東京学芸大にまさかの敗戦を喫し(0−1)、優勝の可能性が潰えてしまった早稲田。今回の相手は19節終了現在、首位・流経大を勝点差2で追う駒澤大。優勝戦線真っ只中にある。試合に対するモチベーションという点でその差が心配されるが、早稲田にとっても冬に行われるインカレに向けて、残された上位陣との対決を糧にしたいところである。

 序盤、駒澤はセオリー通り、巻狙いで次々と前線にハイボールを送り込む。早稲田はクリアが精一杯で、中々ボールを落ち着かせる事ができない。その後も、空中戦を中心に球際での激しい争いが続き、この一戦の重要性を感じさせられたが、両チームとも決定機を迎えるには至らない。それでも10分、劣勢にあった早稲田は右サイドでFKを獲得し、鈴木修人(スポ3)が蹴ったボールは、キーパーとDFラインの間という絶妙なコースをついたが、押込めず貴重なチャンスを逃す。

 一方、駒澤も18分、この日右サイドに入った10番・原(4年)が中へ切れ込み、左足で強烈なシュート。キーパー正面を突いたものの、徐々に攻撃の形を作っていく。20分には、PA付近で18番・小林(3年)が胸で落としたボールを、14番・竹内(4年)がボレーで狙うが、時久省吾(4年)が何とか弾く。駒澤が前線の選手のスピードを活かし、チャンスを作り始めた。そして38分、PA付近でファールを与えると、右足のキックに定評のある13番・塚本(3年)にゴール右隅に直接決められ、先制点を許す。このまま前半終了。早稲田はボールを保持する時間帯はあったものの、明確な攻撃の形が見出せない前半となってしまった。

 後半、右サイド首藤豪(スポ3)に代え、この日初めてベンチ入りした中川翔平(スポ1)が、縦の突破からクロスという明確なタスクを与えられ出場を果たす。しかし、その形を先に実行したのは駒澤。右サイドを突破し、完璧なクロスをあげられると、ファーでフリーになっていた竹内がボレーで合わせるも、ミートできずゴール上へ。その後膠着状態が続き、10分過ぎから徐々に早稲田がボールを支配し始める。それは同時に、駒澤が守備固めに入り始めた事も意味していた。63分、左サイドを突破しクロスを上げると、逆サイドにいた中川がヘッドで折り返し、ゴール前は混戦に。ボールは山本脩斗(スポ3)の前にこぼれたが、シュートは相手選手に当たり、左にそれた。65分には、またも左サイドからのクロスを島村がヒールでコースを変えると、中川が角度のないところからシュートを狙うが、キーパーにセーブされる。

 一方、カウンター狙いへ移行した駒澤も、途中出場185cmの12番・高崎(3年)が自陣ゴール前からのロングボールで一気に抜け出し、キーパーと一対一を迎えるが、左足シュートは時久がセーブする。ここから攻める早稲田、守る駒澤という構図は一層色濃くなっていく。40分、途中出場の前田亮(教育3)が左サイドを突破し、クロスをあげると、中でもつれた所を自ら押し込み、土壇場で追いついたかに思われたが、非情にもオフサイドの判定。結局、駒澤の必死の守りを崩せず、試合終了。0−1で敗れた。


 実力的には同等。しかし、試合にかける気持ちの面では両者の間にはスコア以上の差が感じられた。プレーヤー、ベンチ、そしてスタンドの部員を含め、駒澤の選手達には必死さが感じられた。特に印象的だったのが14番竹内。接触プレーで、一時ピッチ外に退く程のダメージを負ったにも関わらず、その後山口が足でクリアしようとしたボールに頭から突っ込むなど体を張ったプレーを見せた。このプレーに駒澤メンバーも刺激を受けたに違いない。早稲田が頂点に立つために足りないのは、まさにこの部分ではないだろうか。選手の技術が高いのは言うまでもない。しかし1部で勝ち抜くためには、加えて勝利に対するハングリーさも必要である事をこの試合で感じさせられた。次節は、前回の対戦で1−4と惨敗した首位・流通経済大である。この試合を糧に是非、一泡ふかせてもらいたい。

関連URL
早大ア式蹴球部公式サイト

(TEXT=平野峻、PHOTO=横山真弓)
 


 
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